2022.01.20

【スタッフコラム】日々是好日(ときどき鉱石) byちゅんこ

少し前、古い友人からすてきなものをいただきました。真っ赤な紙の箱の中に、クリスマスツリー・雪の結晶・雪だるまの落雁と、靴下・星のスリコハクが入った、亀屋良長さんの「暦(雪こんこ)」という干菓子です。甘く溶けるお菓子を口にしながら、考えてみたら私が「かわいいお菓子」というものを意識したのは、この友人と出会ってからなのかもしれないなあ、なんてことを思いました。

干菓子とは水分が製品全体の20%以下の菓子のことを言い、その昔は、寒具(ひがし)とも書きました。冬至の105日目から3日間は風が激しいものとして火を使ったものは一切食べないという中国の風習が日本に伝えられ、火を禁じた時期に食べるお菓子のことだったそうです。

実は先述の友人からはじめてもらった「かわいいお菓子」も干菓子で、それまで何となく抱いていた「干菓子=地味なもの」というイメージが覆され、干菓子ってこんなにかわいくておいしいものだったのかー! と驚き、それからはちょっとした贈り物などに私も干菓子を選ぶようになりました。

ちなみにそのとき友人からもらったお菓子は、落雁 諸江屋さんの「わびタンス」です。ストライプの和紙に包まれた3段の小箱に入っているのは7種類の落雁です。小箱は金沢の古い地図が印刷された薄紙に包まれ、パッケージを開く前から期待が高まります。かわいいミニチュアのタンスは食べ終わっても捨てることができずに、その後自分で買ったものと合わせても、うちには「わびタンス」の小箱が10個近くほどあります…。

もうひとつ、かわいい干菓子のお店を紹介したいと思います。それは京都にある「UCHU wagashi」さんの干菓子です。“人をわくわくさせたり、しあわせにする和菓子”をコンセプトに、一つ一つ丁寧に手作業で作られた干菓子は、季節ごとにデザインが変わってとてもわくわくします。今現在販売している季節の商品はスパイス香るチャイ味や、うさぎや手袋など、冬らしさ満点のデザインなので、ちょっと変わった干菓子が食べてみたいなという方にはおすすめです。

(ちゅんこ)