2024.07.11

【スタッフコラム】わが職場の日常 by KANI-ZO

「夏だ!怪獣だ!フォフォフォフォフォー!」

まだまだ身体が暑さに慣れていないせいか連日、早稲田松竹のスタッフたちも汗をかきながら出勤してきます。つめたーい麦茶を飲みながら一息入れて、さあお仕事です。私は、ただいま上映中のチャップリン特集(2024/7/6(土)~7/12(金)まで上映)の試写と映写調整をしました。サイレントならではの言葉の壁を越えた演出や、様々な撮影技術を用いたマジカルなシーンに目を見張りながら感情を刺激されました。

チャップリンの余韻を持ちながら先日は、“バルタン星人の生みの親”で有名な飯島敏宏監督の追悼上映イベントへフィルム映写のサポートとして行って参りました。作品は東宝チャンピオンまつりの一本、『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』(1972)。自衛隊によって母怪獣を退治され国の管理下で飼育されている子供怪獣ダイゴロウ。ダイゴロウは驚くべき大食漢で、国税ではエサ代をまかないきれなくなったため、成長抑制剤を投与されそうになりますが、子供たちや有志の大人たちがそれを阻止しようとします。そんな中、また新たな怪獣ゴリアスが襲来し、人間とダイゴロウで撃退する…というお話です。人間のエゴや環境問題を扱いながらも、チャップリン映画に通じる、誰もが楽しめるコミカルさとユーモアを交えた怪獣映画でした。

私とバルタン星人の出会いは、子供の頃に夏休みに再放送で観たウルトラマン第二話「侵略者を撃て」でした。バルタン星人が青白く分身して合体するかのような特撮は、今でも鮮明に覚えています。この演出は飯島監督がコンテで出していたそうで、どんな仕上がりになるかわからなかった出演者たちは、アフレコの時に完成した映像を見て驚き感動したと、上映イベントで知ることが出来ました。

最近、私の周りは怪獣であふれています。春にお花見をした時には、知人の子供D君(大の怪獣好きの6年生)と、筋金入りの特撮オタクな友人Tさんがゴジラトークに花を咲かせていました。そのうち、お互いにゴジラクイズを出し合います。「問題!『シン・ゴジラ』の身長は?」「118.5m!」…。マニアックな二人のクイズで正解が出るたびに、花見に集まった一同が感嘆の声を上げ盛り上がりました。D君はあまりにゴジラに詳しいので、「ゴジラ検定を受けてみては」と一同で勧めたほどです。以前、D君のお家に遊びに行った時には、沢山持っているフィギュアを紹介してくれました。また、創作欲もすごくセロテープを固めて造形した怪獣や絵も沢山見せてくれました。D君の部屋の机には創作用の文房具が沢山あり、まるでアトリエです。作った作品はどれもクオリティが高いので、私はひそかに彼の将来に期待しています。後日、こちらのコラムをHPに載せる時には、D君の作品写真もアップする予定です。ぜひご覧下さい。

たくさんの怪獣に囲まれながら、夏のにおいを感じている今日この頃です。

(KANI-ZO)