2017.08.03

【スタッフコラム】☆☆☆に憧れて byスタンド

こんにちは、スタンドです。先日、私は夏の一大決心をしました。10代の頃から憧れていたことだったのですが、なかなか踏ん切りも予算の折り合いもつかず見送っていたのです。

『オルセー美術館に憧れて:決心編』

それは“海外に一人で旅行をする事”への憧れでした。今までにも何ヶ国か旅をする機会はあったのですが、家族と行ったり学校行事で行ったりと漫然とただ行くだけだったのです。どの国も一人で行く理由が見つからず、大人になって時間はあっという間に過ぎ、憧れはあっても、想いは遠のくばかりでした。しかし私は先日、某大手旅行会社のチケットセール最終日に決心し、フランス行きを決めたのです。

なぜ、決心がついたのか。それは今年の春に開催されていた「オルセーのナビ派展」という展覧会がきっかけでした。ナビ派というのは19世紀末に結成された集団で、今まで印象派の有名作家やピカソ(キュビスム)やマティス(フォーヴィスム)の陰に隠れた前衛的な絵画を描く人たちの事です。「絵画が軍馬や裸婦や何らかの逸話である以前に、本質的に、ある順序で集められた色彩で覆われた平坦な表面であることを、思い起こすべきである(モーリス・ドニ)」がナビ派の思想であり、彼らの絵を見た後、目に映るすべてのものを、色の平面としてみる感覚が私のなかに生まれました。そして、上京してから今までたくさんの絵画を見に展覧会へ行ったのは、この人たちの絵を理解するためだったのではないかと思う程の衝撃を受けたのです。その展覧会の期間中、何度も足を運んだあとも、常設展で何作か置いてある他の美術館に訪れたり、図録を眺めたりしていました。

もう一度、ナビ派の絵をたくさん見たい。もっといっぱい見たい。という気持ちが私をナビ派が生まれたフランスへの一人旅に行く背中を押してくれたのです。

果たして、6日間のホテルと往復の飛行機しか決まっていない旅をきちんと遂行できるのか、すごく不安です。フランス語は全く話せないけれど、無事帰国できるのか。11月の旅路まで、オルセー美術館に憧れて、地図を見たり、駅を調べたり、休館日を調べたりと旅の準備を始める今日この頃です。

(スタンド)