toppic ★4日間上映です。スケジュールにご注意ください。

Tim Burton

■ティム・バートン

1958年、カリフォルニア州バーバンク生まれ。

カリフォルニア芸術大学にて3年間アニメーションを学び、ウォルト・ディズニー・スタジオのアニメーター実習生として経験を積む。1985年に「ピーウィーの大冒険」で長編映画デビュー。88年の「ビートルジュース」が大ヒットし、「バットマン」では当時のワーナー・ブラザーズ史上最高の興行収益をあげた。その後も「シザーハンズ」「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」「チャーリーとチョコレート工場」など独特な世界観の作品を手がけ、現在に至るまで多数のヒット作を生み出している。

「シザーハンズ」以降、ジョニー・デップとのコラボ作は8作にのぼる。また、「PLANET OF THE APES 猿の惑星」で出会い今現在バートンのパートナーであるヘレナ・ボナム=カーターとは一男一女をもうけ、出演作も7作とデップに次いで多い。

2007年、第64回ヴェネチア国際映画祭で特別金獅子生涯功労賞を史上最年少で受賞。2010年には第63回カンヌ国際映画祭で審査委員長をつとめた。

filmography

・フランケンウィニー(1984)監督
・フェアリー・テール・シアター/アラジンと魔法のランプ(1985)<TV>監督
・ピーウィーの大冒険(1985)<未>監督
・ビートルジュース(1988)監督
・バットマン(1989)監督
・シザーハンズ(1990)監督/原案/製作
・バットマン リターンズ(1992)監督/製作
・ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993)キャラクター設定/原案/製作
・ティム・バートンのナイトメアー・ビフォア・クリスマス/ディズニー デジタル 3-D(1993)キャラクター設定/原案/製作  
・キャビン・ボーイ/航海、先に立たず(1993)<未>製作
・エド・ウッド(1994)監督/製作
・バットマン フォーエヴァー(1995)製作
・ジャイアント・ピーチ(1996)製作
・マーズ・アタック!(1996)監督/製作
・スリーピー・ホロウ(1999)監督
・マリオ・バーヴァ 地獄の舞踏(2000)<TVM>出演
・PLANET OF THE APES 猿の惑星(2001)監督
ビッグ・フィッシュ(2003)監督
チャーリーとチョコレート工場(2005)監督
・ティム・バートンのコープスブライド(2005)監督/製作
・スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(2007)監督
・9<ナイン> 〜9番目の奇妙な人形〜(2009)製作
アリス・イン・ワンダーランド(2010)監督
・ダーク・シャドウ(2012)監督
・リンカーン/秘密の書(2012)製作
・フランケンウィニー(2012)監督/原案/製作

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キャリーの戦慄の表情に震えあがり、鳥の集団襲撃に腰が抜けた皆さま。まだまだ続きますよ、早稲田松竹のアメリカ映画名作祭り!第2弾はこちら!!

果たしてヤツは、巨匠か、オタクか、天才か、奇人か…。お待たせしました、意外にも当館では初となる、みんな大好きティム・バートン監督特集をお届けします!!

ご存知クルクルヘアーで髭面でサングラスという、めちゃ怪しいルックスのバートン監督。その外見に違わず、彼の作品はいつもブラックユーモア満載の不思議な魅力にあふれています。子供の頃はホラー映画とゴジラに夢中になり、芸術学校を卒業しウォルト・ディズニーに入社した根っからの映画少年。けれどディズニーの可愛いキャラクターがどうしても書けなくて…、というのはウソかマコトか、この一流スタジオを5年ほどで退社してしまいます。

でもその後の活躍はもう言うまでもないですね。近年では『アリス・イン・ワンダーランド』など大ヒット作品を手掛けたり、映画の祭典カンヌ国際映画祭で審査委員長を務めたりと、今日の映画界を牽引する存在となりました。

今回上映するのはそんな彼の初期作品の二本立て。出世作にして永遠の名作『シザーハンズ』と爆笑レベルS級のB級映画『マーズ・アタック!』です。

バートン作品といえば、ビビッドな色使いとダークなストーリー展開。そしてなぜか感じるノスタルジー? この二作ではその特徴を存分に味わうことができるはずです。作品のテイストはだいぶ違うけれど、初期の集大成的二本立てかも! 稀代の映画作家ティム・バートンが生み出した、最高にブラック且つとびきりピュアな物語をどうぞお楽しみください。


マーズ・アタック!
MARS ATTACKS!
(1996年 アメリカ 105分 シネスコ/SRD)
2013年3月5日から3月8日まで上映 
■監督・製作 ティム・バートン■製作 ラリー・フランコ■脚本 ジョナサン・ジェムズ
■撮影 ピーター・サシツキー■音楽 ダニー・エルフマン

■出演 ジャック・ニコルソン/グレン・クローズ/アネット・ベニング/ピアース・ブロスナン/ダニー・デヴィート/マーティン・ショート/サラ・ジェシカ・パーカー/ナタリー・ポートマン/イエジー・スコリモフスキ/ジャック・ブラック

★4日間上映です。

地・球・ヲ・イ・タ・ダ・キ
ティム・バートン×豪華ハリウッドスター共演
奇想天外SF超大作!!

