2025.03.20
【スタッフコラム】うどん粉デザインばなし byうどん粉くん
先日、東京に住む地元の友だちと久しぶりに会いました。みんな違う生活をおくっている30代後半なのに、集まったら地元のファミレスで山盛りポテトをつまみながらダベる高校生のバイブスに戻れた、最高プレシャスタイムでした。忙しいなか予定を合わせ、限られた時間をギュッと楽しんで、またそれぞれの日常に戻っていったのですが、うち一人がその日のことをインスタに投稿。適度に修正された写真に、センスしかないテキストと可愛いスタンプで見事にデコられており(「デコる」はもう死語でしょうか)、楽しかった思い出も相まって「いいね」を100万回押したくなりました。アイ・ラブ・トモダチ!
そこで思い出したんです。この友だちは昔もプリクラの落書きセンスが別格だったことを。私が中学・高校生だった2000年代は、プリクラ最盛期。地元のジャスコに行っては、バカみたいにプリクラを撮っていました。プリクラにおいて写真写りと同じくらい重要なのが、撮ったあとの落書きスキルです。落書きでいかに可愛くデコられるかでプリクラの出来映えが決まるといっても過言ではありません。プリクラの落書きには制限時間があるのですが、タイムアップが迫るなかで必死に可愛さを追求して落書きする友だちの横顔は、もう頼もしい職人のようでした。
いまふりかえると、プリクラの落書きってデザインと似ているなと思うんです。写真選びから、ワードセンス、テキストの色使い、文字やスタンプの大きさとポジションなど、トータルバランスを考えてひとつひとつ選択していく…。デザインと一緒じゃん! という気づきとともに、いま活躍しているデザイナーの方々がプリクラの落書きをしたら、どんなプリクラが爆誕するのだろう――という妄想までしてしまいました。あの頃のカルチャーがめぐりめぐって注目されているいま、実家に帰ってデザイン的観点から改めてプリクラを見返したいなと思う、うどん粉なのでした。
(うどん粉くん)