【2021/6/19(土)~6/25(金)】『TENET テネット』『メメント』

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もっさ

映画に没頭するって、こういうことなのかって、思わされました。

昨年公開されたクリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』は、謎が謎を呼ぶ難解映画。一度観ただけでは「えぇ?どういうこと??」となり、リピーターが続出。「テネットを観る」=「テネる」という言葉まで生み出しました。まんまと私も最初にテネってから1週間後にテネりました。しかし、2回テネったくらいじゃ、「スッキリ解決!」とはいきません。監督自身が常に「観客に委ねる」姿勢でいるため、究極の答え合わせができないことも相まって、思考回路はショート寸前です。それでも、なぜか解らないことがストレスにならないのが不思議なんです。

割と序盤に、主人公が時間の逆行について研究員から説明を受けるシーンがありますが、そこで言われる「考えないで、感じるのよ」(的なセリフ)が、私たち観客へのメッセージとも受け取れます。観ている間は、主人公とともに、感じていればよいのか…と、映るものに集中していくと、気が付けば熱中しているんです。ノーラン作品のすごいところは、この「難しさ故の中毒性」を上回るほどの圧倒的な画力にあるんだと思うのです。だって、本当のところ解っていなくっても、なんとなく解った気にさせてくれるんですもの!

CGに頼らない“実写主義”でもお馴染みのノーラン監督。本作でもその信念を貫き、“時間の逆行”を具現化しております。役者に実際に演じさせているんですから、すごいです。「一体どうやって撮ったの?」と素朴な疑問を後味に残ししつつも、画面にくぎ付けになります。「感じればよい」と言うのは映像に説得力があるからこそなんですね。

今回の特集上映では、監督の初期作品『メメント』をお届けいたします。こちらは派手なアクションがあるわけではないものの、冒頭シーンでは、『TENET テネット』の世界観と共通している部分もあり、ノーラン監督の「時間」への執着を感じ取ることができます。

主人公は前向性健忘症という記憶障害を患っており、新しい記憶を数分以上保てません。「なぜこんなことになったのか」を、主人公が忘れてしまった記憶を辿っていく作りになっています。映画全体で時系列が逆行しているというわけです。私たちも観客も“数分前”のことが分からずに話が進むことで、主人公と同じ混乱を味わうことになります。しかも、ところどころにモノクロのシーンが挟まり、別の時系列も同時進行していきます。時系列を巧妙に操り、何がどこにどう繋がっていくのか…深まる謎。ラストに謎が解けても、「あの時のあれはいつどこで…」と、全体像が分かった上でもう一度観てみたいと思わせてしまう、ノーラン監督恐るべしです。

過去から現在、そして未来へと進む――。

私たちは日常で時間の進む方向は一緒だと信じて生きているけれど、本当に? なんだか、作品を通してそんな問いがいくつも仕掛けられているように感じます。『TENET』という言葉が前からTEN、後ろからもTENと読めるように、どちらからが始まりなのか、どちらへ進んでいるのか分からない…。そんな脳みそフル回転映画・クリストファーノーラン監督特集、まずは観て感じてほしい。そして、観終わった後、思う存分語って考察してください!

メメント
Memento

クリストファー・ノーラン監督作品/2000年/アメリカ/113分/ブルーレイ/シネスコ

■監督・脚本 クリストファー・ノーラン
■原案 ジョナサン・ノーラン 
■撮影 ウォーリー・フィスター
■編集 ドディ・ドーン
■音楽 デヴィッド・ジュリアン 

■出演 ガイ・ピアース/キャリー=アン・モス/ジョー・パントリアーノ/マーク・ブーン・Jr/スティーヴン・トボロウスキー/ジョージャ・フォックス/ハリエット・サンソム・ハリス/ カラム・キース・レニー/ラリー・ホールデン

■第74回 アカデミー賞脚本賞・編集賞ノミネート/第59回ゴールデングローブ賞最優秀脚本賞

©2000 I REMEMBER PRODUCTIONS,LLC

【2021年6月19日から6月25日まで上映】

10分前、俺は何をした?

愛する妻を目の前で殺されたショックで、10分前の記憶さえ保てなくなったレナード。自分の記憶代わりに撮ったポラロイド写真やメモ、全身に彫ったタトゥーを手がかりに犯人を追っていく。キーワードはジョン・G。だが、真相に迫れば迫るほど、さらなる謎は深まっていく…。一体、誰の言うことが本当なのか?

