4/19(土)・22(火) Ⓐプログラム
巨人の惑星 + じゃ、また。18:20
アボカドの固さ19:55
4/20(日)・23(水) Ⓑプログラム
空はどこにある + グッドバイ18:20
春告ぐ鳥20:20
4/21(月)・24(木) Ⓒプログラム
六月の便り + 浮かぶ18:20
海辺の金魚20:20

▼チケット販売時刻▼
連日>>> 当日10:00より

☆チケット料金:大人 1500円/学生 1200円/シニア・障害者・小学生 1100円
 ※当日券のみ・劇場受付にて販売
 ※3作品で1プログラムのため、ラスト1本割はありません
☆連日、全作品終映後に監督のトークショーがございます。終了時刻は連日22:00~22:15頃を予定しております。
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★指定席でご案内しております。チケットの販売は窓口のみとなります。受付にお時間がかかることが予想されますので、ご来場の際はお時間に余裕を持ってお越しください。
★そのほか、ご入場システムに関する詳細は、「劇場案内」ページをお読みください。

映画の次の時代を背負い彩る、新しい才能との出会いを早稲田松竹で是非体験してください。――是枝裕和

2015年から早稲田大学で実施されている「映像制作実習」。映画監督の是枝裕和らが教員を務めるこの授業で制作された学生たちの作品は、国内の映画祭に入選するなど学生作品の枠を超えて評価を集めてきた。本特集は、その後も自ら資金を集めて製作した作品で劇場公開を果たした若き監督たちの映画を集めて一挙に上映する「映画から萌える――若手映画作家特集~W-CINEMA はじまりの映画たち<番外編>~」である。

若手登竜門であるPFFアワードで映画ファン賞を受賞した『じゃ、また』やひかりTV賞受賞の『アボカドの固さ』、田辺・弁慶映画祭に正式出品された『浮かぶ』や『空はどこにある』、全州国際映画祭をはじめ海外映画祭にも招かれた『海辺の金魚』など、計9作品をラインアップ。

“「プロの映画監督」を養成するための授業ではない”としながらも、わずか10年間に何人もの映画監督を輩出してきた「映像制作実習」。ありそうでなかった “同じ授業出身”による、個性豊かな映画たちをお楽しみください。

<「映像制作実習」とは?>
是枝裕和、篠崎誠、土田環、高木創が教員を務め、学生たちが1年をかけて共同で映画を制作していく実習形式の授業。映画制作未経験者も多く、専攻の異なる学生たちが一から作品作りに向き合う授業のなかで、これまで30作品以上が生まれてきた。選ばれた作品は名画座・早稲田松竹とのコラボレーション企画でも毎年上映されている。


Ⓐ巨人の惑星 + じゃ、また。
ⒶPlanet of the Giants + See You Then.

開映時間 【4/19(土)・22(火)】18:20
石川泰地監督作品/日本/『巨人の惑星』(2021年/25分)『じゃ、また。』(2023年/52分)/DCP

『巨人の惑星』
■脚本・監督・撮影・編集 石川泰地
■音響 佐藤恵太
■VFX 癸生川稜
■出演 石川泰地/国本太周/高取生
■第43回ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2021入選/第9回バクナワフェスティバル(フィリピン)MATÁ-ASYA部門 上映

『じゃ、また。』
■脚本・監督・編集 石川泰地
■撮影・グレーディング 新藤早代
■録音・MA 寒川聖美
■音楽 関口諭
■出演 石川泰地/国本太周
■第45回ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2023映画ファン賞(ぴあニスト賞)受賞/第24回TAMA NEW WAVE「ある視点」部門 上映

★『巨人の惑星』→『じゃ、また』の順で上映。作品の間に途中休憩はありません。

©Ishikawa Taichi

『巨人の惑星』

「巨人がさ、歩いてるんだよ」。カワイが大学時代の友達・ホンダを訪ねると、彼は東京の夜の街に出現する巨人の存在に妄執していた──。自室から「定点観測」しているから世界の変化に気付いたと、飄々と語るホンダ。常軌を逸していく彼の挙動が、カワイの認識に揺さぶりをかける。なぜ、見えないはずのモノを“いる”と信じずにはいられないのか? スタンダードサイズにこだわったフレーミングが巨人の幻像を漂わせる。PFFアワード2021にて初入選を果たした短編作品。

