2018.05.03

【スタッフコラム】日々是好日(ときどき鉱石) byちゅんこ

記念切手が好きな私は、ツイッターで日本や世界各国で発行される郵便切手や、切手に関する様々な情報を流してくれるアカウントをフォローしているのですが、ある時タイムラインに流れてきたベルリンの記念切手に、「あれ?」と思いました。それはどこかで見覚えのあるかわいらしいクマのマークだったからです。そう、ベルリン映画祭のシンボルマークとよく似ていたのです。

調べてみたら、ベルリン市のシンボルがクマでした。でも、なぜベルリン市のシンボルがクマなのでしょう? それは、BerlinのBerの部分と、ドイツ語のBar「クマ」が似ていることによる「語呂合わせ」からきているそうです。だったら三大映画祭のうちの残りの二つはどうなのだろうと調べてみました。

ヴェネツィア映画祭のシンボルマークは「有翼の獅子(翼を持ったライオン)」です。これは、映画祭が開催されるヴェネツィア市のシンボルと同じです。ヴェネツィア市の守護聖人は聖マルコとされ、新約聖書の一部となっている「ヨハネの黙示録」に、聖マルコが「翼のあるライオン」として描かれたことからきています。

最後のひとつ、カンヌ映画祭のシンボルマークはシュロの葉です。カンヌ映画祭の最高賞であるパルム・ドール「Palme d’or」、Palmeはシュロの葉で、orは金を意味する言葉です。ちなみにシュロ=ツメヤシは西洋では勝利や栄誉の象徴とされ、カンヌ市のシンボルがシュロであることから由来しています。現在使われているトロフィーはジャン・コクトーがデザインしました。

そんなシンボルマークに想いを馳せながら、間もなく始まるカンヌ映画祭でどのような物語が繰り広げられるか楽しみにしたいと思います。

(ちゅんこ)