2021.01.06

【スタッフコラム】二十四節気・七十二候とボク by上田

二十四節気:冬至(とうじ)、末候:雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)

2020年の大晦日です。今年は色んなことがあって随分と長く感じる一年でしたね。予想外の不況で生活環境が変わり、東京を離れる人や、ずっと続いていたお店が閉まる姿をたくさん見ました。きりがいいという意味でもこれを機会にする人が多くあり、年末はいつも以上に別れが多かったような気がします。お店や場所がなくなると、今まであえて直接連絡を取らずともよく会っていた人たちとあまり会えなくなります。
こうした同じ空間を共有するような友人関係には、不思議と同志のような感情が芽生えるものです。皆様に応援して頂きましたおかげで都内にはコロナウイルスの影響で閉館する劇場は今のところ見られてはいませんが多くの変化を迎えています。

「冬至」は一年に一番昼が短く、夜が長い日でありながら、これから少しずつ日が長くなっていくという境目の日でもあります。寒さはこれからが本番なのですが、確実に一日一日変化し、日が長くなっていく兆しをもって春を待つ気持ちが高まってきます。「雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)」は降り積もる雪の下で麦が芽を伸ばす頃。11月頃から冬至までの間は、気候が少しずつ厳しくなっていく冬の気候を見つ
けているのに対して、この「雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)」からは、生命が少しずつ活発になっていく姿を言葉にしています。暖房などがない昔の人々にとって冬の生活は本当に厳しいもの。そうした兆しを見つける一つ一つに期待と喜びを見つけていることがよくわかります。この一年も決して実りのないものではありませんでしたが、来年はもっと良い一年になることを願います。

現在早稲田松竹ではこの年末年始に小津安二郎監督特集を開催しております。余談になってしまいますが、この11月の終わりにちょっと鎌倉まで足を延ばして小津安二郎監督のお墓参りに行ってきました。お墓の場所は以前知人から教えて頂き、小津監督が眠っている円覚寺に行きまして「松竹百年」である2020年の終わりと今回の特集をご報告させて頂きました。年始にも4作品の上映が続きますので、是非小津監督公
認(ということでよろしいでしょうか)の今回の特集をお楽しみ頂ければ幸いです。来年が皆様にとって良い年でありますように。

(上田)