2022.07.14

【スタッフコラム】わたしのランチ byもっさ

昔から「隠れ家」的なお店に憧れがあります。奥まった入口や、中の様子が見えない扉、暗がりの階段など、ちょっと入るのにためらうような店構えに、どうしても惹かれてしまうのです。とはいえ、度胸はないので何度もお店の前を行ったり来たり。お店の前まで何度か通い、「えいや!」と意気込んで未知の世界に飛び込みます(…ランチタイムですけどね)。今回は、そんな私のイチオシ隠れ家スポット、「酒食倶楽部岸 KISI」(以下:岸)をご紹介いたします。

お店は、明治通りを越えて少し歩き、大阪王将(以前は天下一品があったところ)の裏、階段を上がった2階にあります。看板はしっかり出ていますが、通りからはお店の入り口が見えずなかなかの隠れ具合です。いつも立て看板にその日のランチメニューが張り出されており、日替わりメニューはいつも3種類。どれもとてもリーズナブルな価格帯(だいたい660円~880円)ですが、たま~に990円のスペシャル丼が登場します。その日の仕入れ具合によってメニューは変わるようで、海鮮丼が出た日にゃ~、意気揚々と注文するのですが、残念ながらいつも完売。未だお目にかかることができておりません。

私が初めて行ったのはかれこれ5年ほど前。当時の最安ランチはなんと540円。今ではすっかり減ってしまったワンコインランチ(+税8%)の時代です。時の流れを感じますね~。あの頃からは多少値上がりしたとはいえ、現在も良心的なお値段を維持されています。岸の特徴といえばその価格に見合わない驚きのボリューム! ただでさえ器が大きいのに、どれを注文してもモリモリ! カレーライスなんて、大きめのお皿にこんもりライスに、「お、落ちル~」ってほどのルー。最初は「食らいつくぞ!」と頑張っておりましたが、今では「ごはん少なめで」がお決まりです。

ランチではメイン料理(主に丼もの)、サラダ、お吸い物がセットです。メニューは日替わりですので、必ずあるわけではありませんが、最近のマイブームは「北出丼」(きたでどん)です。北出丼って、皆さんご存じですか? 私は岸で初めて知り、当コラムに書くまでは、どこかの郷土料理かと思って食べていました。北出丼って、ラグビーの日本代表・北出選手が考案した勝負飯なんですって。ごはんの上にしらす、高菜、ねぎ、明太子、卵黄がどーんと乗り、味付けは白だしとごま油で、豪快にかき混ぜて食べるガツンとチカラ飯。見た目もなかなかのインパクトです。すっかり流行りに乗り遅れた私にとっては、まさにナウいメニューであります。火を使わずに作ることができて栄養満点。そしてなんといっても美味しさがピカイチ! これをお昼に食べれば、パワー充電ばっちり、午後から元気ハツラツです。食欲がないときでも、ペロリです。暑さが厳しい夏にも、ピッタリかもしれません。

岸のランチはマスターが一人で切り盛りされてます。いつも特に会話をするわけではありませんが、お会計時のほんの一言で温かさを感じます。今はマスクをしていらっしゃいますが、笑顔がとても優しいのです。そして、実は私がビビビっときたポイントは、立て看板に出ていたメニュー表の達筆な文字!! とても力強く、そして味のある、巧さを超えた深みのある文字に、よく分からないけれどもロマンを感じたんですよね~。そんな隠れ家スポット、皆さまもぜひ行ってみてください♪

あぁ~、食べたくなってきました。今日のランチはここで決まり!

(もっさ)