2018.03.22

【スタッフコラム】このイケメン! by パズー

vol.22 今月のイケメン「マチュー・アマルリック」

アメリカの俳優を取り上げることが多いこのコラム、初のフランス人俳優をご紹介したいと思います。パズー的外国人の好きな名前ランキング上位に入る「マチュー」という名をもつ男、マチュー・アマルリックです。マチューマチュー、つい呼びたくなる名前です。

1965年生まれの52歳。結構いい年ですが、枯れた渋みと好奇心旺盛な少年のような魅力を併せ持っているところが良いんです。そしてなにより出演している作品の素晴らしさ! 巨匠オタール・イオセリアーニ監督の作品でデビューというところからはじまり、国内外様々な監督の作品に参加しています。日本でもヒットした『潜水服は蝶の夢を見る』は私が初めて観たマチューの作品。『007 慰めの報酬』やスピルバーグ監督の『ミュンヘン』などの大作にも出たかと思うと、台湾のツァイ・ミンリャン監督作にも出ていたり、こんなにバラエティ豊かなフィルモグラフィをもつ俳優もめずらしいのではないでしょうか。

なかでもやはりアルノー・デプレシャン監督の作品は特別です。初期の『そして僕は恋をする』から最新作までほぼ全作品に出演しており、役柄は大抵いつも飄々として頼りないキャラクター。監督の分身であると同時にマチューそのもののような感じもします。

私が大好きな作品は、マチュー自身が監督した『さすらいの女神たち』。落ちぶれた興行師とドラッグクイーンのドサまわりの旅を描いたロードムービーで、ドラッグクイーンのお姉さま方の迫力に押され気味のマチューはとってもキュートでした。あと、ラリユー兄弟監督の『世界の最後の日々』は、全裸でパリの街を駆け抜けるレアなマチューの姿が見られるので(こっそり)オススメです。

そんなマチュー、かつてはジャンヌ・バリバールという最高に知的なフランス人女優がパートナーでした。彼女とは本当にお似合いだったので別れてしまったのは残念でしたが、現在も仲は良いそう。昨年9月にフランスで公開されたマチューの監督最新作『Barbara』はバリバールが主演しています。日本でもぜひ公開してほしい! バリバールや別のガールフレンドとの間に子供もいますが、一度も結婚はしていません。フランス人らしいモテ男ですね。

(パズー)