『じゃ、また。』

大学も卒業しないまま引きこもり続けているナリヤス。お盆休みに学生時代の映画サークル仲間・シュウタが彼を訪ねてやってきた。けれども……。巻き戻される時間、ズレていく会話、何かがおかしいこの部屋で、二人が想い出すのは完成させることができなかった映画のこと。宙ぶらりんな空間で交わされるシュウタとの答えあわせが、ループする人生を少しずつ変えていく。 PFFアワード2023にて映画ファン賞も受賞した最新作。

しゃべってるだけ と思いきや 想像の彼方へ!

早稲田大学在学時に是枝裕和監督、映画研究者・土田環氏の指導のもと、『亡霊は笑う』を制作した石川泰地、初の劇場公開作。国内最大級の自主映画の祭典「ぴあフィルムフェスティバル」で入選を果たした近作2作品を同時上映。夜の東京を闊歩する巨人の幻影に取り憑かれた友人に翻弄される男の運命を追った『巨人の惑星』、自室に引きこもる男とかつての映画仲間との珍妙な時間旅行を描き、PFFアワード2023映画ファン賞(ぴあニスト賞)を受賞した新作『じゃ、また。』。両作品とも撮影はほとんどアパートの一室のみ。さらに、メインキャストは監督自身とその友人の2人だけ!“自主映画”を地でいくミニマムな作品ながら、毒っ気たっぷりでユーモラスな言葉のやりとりと、小さな部屋がいつのまにか得体のしれない大きな「何か」に接続しているダイナミックな構成が観客の心をつかみ、好評を得た。

可笑しくて、ちょっと怖くて、ほんのちょっと切なくて――鏡写しのような2つの作品が連れだす、「ここ」と遠いようで本当は隣りあっている不可思議な世界。

Ⓐアボカドの固さ
ⒶThe Hardness of Avocado

開映時間 【4/19(土)・22(火)】19:15
城真也監督作品/2019年/日本/100分/DCP

■監督・脚本・編集 城真也
■脚本 山口慎太朗/前原瑞樹
■撮影 新藤早代
■制作 吉田大樹/石川泰地
■音楽 櫻木大悟 (D.A.N.)

■出演 前原瑞樹/多賀麻美/長谷川洋子/並木愛枝/兵藤公美/空美/小野寺ずる/山口慎太朗/西上雅士/日下部一郎

■第41回 ぴあフィルムフェスティバル(ひかりTV賞)/第20回 TAMA NEW WAVE ある視点部門

■物販情報
・パンフレット販売※数量限定

好きにも賞味期限があるらしい。

ある日突然、5年付き合った恋人・清水緑に別れを告げられた俳優・前原瑞樹。 どうにかヨリを戻したい一心で、周囲に失恋相談をして回り、ひとまずは1ヶ月後に迎える25歳の誕生日まで待つと決める。 しかし、待てど暮らせど清水からはなんの音沙汰もない…。復縁への淡い期待を抱きながら右往左往する男の<愛と執着の30日間>。

主人公・前原瑞樹を演じたのは前原瑞樹、本人。劇団青年団に所属し、『友だちのパパが好き』『あの日々の話』『そばかす』など数々のインディーズ映画や、2023年には『舞いあがれ!』『らんまん』と続けて連続テレビ小説に出演する実力派若手俳優である。 本作の出発点となった自身の失恋の実体験を上塗りするように、かつての自分を演じ直した。前原にやさしく寄り添うのでなく、かといって突き放すのでもなく、徹底して「他者」であり続けたのはこれが長編デビュー作となる城真也。 是枝裕和監修のもとで制作された前作『さようなら、ごくろうさん』はPFFアワード2017に入選、三宅唱や五十嵐耕平の作品にも参加する期待の新人監督である。
 
好きでいることを諦めようとしない前原の姿は、痛々しくも切実だ。あなたの隣で起こっているかもしれないありふれた失恋模様。 その情景は、あまりに生々しく、退屈で、あまりにドラマチックだ̶̶共感と苛立ちが一緒くたに押し寄せる、新時代のリアルな恋愛映画の誕生。

