2020.04.02
【スタッフコラム】 日々是好日(ときどき鉱石) byちゅんこ
恵比寿駅の駅ビルにあったパン屋さんの「カヌレ」が好きで、わざわざ足を運んではときどき買いに行っていました。あるとき買いに行ったらお店がなくなっていて、とてもショックを受けました。頭の中はすでにカヌレ一色です。食べられないと思ったら、ますます食べたくなってしまいました。
カヌレはフランス伝統のお菓子で、溝のついた小さな型に蜜蝋を塗って焼いたもののことを言います。お店によってその特徴は異なるのですが、私の好みは外側がカリカリッとしていて、中がもっちりとしたタイプ。好みのカヌレを探してようやく見つけたのが、池袋にある「パティスリーパダクシオン」のカヌレ。このお店のカヌレはフランスの伝統的な製法で作っていて、正に「外側カリカリ、中はもっちり」のカヌレを楽しむことができます。毎週金・土の限られた時間しか開いていないので、ハードルはやや高いですが、一度食べてみる価値ありです。
さて、今回このコラムを書く上で調べていたら、ちょっと面白いことを知りました。カヌレの発祥の地、ボルドーは赤ワインが有名ですが、もともとカヌレは赤ワイン造りの際に、ワインの澱(おり)を除去するために使う卵白から大量の卵黄が余ってしまったため、考えられたお菓子なのだとか。卵白に含まれている蛋白質が、渋味の成分であるタンニンと結びつき、上澄みのワインを取り出すことで、美しく澄んだおいしいワインができるのだそうです。もっと詳しく知りたいわ~って方は、サントリーさんのHPに製造方法がされていたので、よかったら読んでみてくださいね。
https://www.suntory.co.jp/wine/nihon/blog/16011216.html
ちなみに、カヌレは出来立てその日のものが一番おいしいですが、一日経って少しだけしんなりしてしまったカヌレを復活させる方法があります。それは、オーブントースターで軽く焼いたあと、今度は冷蔵庫で冷やすこと。外側がカリッとした触感が戻り、おいしくいただくことができます。
(ちゅんこ)