ファンタジック・ゴシック・ホラーの館 ~みんな好きだったマリオ・バーヴァ~

1/25(土)~1/28(火)
HOUSE ハウス12:2516:15
ビートルジュース ビートルジュース10:2014:1018:00
~19:50
【レイトショー】血ぬられた墓標20:10
~21:40
1/29(水)~1/31(金)
ドラキュラ10:4015:20
ビートルジュース ビートルジュース13:1017:50
~19:40
【レイトショー】呪いの館20:00
~21:25

▼チケット販売時刻▼
【1/25(土)~1/28(火)】
・10:20『ビートルジュース ビートルジュース』からの二本立て >>>9:40
・それ以降の回/ラスト1本 >>> 各回その直前の回が始まって10分後
・レイトショー『血ぬられた墓標』>>>9:40

【1/29(水)~1/31(金)】
・10:40『ドラキュラ』からの二本立て >>>10:00
・それ以降の回/ラスト1本 >>> 各回その直前の回が始まって10分後
・レイトショー『呪いの館』>>>10:00

☆週の途中で『ビートルジュース ビートルジュース』の併映作品と、レイトショーの上映作品が変わります。
☆レイトショーは二本立てとは別料金(一律1200円)になります。
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★指定席でご案内しております。チケットの販売は窓口のみとなります。受付にお時間がかかることが予想されますので、ご来場の際はお時間に余裕を持ってお越しください。
★そのほか、ご入場システムに関する詳細は、「劇場案内」ページをお読みください。

すみちゃん

『ビートルジュース ビートルジュース』は、ティム・バートン監督の待ちに待った最新作! 1988年に作られた『ビートルジュース』に出てくる人物が月日を重ねて再登場し、なんと、同じキャストが演じているのだ。ハチャメチャでダークでかわいらしいホラーワールドは前作と変わらず、むしろあの世にいる癖の強いキャラクターが増えてパワーアップ! CGではなく実際にキャラクターを作って動かしたり、メイクで造型を作っていたりと、手作りでやろうという意気込みが伝わるのも観ていて楽しいところ。人が作るからこそ決してなめらかではなく、少しぎこちなさが残るこの手触り感、なんて愛くるしいのだろう!

ホラー映画が、必ずしもすべて愛くるしく感じるわけではない。 “死後の世界”という未知の世界を想像し、どう形作っていくのかによって映画は別物になっていく。ティム・バートン監督が敬愛するイタリアン・ホラー黄金期を作った巨匠、マリオ・バーヴァ監督の作品は、この“死後の世界”を幻想的に、かつ工夫された撮影方法で表現していて、そのこだわりは観ている人を魅了し、多くの映画監督に影響を与えている。

今回の特集では、バーヴァの監督作を2作品上映する。『血ぬられた墓標』では、殺されてしまったアーサー姫が、復活を遂げようと蘇る瞬間に、今まで無かった目が突然現れて輝き始め、恨み続けた女性を光と影によって荘厳に描き出している。また、『呪いの館』ではグラプス婦人が霊に呼び寄せられる時に、ゆらゆらした映像や人形の映像が重なり合うことで悪夢を表現し、呪われた館の中のライティングは、青や緑などで照らされる蜘蛛の巣が非現実的な世界を演出している。どちらも手の込んだ仕掛けがあり、人間の創造する力に思わず感動してしまう!

また、バーヴァ監督に影響を受けたフランシス・フォード・コッポラ監督の『ドラキュラ』と、大林宣彦監督の『HOUSE ハウス』も上映する。『ドラキュラ』でのドラキュラ伯爵の七変化も、『HOUSE ハウス』でのバラバラになる体の表現も、どこか笑ってしまうほど大げさで、手作り感満載! けれど決してチープなわけではなく、どちらも映画の世界観を作り上げるためにより一層登場人物たちのビジュアルへこだわっていて、バーヴァ監督の影響がどんどん広がり、進化していっているのを感じる。

時代を超えて、新たな命が与えられていくホラーの世界。“死後の世界”を表現しているのに人の手を感じる不思議。死後がどんな世界だろうかと考えられるのは、わたしたちが生きているからだろう。この世とあの世を行き来できたり、『ビートルジュース ビートルジュース』で描かれているように、生きている人も死んでいる人も一緒に歌って踊れたりするのは、生きている人間の願望かもしれない。その願望がこうして形になるということは、幽霊や吸血鬼が出てくるホラー映画を観ることで、むしろ生きる力が満ち溢れるのではないか!? なんて思う。さぁ、早稲田松竹ファンタジック・ゴシック・ホラーの館へようこそいらっしゃい!