Ⓑ空はどこにある
ⒷSora ha doko ni aru

開映時間 【4/20(日)・23(水)】18:20
山浦未陽監督作品/2020年/日本/38分/DCP

■監督・脚本・編集 山浦未陽
■製作 山田久人
■プロデューサー 藤井道人/雨無麻友子
■撮影 林大智

■出演 安藤聖/浅田芭路/湯田幸希/西田尚美/工藤孝生/堀春菜/野川慧/浅野令子/金井遼/矢部俐帆/磯つむぎ/小林璃音

★『空はどこにある』→『グッドバイ』の順で上映。作品の間に途中休憩はありません。

幼い頃に母を亡くし、母を知らずに母になった美紀。共働きだが出張の多い夫の倫太郎の代わりに育児と仕事の両立に勤しむ毎日。倫太郎に懐く子供のちひろと俊太の姿に、美紀は母親としての自分に不安を感じていた。そんな美紀へまっすぐ向き合うちひろだったが、美紀は素直に答えられず──。

早稲田大学在学中に『もぐら』を監督した山浦未陽。本作は『空はどこにある』はオリジナル脚本で、“母親に触れた記憶がない”母親が、子供の心に触れるまでを描く。母親としての自分に不安を感じている主人公・美紀を自身も2児の母である安藤聖、娘・ちひろを浅田芭路、美紀の姉・葉子を西田尚美が演じる。プロデューサーには『新聞記者』『余命10年』の藤井道人が名を連ねる。

Ⓑグッドバイ
ⒷGood bye

開映時間 【4/20(日)・23(水)】18:20
宮崎彩監督作品/2020年/日本/66分/DCP

■監督・脚本・編集 宮崎彩
■撮影 倉持治
■音楽 杉本佳ー

■出演 福田麻由子/小林麻子/池上幸平/井桁弘恵/佐倉星 彩衣/吉家章人

■第15回大阪アジアン映画祭正式出品

■オフィシャルサイト
https://goodbye-film.com/

■物販情報
・パンフレット販売予定

©AyaMIYAZAKI

★『空はどこにある』→『グッドバイ』の順で上映。作品の間に途中休憩はありません。

知らないほど、近くおもう。

郊外の住宅地、その一角にある上埜家。さくらは母親と二人で暮らしている。仕事を辞めたさくらは、友人の頼みから保育園で一時的に働くことに。そこで園児の保護者である、新藤と出会う。やがて彼に、幼い頃から離れて暮らす父の姿を重ねるようになるさくら。ある晩、新藤家で夕飯を作ることになった彼女は、かつての父親に関する“ある記憶”を思い出す。一方、古くなった家を手離すことに決めた母。桜舞う春、久しぶりに父が帰ってくる──。

共に暮らす母。離れて暮らす父。父を求める娘。ありふれた家族の姿を通して家族のゆらぎを切り取った本作は第15回大阪アジアン映画祭にて初上映され、注目を集めた。主人公のさくらに「女王の教室」「白夜行」などで子役として非凡な才能を発揮し、近年ではNHK連続テレビ小説「スカーレット」『蒲田前奏曲』などで深みを増した演技を見せる福田麻由子。娘から女性に変わりゆく役柄を繊細に演じ切った。さくらの母を小林麻子、園児の父親・進藤を池上幸平、保育園の同僚役に、「仮面ライダーゼロワン」に女性ライダー役で出演するほか、バラエティでも活躍中の井桁弘恵、離れて暮らす父を『シン・ゴジラ』などの吉家章人ら実力派キャストが演じ、それぞれの役柄に血を通わせた。

監督・脚本は是枝裕和監督の元で映像制作を学び『よごと』を監督、本作が初長編監督作となる新鋭・宮崎彩。日常の機微を積み重ねた丁寧な演出で、ゆっくりと、しかし確実に変わりゆく家族の姿を優しく、せつなさを込めて浮き彫りにした。娘から女性に変わりゆく主人公の視点から、家族の変容と決別をほろ苦く描く、鮮烈なデビュー作。

