2017.11.16
【スタッフコラム】日々是好日(ときどき鉱石) byちゅんこ
私が子どもの頃は、摘んできたつくしをお浸しにしてもらったり、川原に生えているヨモギで団子を作ってもらったり、公園に植えられている花の蜜を吸ったりしていました(ちなみに、ツツジ科の花の蜜には致死性の毒を持つものもあるそうで、注意が必要です。運よく何もなかったからいいものの、知らずのうちに危険を冒していたのです…)。そしていまほど厳しくなかったので、近所の子どもたちが集めた落葉で焼き芋を焼いてもらいました。
小学校低学年のとき、私は身体を鍛えるため、神社で教えている空手教室に通っていました。ある時、空手を教えてくれた先生が、庭に落ちていた椎の実を拾って、焼いてくれたことがありました。見た目はどんぐりそのままの椎の実が、まるで栗のようにほっこり甘くて美味しくて、とても驚きました。結局一度しか食べたことはないのですが、いまでもこの時期になると「ああ、椎の実が食べたいな~」と思い出します。
どんぐりとは、ブナ科の、特にカシ・ナラ・カシワなどコナラ属樹木の果実の総称です。ブナ科の果実には「どんぐり」以外の固有の名称を持つものがあり、椎の実もこれに入るのですが、日本でいわゆる「椎の木」と言われる樹木には「マテバシイ」と「スダジイ」の二種類があり、マテバシイは食べると渋みがありますが、スダジイは栗のような甘みがあって、加熱するととても美味しいそうです(おそらく私が食べたのはスダジイの実だったのでしょうね)。
さて、先日とてもかわいい記事を読みました。それは、横浜市野毛山動物園で、この時期「どんぐりポスト」なるものが設置されていることです。地面に落ちているどんぐりは、一部の動物たちにとっては大好物。集まったどんぐりは、ツキノワグマやアナグマ、フサオマキザルなどのおやつになるそうです。募集期間は、今年の12月末まで。直接園内に設置されているポストに入れることもできますし、郵送での受付も可能だそうです。
(ちゅんこ)