2018.06.14

【スタッフコラム】しかまる。の暮らしメモ byしかまる。

初めまして。4月から新しく早稲田松竹スタッフの仲間入りをしました、しかまる。と言います。皆さんは映画を観る時に何に焦点を当てて観ますか? 人それぞれ注目してしまうポイントが違うぶん、いろんな視点があっておもしろいですよね。ちなみに私がつい、注目してしまうのは登場人物のファッションや暮らし方です。そんな私しかまる。が独自の視点でお手本にしたい、素敵な暮らし方についてご紹介していきたいと思います。

第1回『プラダを着た悪魔』が私に教えてくれたこと。

『プラダを着た悪魔』は、ジャーナリストを目指して上京したファッションに無頓着な主人公が雑誌編集のアシスタントとして働くことになり、その編集長の無理難題に奮闘しながらも成長していく物語。仕事と恋愛とファッションと、働く女性の永遠のテーマが揃った本作は2006年に公開され10年以上経った今でも色褪せず私のバイブルとなっている映画の一つです。ファッション誌を舞台にしているだけあって、眩いばかりの洋服やバッグ、アクセサリーに至るまでハイブランドのオンパレードなこの映画。TPOをわきまえつつもセンスが光るコーディネートの数々にファッションフリークな私としては真似したいコーデがたくさん…。

なかでも、私がこの映画のテーマを表していると思ったファッションは、最後にジャーナリストになる夢を叶えたアンドレアのコーディネートです。ファッション誌にいたころは雑誌編集長のミランダや周りの同僚に認めてもらう為、ゴージャスなコーディネートに身を包んでいましたが、映画のラストでは黒のタートルニットにジーンズ、ジャケットとブーツの色をブラウンで合わせた装いで、シンプルかつマニッシュに仕上がっています。(ジャーナリストとして男社会で戦っていく気概すら感じられる。)このラストシーンで自分らしい生き方を選択したアンドレアは “誰にどうみられるかを気にする装い”から“自分がどうありたいかを魅せる装い”に変化したのです。

今までの苦労も活かしながら前に進もうとする姿に思わずグッときてしまう瞬間。自分らしい生き方ができているか? と、映画に問いただされ背筋が少し伸びる。生き方の選択を誰かのせいにするのではなく、自分で選んだ道に自信と誇りを持つことの大切さを教えてくれたような気がします。

ちなみに、早稲田松竹には制服が無いのでコーディネートを毎日考えなければいけないのですが、時たまこの映画をふと思い出し、自分らしくあることを大切に愛すべき洋服たちへ袖を通すのでした。

(しかまる。)