Ⓑ春告ぐ鳥
ⒷHaru tsugu tori

開映時間 【4/20(日)・23(水)】20:20
岸朱夏監督作品/2025年/日本/57分/DCP

■監督・撮影・編集 岸朱夏
■整音 高木創
■音楽 鈴木モモ(®ストリングラフィ 考案者:水嶋一江)/下島万乃(チェロ)/浦畠晶子 (ピアノ)
■機材協力 岸満志/岸勢津子
■絵 伊波二郎
■チラシデザイン 伊勢千咲

■出演 山本晃/山本和枝

梅染にかけた一生 そこには何気ない日常がつまっていた

2023年6月、京都での撮影が始まった。2016年の冬、私が高校2年の時に、山本晃氏ご夫妻や梅染と出会ったまさにその場所から。その色はどのように生まれてくるのか知りたくて、山本晃氏に密着した。その傍らには、いつも奥様がいた。

この映画は、京都に住む梅染友禅作家、山本晃氏ご夫妻の日常を早稲田大学大学院生が追ったドキュメンタリー映画である。2023年6月京都・知恩院和順ギャラリーでの展覧会から2024年10月までを見つめた。「次は鳥の画が描きたい」山本晃さんが描きたかったものとは…。

山本 晃さんのことば
ある日風邪を引いて寝ていたら、何故か良い香りがしていて目をあけたら枕元に白梅の満開の枝が花瓶にさしてありました。少し熱もさめたので、初め梅の花をスケッチしました。ちなみにあとで分かったことですが、梅の花を挿してくれたのは父でした。なぜかここから今思い返すと梅を染める運命が始まっていたように思います。(ご本人のFacebook 2023年10月21日の投稿より抜粋)

山本 晃
1943年兵庫県東条町生まれ。中学を出て、1958年から友禅作家である天野木仙氏に入門。手描き友禅は工程が細分化され、分業が確立されており、その全工程を学ぶことにする。染織文化のルーツを求め、エジプトやギリシャ、インドを旅する。古代染色の研究家である前田雨城氏のもとで、加賀友禅のルーツである梅染を知る。その後、10年がかりで古梅による梅染を再現させ、明治期に失われた梅染を復活させる。工房近くの北野天満宮の梅の枝から、さらに10年がかりで紅梅色の梅染を完成。1991年、北京で開催された日中伝統工芸展に出品。伊勢神宮で20年に1度行われる「神宮式年遷宮」では12色の刺繍糸を奉献する。2008年には、京都市伝統産業技術功労者として京友禅(手描友禅)で表彰される。

光はカメラに映らない
早朝、山本晃さんが散歩に出るというので一緒に歩いた。晃さんが見つめる先に、朝の光があった。カメラを向けると、その光はレンズを通って画面全体が真っ白になった。ドキュメンタリーとはなにか、他者の生や日常にカメラを向けていいのかと躊躇していた私は、そこにひとつの答えを見つけたような気がした。映らなかったその分は、どうか作品を実際に見て知ってほしいと思う。  ——監督 岸朱夏(『ななめの食卓』監督)

Ⓒ六月の便り
ⒸRoku-gatsu no tayori

開映時間 【4/21(月)・24(木)】18:20
宮崎樹里愛監督作品/2021年/日本/18分/DCP

■監督・脚本・編集 宮崎樹里愛
■撮影 作花素至
■美術 河井優花
■音楽 前田朱音

■出演 水無月光梨/宮部大駿

★『六月の便り』→『浮かぶ』の順で上映。作品の間に途中休憩はありません。

雨が止むまでもう少し、素直になってもいいですか。

東京の片隅で暮らす悠月は、大学を卒業したあと故郷の北海道を離れて働いている。小さな部屋の穏やかな生活を守りながら、雨降りの休日を過ごしていた。しかし悠月には忘れられない家族の記憶があった。過去に無関心でいようとする悠月に中野翔馬と名乗る人物が押しかけ、とある話を始める。日常のささいなきっかけから、悠月は思いもよらない事実に辿りつく。