ビートルジュース ビートルジュース
Beetlejuice Beetlejuice

開映時間 【1/25(土)~1/28(火)】10:20 / 14:10 / 18:00(~終映19:50) 【1/29(水)~1/31(金)】13:10 / 17:50(~終映19:40) 
ティム・バートン監督作品/2024年/アメリカ/105分/DCP/ビスタ

■監督 ティム・バートン
■原案 アルフレッド・ガフ/マイルズ・ミラー/ セス・グラハム=スミス
■脚本 アルフレッド・ガフ/マイルズ・ミラー
■キャラクター創造 マイケル・マクダウェル/ラリー・ウィルソン
■撮影 ハリス・ザンバーラウコス
■音楽 ダニー・エルフマン

■出演 マイケル・キートン/ウィノナ・ライダー/キャサリン・オハラ/ジャスティン・セロー/モニカ・ベルッチ/アーサー・コンティ/ジェナ・オルテガ/ウィレム・デフォー/ダニー・デビート/サンティアゴ・カブレラ/バーン・ゴーマン

■オフィシャルサイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/beetlejuice/

■第82回 ゴールデン・グローブ賞映画&興行貢献賞ノミネート/第30回 放送映画批評家協会賞ヘア&メイクアップ賞ノミネート

■物販情報
・パンフレット(900円)

© 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

ハロウィン史上最大のお騒がせ! 死ぬほど楽しませるぜ、人間!

ビートルジュースは、名前を3回呼ぶと死後の世界から現れる、お調子者の【人間怖がらせ屋】。彼の野望は、死後の世界から、楽しい人間界へ移住すること。そのためには、人間リディアと結婚しなくてはならない。ある日、この無謀すぎる婚活計画にチャンス到来──リディアの娘アストリッドが死後の世界にさらわれたのだ! 結婚するから娘を助けてと頼まれたビートルジュース。アストリッドを救出してリディアと結婚できるのか!? そこへ彼の元妻ドロレスも登場し、人間界も巻き込んで、メッチャメチャの大騒動に…! ハロウィンの夜に訪れる結末とは──?

ティム・バートン監督のイマジネーション全部入り! 全身全”霊”の最新作!

『チャーリーとチョコレート工場』をはじめ、ポップでダークな世界観で世界中を熱狂させ続ける監督ティム・バートンが、変なキャラが盛りだくさんの楽しすぎる「死後の世界」を創りあげた『ウェンズデー』のスタッフを引き連れて、ほぼCGを使わず手作りで撮影した、監督のこだわりと愛が炸裂している最新作。各紙が「今年最も観たい映画」に選出、ヴェネチア国際映画祭オープニング作品にも選ばれた。

本作は1988年に公開された『ビートルジュース 』の35年後を描いた続編。前作に続きビートルジュース役にマイケル・キートン、リディア役にウィノナ・ライダー、リディアの母デリア役にはキャサリン・オハラが続投している。そして新たにリディアの娘アストリッド役を『ウェンズデー』のジェナ・オルテガ、ビートルジュースの元妻ドロレス役をモニカ・ベルッチが演じるほか、ジャスティン・セロー、ウィレム・デフォーが脇を固める。

HOUSE ハウス
House

開映時間 【1/25(土)~1/28(火)】12:25 / 16:15
大林宣彦監督作品/1977年/日本/88分/35mm/スタンダード/MONO

■監督・製作 大林宣彦
■製作 山田順彦
■原案 大林千茱萸
■脚本 桂千穂
■撮影 阪本善尚
■編集 小川信夫
■音楽 小林亜星/ミッキー吉野
 
■出演 池上季実子/大場久美子/松原愛/神保美喜/佐藤美恵子/宮古昌代/田中エリ子/尾崎紀世彦/笹沢左保/小林亜星/鰐淵晴子/南田洋子

■パンフレット販売なし

★本編はカラーです。

©1977東宝

紫色の森の中で年老いたハウスは若い娘たちを待っていた…!