突如火星人が地球に大襲来! 宇宙からの訪問者を歓迎すべきか、火星に追い返すべきか? 世界は合衆国大統領デイルの決断を固唾を飲んで見守っていた。

一方、ラスベガスでは、不動産王アートが、火星人来訪を機にひと儲けしようとホテルを建設中。その妻でアル中のバーバラは、火星人たちを地球に差し向けられた救世主と思い込み、一人で異種間の交流を図ろうとしていて…。

はてさて、未だかつてこんなおバカでしょうもない宇宙人映画があったでしょうか(いい意味で)。数々のSF映画へのオマージュが随所にちりばめられているけれど、元の作品達とはずいぶん毛色が違うと思います(もちろんいい意味で)。話の流れはほぼ『宇宙戦争』だし、日本の怪獣映画やキューブリックの『博士の異常な愛情』あたりも思わせるような…?

2013年現在のCG映像に慣れた私たちには少々しょぼく感じるかもしれませんが、当時としては最新SFX技術を駆使しており、確かにB級ノリなのに無駄に(失礼)お金がかかっていたりします。

でも何よりも見所なのが、やっぱり出演者の豪華さ! ジャック・ニコルソンが大統領と成金不動産屋の二役を演じたのをはじめ、グレン・クローズ、ナタリー・ポートマン、アネット・ベニング、ピアース・ブロスナン、マイケル・J・フォックス、ダニー・デヴィート、マーティン・ショート…ここにも、そこにも、え、あそこにも!そして当時はブレイク前だったサラ・ジェシカ・パーカーやジャック・ブラックも(サラさま、あなたはまだ若かった…って感じです)。さらには映画監督のバーベット・シュローダーやイエジー・スコリモフスキが意外な役柄で登場。

まったく、こうも勢揃いした全員主役級のスターたちが、緑のでっかい脳みそを持つキモカワ火星人にバカスカやられていく様は、ある意味とても贅沢なものを見ている気分にさせてくれます。唐突すぎる展開で怒涛のラストを迎えたあとに流れるのは、トム・ジョーンズ往年の名曲「よくあることさ」(ちなみに、トム・ジョーンズも本人役で劇中大活躍)。まぁ何はなくとも一度観てみて下さい、このアクの強すぎる変化球SF映画。

…ティム・バートン、やはりタダ者ではなし。


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シザーハンズ
EDWARD SCISSORHANDS
(1990年 アメリカ 105分 PG12 ビスタ/ドルビーA)
2013年3月5日から3月8日まで上映
■監督・製作・原案 ティム・バートン
■製作 デニーズ・ディ・ノヴィ
■脚本・原案 キャロライン・トンプソン
■撮影 ステファン・チャプスキー
■音楽 ダニー・エルフマン

■出演 ジョニー・デップ/ウィノナ・ライダー/ダイアン・ウィースト/アンソニー・マイケル・ホール/キャシー・ベイカー/アラン・アーキン/ロバート・オリヴェリ/ヴィンセント・プライス

■1990年アカデミー賞メイクアップ賞ノミネート

★4日間上映です。

愛しても愛しても抱きしめられない――
汚れを知らない優しい人造人間エドワード
ハサミの手を持つ男の宿命の恋

pic エドワードは発明家の博士によって生み出された人造人間。だが博士はエドワードの完成直前に、彼の両手にハサミを取り付けたままで急死してしまう。エドワードは不自由な手で顔中傷だらけになりながら、ゴースト屋敷のような邸宅でひとり寂しく暮らしていた。

ある日、化粧品のセールスウーマン、ペグがやってきて、傷だらけのエドワードに同情し自宅に連れ帰った。エドワードは植木を綺麗に整えたり、ペットの毛を刈ったりして近所の人気者になってゆく。そして彼はペグの娘で高校生のキムに恋をした…。

数々の好きな映画ランキングでも、常に上位に上がるファンタジーの名作が、ついに早稲田松竹に登場です。なんといっても、ティム・バートン×ジョニー・デップの相思相愛黄金コンビはここから始まりました。デップ演じるエドワードの困り顔の可愛さといったら! 普通なら気持ち悪いだけで終わってしまいそうなこのハサミ男が魅力的に見えるのは、ジョニデが演じているからこそです(なんとエドワード役には当初、トム・クルーズがオファーされていたそう! …ちょっと観てみたいけど)。

pic世間からズレたはみ出し者のエドワードは、ティム・バートン自身の姿。嫌われ者にも醜い姿をした怪物にも、ティム・バートンは優しくこう語りかけます。「そのままだっていいんだよ。」だから、彼の映画に出てくるのはいつもそんなキャラクターばかりです。

そしてもうひとつ、『シザーハンズ』は、ポー作品でおなじみのホラー映画の名優ヴィンセント・プライスの遺作でもあります。プライスの映画を観ながら育ったバートン少年。自分の分身が主役の映画に、子供の頃のヒーローが出演するなんて、なんだかとても感動的ですね。そう考えるとこの映画はある意味、ティム・バートン流自伝的作品、とも言えるのかもしれません。

(パズー)



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