2022.03.31

【スタッフコラム】日々是好日(ときどき鉱石) byちゅんこ

カラフルな見た目とその食感から日本でも大人気のお菓子、マカロン。フランスのお菓子と思われがちですが、実は発祥はイタリアで、「アマレッティ」と呼ばれる素朴なお菓子からきています。その製法は16世紀、メディチ家のカトリーヌ・ド・メディシスがフランス国王アンリ2世に嫁ぐ際に一緒に連れてきた菓子職人によってフランスへと伝わり、後に修道院を通じてフランス全土に広がったと言われています。

実はこのマカロン、はじめて食べたとき私はそれほどおいしいものだとは思えませんでした。おそらく期待しすぎてしまったせいもあるのかもしれません。あれ、おいしいけど普通だなと思ってしまったんです。その印象がガラリと変わったのは、ラデュレのマカロンを食べたときです。ラデュレは1862年創業のフランス・パリのパティスリー。日本店は2008年に東京・銀座三越にオープンしました。お店でひとつから買えるマカロンは高価で、そうそう頻繁には買えません。ですがラデュレのマカロンは、言うなれば生のケーキを食べるのと同じくらい新鮮で、贅沢なスウィーツなのです。味はローズやピスタッシュなどの定番のものから、季節限定や店舗限定のものまであり、飽きさせることはありません。また、そのときにしか買うことのできない限定ボックスも人気です。

そんなラデュレのお菓子がふんだんに使われた映画があります。ソフィア・コッポラ監督の『マリー・アントワネット』(2006)です。こちらのスウィーツはすべてラデュレが監修しています。これは監督たっての希望だったそうです。ちなみに映画に出てくるワードローブやベッドも、ラデュレのマカロンに影響を受けているのだそう。マカロンを食べながら、久しぶりにこの映画を見返したくなりました。

(ちゅんこ)