2018.03.01

【スタッフコラム】うどん粉デザインばなし

新居に引っ越して1か月、まだまだ荷物の入ったダンボールから日用品をガサゴソ探す生活が続いているうどん粉です。

新しい部屋は、キッチンとリビングがベランダでつながっているのですが、実はベランダから部屋を行き来できるこの間取りに前から憧れていたんです。きっかけは、高校生の頃に観た『ストロベリーショートケイクス』でした。そう、ちょうど今週の魚喃キリコ特集で、月曜日まで上映されていた作品です。なんだか不思議な縁を感じちゃいます。

この作品には全然違う4人の女性が出てきますが、そのうちの池脇千鶴さん演じる里子の部屋がそういった間取りだったのです。夜帰ってきて冷蔵庫からおもむろに取ったビールをベランダでプシュッと一杯飲んだり、朝寝ぼけながらベランダに出て「空が青いなー」とか言っちゃったり、そんな何気ない生活がすごく魅力的に見えました。田舎の高校生だった自分にとって、東京の生活ってものをリアルに想像できたからなのだと思います。ちなみに、ベランダでの晩酌は引っ越した当日にさっそくやっちゃいました。

映画に出てくる部屋でいうと、脱力系コメディでおなじみ三木聡監督の『亀は意外と速く泳ぐ』もお気に入りです。上野樹里さん演じる平凡な主婦・片倉スズメの住んでいる部屋が60年代風のレトロな雰囲気で可愛いんです。しれっと置いている小物もいちいち三木ワールド全開で、ストーリーとは全然関係のないところで笑ってしまうことも多々あります。この作品の世界の中で生活できたら楽しいだろうな~と、素直に思える美術セットのセンスに感動です。特に、架空キャラ「あずきパンダちゃん」のクッションが最高に可愛いので、ぜひチェックしてみてください。

憧れだった里子の間取りの部屋に住んだのだから、ここに片倉スズメの部屋の雰囲気を再現できれば、完璧なんじゃないか! と空間デザインのモチベーションも上がってきたので、いい加減ダンボールを片付けようと思うのでした。

(うどん粉くん)