2020.09.02

【スタッフコラム】しかまる。の暮らしメモ byしかまる。

第14回「自分を貫く覚悟と強さ」

何を基準に服を買うかは、機能性や形、色やブランドなど人それぞれかと思いますが、私が大切にしているのは“トキメキ”です。例えば、大好きなシロクマがプリントされた服、ちょっと大げさなフリルやレース使いのブラウス、パキッと明るい色使いのボトムスなどなど…。でも、以前の私だったら思い切って買えたであろう装飾過多な服たちも、最近になって「この年齢でこの服を着ていいのか…?」と、自分でストップをかけてしまうようになりました。そうして“着られる服”ばかりで構成されたクローゼットは、“トキメキ”に欠けていて、“着られる服”が目の前にあるのに“着たい服”がないという現象が起きてしまう始末です。そこで、今よりも自由にファッションを楽しんでいた頃に出会った映画を思い出し、救いを求めるように観直しました。

その作品とは2004年に公開された『下妻物語』。嶽本野ばら氏の小説が原作で、中島哲也監督の脚色が加えられたこの作品は、当時まだマイナーだったロリータファッションを世に知らしめた名作です。深キョン(こと深田恭子) 演じるロリータファッションが大好きな高校生の桃子と、土屋アンナ演じるヤンキーのイチゴ。この2人が田舎で孤独を抱えながらも、一緒に過ごすうちに打ちとけ合い“マブダチ”になっていく過程がコミカルに描かれています。

心に刺さる名言が多いのも作品の魅力で、「自分が良ければオッケーじゃん、気持ちよければそれでいいじゃん。」という桃子の言葉が今の私にストレートに刺さります。「できればロココ時代のおフランスに生まれたかった」というほど、その美学を愛する桃子はどんなに周りから浮いていようがお構いなし。終始、彼女の好きな物に対しての真っすぐな姿勢は突き抜けていて、フリフリのワンピースを着た姿からは想像できない芯の強さが伝わってきます。そんな桃子を見て、自分の好きなものに素直でいることの大切さに気付かされました。

我が道をゆく桃子のようなロリータとまではいきませんが、学生の頃は古着屋巡りに没頭し、個性的な形や柄の服を好んで着ていた私。誰とも違う自分になりたい思いが加速して、ついには着物を着て学校に行くなど、いま思えば桃子と似たようなことをしていたんだなぁ。と当時の自分を思い出しました。人と同じ格好をする安心感より、自分の好きなものを着ている方が幸せだということを教えてくれたバイブル的な一本。あの時から作り上げられた自分の“トキメキ”を大切にまた一からファッションを楽しんでいこうと思うのでした。

(しかまる。)