試されるのはあなたの「記憶」――クリストファー・ノーラン監督の出世作!

本国公開時封切わずか11館。その後、口コミとリピーターの続出により、500館以上に拡大し、公開10週目にして2001年の全米チャート8位にランクイン。半年以上のロングランを経て、全米独立系チャートのダントツ1位にまで上り詰めた『メメント』。日本国内でも25週上映という超ロングランヒットを記録するなど、世界にクリストファー・ノーランの名を知らしめた記念すべき作品だ。

監督の弟であるジョナサン・ローランが書いた短編『Mement Mori』が元となっており、時間を遡りながら出来事を描いていく構成は、その後のノーラン作品の原点といえる。最新作『TENET テネット』に関するインタビューで、ノーラン監督はこう答えている。

「壁から銃弾が吸い出されて、銃口に戻る。このイメージは『メメント』の時にあったもので、それがあの映画の構造を示してくれました。けれども私は、登場人物たちが(時間が逆行するときの)物理的な現実に対処しなければならない、そんな映画をずっと作りたかったんです。ある意味、機が熟して、そのアイデアが表面化したのだと思います。どうすれば実現できるかを考えるのが大変で、別のことをしていたわけですね。」(海外ニュースサイト「THE RIVER」https://theriver.jp/tenet-memento-influence/より抜粋)

TENET テネット
Tenet

クリストファー・ノーラン監督作品/2020年/アメリカ/150分/DCP/シネスコ

■監督・脚本 クリストファー・ノーラン
■製作 エマ・トーマス/クリストファー・ノーラン
■撮影 ホイテ・ヴァン・ホイテマ
■編集 ジェニファー・レイム
■美術 ネイサン・クローリー
■音楽 ルドウィグ・ゴランソン

■出演  ジョン・デイビッド・ワシントン/ロバート・パティンソン/エリザベス・デビッキ/ケネス・ブラナー /ディンプル・カパディア/アーロン・テイラー=ジョンソン/ヒメーシュ・パテル/クレマンス・ポエジー/マイケル・ケイン

■第93回アカデミー賞視覚効果賞・美術賞ノミネート

©2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

【2021年6月19日から6月25日まで上映】

ミッション—―〈時間〉から脱出せよ。

満席の観客で賑わうウクライナのオペラハウスで、テロ事件が勃発。大量虐殺を阻止するべく、特殊部隊に参加していた名もなき男は、仲間を救うため身代わりとなって捕えられ、薬を飲まされてしまう…。昏睡状態から目覚めた名もなき男は、フェイと名乗る男から"あるミッション"を命じられる。それは、未来からやってきた敵と戦い、世界を救うというもの。未来では、"時間の逆行"と呼ばれる装置が開発され、人や物が過去へと移動できるようになっていた。

言葉の使い方次第で、未来が決まる謎のキーワード、「TENET(テネット)」を使い、第三次世界大戦を防ぐという巨大な任務に巻き込まれた名もなき男。彼は任務を遂行する事が出来るのか? そして、彼の名が明らかになる時、大いなる謎が解き明かされる――。

クリストファー・ノーラン監督が驚異のスケールで放つ極限のタイムサスペンス超大作!

『ダークナイト』シリーズ、『インセプション』『ダンケルク』のクリストファー・ノーラン監督が、“時間の逆行”を巡る謎を解き明かし、第三次世界大戦を阻止すべく過酷な任務に挑む男の戦いを圧倒的なスケールで描いたSFスパイ・アクション超大作。撮影はアメリカにはじまり、イギリス、エストニア、イタリアのアマルフィ海岸、そしてインド、デンマーク、ノルウェーと三大陸にまたがる7ヶ国。「全世界を巡るアクション映画」として行われ、逆光カーチェイスや逆バンジージャンプなど、CGを使わないリアルでスピード感あふれる映像を作り出した。なかでもロサンゼルス国際空港ので撮影された、本物の747ジャンボジェット機を激突させるシーンは大迫力だ。

出演は『ブラック・クランズマン』のジョン・デイビッド・ワシントン、新作『The Batman』で主役を務めるロバート・パティンソンの他、ケネス・ブラナー、マイケル・ケインらノーラン組の名優が出演。撮影のホイテ・ヴァン・ホイテマ、美術のネイサン・クローリーなど、過去にノーラン作品に参加してきた実力派が集い、音楽は『ブラックパンサー』でアカデミー賞を受賞したルドウィグ・ゴランソンが初参加している。