イタリアから帰国した父に再婚相手を紹介され傷心した女子中学生・オシャレは、夏休みに父とともに行くはずだった軽井沢旅行をキャンセルし、演劇部の仲良し6人と死んだ母の田舎に棲む伯母であるおばちゃまの家に行くことを思いついた。<羽臼屋敷>にひとり棲むおばちゃまは7人を歓迎するが、次第に怪奇な出来事が少女たちに降りかかる。なんと、おばちゃまはすでにこの世の人ではなく、戦死した恋人への思いだけで存在し続ける生き霊だったのだ…。

当時、CM界の鬼才と呼ばれた大林宣彦の映画監督デビュー作。7人の少女と奇妙な羽臼屋敷を中心に、幻想的ななかにスラプスティックな面とブラックユーモアを織りまぜて描く、異色のファンタスティック・ホラー!

大林監督は、娘である千茱萸(ちぐみ)が13歳の時に「この鏡にうつっているもうひとりのわたしが、ガバッと歯をむいて襲ってきたらこわいぞお」と言ったことをきっかけに、動かない家具が動き出して人間を襲ってくるというアイディアを思いつく。監督が子供の頃には活動写真と呼ばれていた映画。動かない写真が活動するというこの魔法、この驚きこそが映画の感動につながる最も重要なもであり、当たり前になりすぎている映画本来の魅力に立ち返るべきなのではないかとの思いで完成させた。

ドラキュラ
Bram Stoker's Dracula

開映時間 【1/29(水)~1/31(金)】10:40 / 15:20
フランシス・フォード・コッポラ監督作品/1992年/アメリカ/128分/Blu-ray/ビスタ

■監督 フランシス・フォード・コッポラ
■原作 ブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」
■脚本 ジェームズ・V・ハート
■製作総指揮 マイケル・アプテッド/ロバート・オコナー
■製作 フランシス・フォード・コッポラ/フレッド・フュークス/チャールズ・ムルヴヒル 
■撮影 ミヒャエル・バルハウス
■編集 ニコラス・C・スミス/グレン・スキャントルベリー/アン・グールサウド
■音楽 ボイチェフ・キラール
■衣装デザイン 石岡瑛子

■出演 ゲイリー・オールドマン/ウィノナ・ライダー/アンソニー・ホプキンス/キアヌ・リーブス/リチャード・E・グラント/ケイリー・エルウェス/ビル・キャンベル/サディ・フロスト/トム・ウェイツ

■第65回 アカデミー賞衣装デザイン賞・メイクアップ賞・音響効果編集賞受賞

■パンフレット販売なし

©1992 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
デジタル配信中

闇の中の愛を見たことがありますか。

400年前に失った最愛のひとを忘れられず、永劫の生をさすらうドラキュラ。彼は彼女の面影を求めてトランシルヴァニアの城からロンドンへと旅立つ。そのひとと奇蹟的なまでにそっくりな女性ミナとのロンドンでの出会い。しかし、彼女には既に愛を誓った婚約者、青年弁理士ハーカーがいた。この三者三様の愛は運命という名の神に打ち勝てるのか――。

壮大なスケールと華麗な美に彩られた、プリンス・ドラキュラの愛の世界。

いまや永遠の神話となったドラキュラ伝説。その原典となった小説「吸血鬼ドラキュラ」が1897年にブラム・ストーカーによって書かれ、当時、一大センセーションを巻き起こした。幾度となく映画化されてきたが、『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー』の監督であるコッポラは、原典だけが持つ恐怖とエロスの極致をめくるめく映像で完璧に蘇らせた。また、最愛のひとを求め続けたドラキュラ像を通して真の愛を深く見つめ、愛とは何かを切々と問いかける。

永遠の愛を求めるドラキュラ役には『JFK』『裏切りのサーカス』のゲイリー・オールドマン。ドラキュラが激しい恋の思いを寄せる女性ミナに『シザーハンズ』『ナイト・オン・ザ・プラネット』のウィノナ・ライダー。そのほかキアヌ・リーブス、アンソニー・ホプキンス、ケイリー・エルウェス、トム・ウェイツなど華やかな顔ぶれが勢揃いしている。また、日本が生んだ世界的アート・ディレクター、石岡瑛子がコスチューム・デザインを担当。ショッキングで華麗なドラキュラワールドを演出している。

【レイトショー】血ぬられた墓標
【Late Show】Black Sunday

開映時間 【1/25(土)~1/28(火)】20:10(~終映21:40) 
マリオ・バーヴァ監督作品/1960年/イタリア/87分/DCP/ヨーロピアンビスタ

■監督 マリオ・バーヴァ
■原作 ニコライ・ゴーゴリ
■製作 マッシモ・デ・リタ
■脚本 エンニオ・デ・コンチーニ/マリオ・バーヴァ/マルチェロ・コスチア/マリオ・セランドレイ
■撮影 ウバルド・テルツァーノ
■音楽 ロベルト・ニコロッシ/レス・バクスター
 
■出演 バーバラ・スティール/ジョン・リチャードソン/イヴォ・ガラーニ/アンドレア・ケッキ/アルトゥーロ・ドミニッチ

■パンフレット販売なし


★本作品は特別レイトショー上映です。
☟入場料金
一律1200円(割引なし)
★チケットは、朝の開場時刻より受付にて販売いたします。

©Naor World Media Films, Inc All Rights Reserved.

