2023.05.25

【スタッフコラム】二十四節気・七十二候とボク by上田

二十四節気:小満(しょうまん)、次候:紅花栄(べにばなさかう)

爽やかな過ごしやすい季節ですね。少し冷え込むこともありますが、これから暑い日ばかり続くことと思えばちょっとした肌寒さが妙に心地よく思えます。【小満】とはあらゆる生命が成長する気配が満ちていく時期のこと。新型コロナウイルスの影響で何年も生活を制限されてきましたから、皆これから夏に向けて様々な計画を立てていることと思います。他県への旅行もしやすくなったので、私も福岡へ里帰りして、母と妻と共に大分県の別府へと旅行へ行って参りました。幸い天候にも恵まれて、至る所から湯けむりが立ち昇る街並みを満喫することができました。別府湾の小さな漁港に降り立ち、湾沿いに広がる温泉地と見事な海岸線を眺めつつ、そこに住む猫たちと戯れる伴侶たちとともに和やかな時間を過ごしました。

元々旅行の予定にはなかったのですが、ふとした興味から足を伸ばして、別府から車で一時間ほどの距離にある豊後高田にも訪れたのですが、その道すがら良い景色と出会いました。高速道路から降りてから20分ほど走ってもコンビニはおろか商店の看板すら見当たらない山々に囲まれた杵築市山浦という地名のエリアなのですが、まさに日本の昔からの風景が残っていて妙に懐かしさを誘うのです。ちょうど季節も良かったのでしょう。【麦の秋】と言いますが、青々と茂る山々を背景に収穫前のふさふさと金色に揺れる麦の穂。夜にはホタルが出てくるであろう綺麗な清流に囲まれて、さらにお店の看板すらないのですからタイムスリップしたような気分です。実は向かっていた場所も豊後高田の【昭和の町】と言う観光地。映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のロケ地にもなり、商店街全体が昭和の30年代の街並みを残した昭和の町には昔懐かしい駄菓子屋やガラス木戸の商店や呉服屋・・・と一つ一つ挙げていくときりがないくらい町全体が昔そのまま。ぎりぎり昭和生まれにはちょっと知っているものもありましたが、これからますます希少になっていく昔の日本の姿が残る豊後高田。おすすめです。

(上田)