魔女裁判によって処刑されたアーサー姫が200年後甦る──。イタリアンホラーの父マリオ・バーヴァの古典的名作。

18世紀のバルカン地方。魔女とみなされ火炙りの刑に処されたアーサー姫は、一族を呪いながら息絶えた。それから200年後、人間の血を吸って復活した彼女は、曽孫の美しい娘に宿り、怨みをはらそうとする…。

ティム・バートン、クエンティン・タランティーノ、マーティン・スコセッシ、デヴィッド・リンチ、ギレルモ・デル・トロ、ダリオ・アルジェント、大林宣彦……数多くの映画監督たちに影響を与えたイタリアン・ホラーの父マリオ・バーヴァによる、ホラー映画界の名作中の名作。モノクロ作品ながら陰影を強調した美しい撮影とグロテスクな描写の特殊効果が有名。主演のバーバラ・スティールはこの作品の出演がきっかけになり、スクリーム・クイーンとして数多くのホラー映画に出演することになる。

【レイトショー】呪いの館
【Late Show】Kill, Baby... Kill!

開映時間 【1/29(水)~1/31(金)】20:00(~終映21:25) 
マリオ・バーヴァ監督作品/1966年/イタリア/84分/DCP/ビスタ

■監督 マリオ・バーヴァ
■製作 ナンド・ピサニ/ルチアーノ・カテナッチ
■脚本 ロマノ・ミグリオリーニ/ロベルト・ナタール/マリオ・バーヴァ
■撮影 アントニオ・リナルディ
■音楽 カルロ・ルスティケリ
 
■出演 ジャコモ・ロッシ・スチュアート/ ピエロ・ルッリ/エリカ・ブラン/ファビエンヌ・ダリ/ ジャナ・ビバルディ/マックス・ローレンス

■パンフレット販売なし


★本作品は特別レイトショー上映です。
☟入場料金
一律1200円(割引なし)
★チケットは、朝の開場時刻より受付にて販売いたします。

©Naor World Media Films, Inc All Rights Reserved.

バーヴァの最高傑作のひとつとされ、日本のホラー映画にも多大な影響を与えたゴシック・ホラー!

イタリアの田舎町で起きる奇怪な連続怪死事件。その謎を追うエズウェイ検屍官とこの町出身の娘モニカは、事件の背後にマリを持った少女の亡霊が関与していることを突き止めるが…。

マーティン・スコセッシがバーヴァの最高傑作と評価しているゴシック・ホラーの傑作。屋敷に現れる少女の幽霊を描いたホラーでJホラーにも多大な影響を与えている。デヴィット・リンチ、ギレルモ・デル・トロ、フェデリコ・フェリーニなど数々の監督に影響を与えた作品としても有名。

【マリオ・バーヴァ】
イタリアン・ホラーのみならず全世界のホラー映画に大きな名前を残した、イタリアン・ホラー黄金期を作った巨匠。1914年サンレモ生まれ。映画カメラマンであった父親の影響を受け、撮影技師として映画界入りする。1939年には撮影監督になり、1957年には長編映画監督となる。1960年に撮ったモノクロのゴシック・ホラー『血ぬられた墓標』はホラー映画史に残る名作となる。その後『白い肌に狂う鞭』などのカラー作品のホラー映画でも高い評価を得る。1963年の『知りすぎた少女』は、その後大きな映画のジャンルとなる”ジャッロ映画”の初めての作品となり、1965年の『バンパイアの惑星』はリドリ-・スコット『エイリアン』に、1966年の『呪いの館』はジャパニーズ・ホラーを始め多くの映画監督たちに大きな影響を与える。1971年の『血みどろの入江』はスプラッター映画の最初期作品と言われ、後に『13日の金曜日』シリーズを始め、多くのフォロワー作品を生み出す事になる。1976年の『ザ・ショック』が遺作。1980年死去。息子は『デモンズ』シリーズで知られるホラー映画監督ランベルト・バーヴァ。