知らなかった、家族と家族の物語。

監督を務めたのは宮崎樹里愛。早稲田大学在学中には、是枝裕和監督師事のもと『形をとって』を監督した。

Ⓒ浮かぶ
ⒸUkabu

開映時間 【4/21(月)・24(木)】18:20
吉田奈津美監督作品/2021年/日本/85分/DCP

■監督・脚本・編集 吉田奈津美
■撮影 杉山綾

■出演 田中なつ/芋生悠/諏訪珠理/三坂知絵子/中原潤/小野孝弘/新津ちせ/竹下かおり/手嶋啓子/山岡竜弘/稀/高畑保弘

■第22回 TAMA NEW WAVE ある視点部門選出/第15回田辺・弁慶映画祭コンペティション部門選出

■オフィシャルサイト
https://sites.google.com/view/ukabu-film/

©2021 MOEWE

★『六月の便り』→『浮かぶ』の順で上映。作品の間に途中休憩はありません。

選ばれた妹と、選ばれなかった姉の物語。

かつて、木々が鬱蒼と生茂る大きな森に囲まれていた町。そこには古くから伝わる天狗の神隠し伝説があった。主人公の結衣は、町に残る最後の林が伐採されることをきっかけに、十一年前、神聖な森だったその林で年子の妹である佳世が神隠しにあっていたことを思い出す。「あの日、佳世の隣には私もいたのに、自分は選んでもらえなかった」風に揺れる木々に誘われるかの様に、伐採前の林へと足を踏み入れていく結衣。一方姉妹と幼馴染みの進は、そんな結衣の行動に苛立ちを見せるのだった。

実在する町を舞台にほぼオールロケで撮影した本作。その土地の持つ魅力を甘美な映像で捉えながら、主演の三人をまるでその町で実際に生活する十代かのように映し出し、自分の思いを口に出せず孤独にもがく不器用な年頃の複雑な心情を細やかに表現。最低限まで削られたセリフがその繊細な心の機微を際立たせている。またその一方で、視線を受ける側と送る側の相互理解の難しさに切り込んだ内容は、その先にあるかすかな希望を映し出し、現代社会において視線を受ける人々に対する周囲の見方が本当に正しいものであるのか、これまでになかった切り口から世の中へ問いかけている。

監督は初監督作『ひとひら』で、The 5th Asia University Film Festival 審査員特別賞受賞、そのほか多数映画祭受賞の実績を残した吉田奈津美。主人公、姉の結衣を演じたのはデビュー作『アイスと雨音』(松居大悟監督)で注目を集め、本作が長編映画の初主演作となった田中なつ。結衣の妹・佳世役を『ソワレ』(外山文治監督)や『ひらいて』(首藤凛監督)などで知られ、吉田監督のデビュー作『ひとひら』から続けての出演となった芋生悠。本作では題字も担当。姉妹を見守る少年・進役を、本作が長編映画デビュー作となり、のちに『裸足で鳴らしてみせろ』(工藤梨穂監督)で初主演を務めた諏訪珠理が演じた。

Ⓒ海辺の金魚
ⒸThe Goldfish: Dreaming of the Sea

開映時間 【4/21(月)・24(木)】20:20
小川紗良監督作品/2021年/日本/76分/DCP

■監督・脚本・編集 小川紗良
■撮影 山崎裕
■スチール 川島小鳥
■効果整音 高木創
■音楽 渡邊崇
■主題歌 橋本絵莉子「あ、そ、か」(Sony Music Artists Inc.)

■出演 小川未祐/花田琉愛/芹澤興人/福崎那由他/山田キヌヲ

■第22回全州国際映画祭インターナショナルコンペティション部門正式出品/第23回ウディネ・ファーイースト映画祭コンペティション部門正式出品/第15回ジャパン・カッツ正式出品

■オフィシャルサイト
https://www.toei-video.co.jp/umibe-kingyo/

©2021東映ビデオ

いい子じゃなくても、抱きしめて。

身寄りのない子供たちが暮らす家で育った18歳の花は、施設で暮らせる最後の夏を迎えていた。そこに8歳の少女・晴海が入所してくる。かつての自分を重ねた花は、晴海と過ごすうちに今までに無かった感情が芽生えてゆく。

子供たちの成長と葛藤を、温かい眼差しで描き出す、小川紗良の長編初監督作品!

2014年より俳優として活動を始め、NHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』、TVドラマ『湯あがりスケッチ』等に出演している小川紗良。2023年から始まったJ-WAVE「ACROSS THE SKY」ではラジオパーソナリティを務め、同年、合同会社「とおまわり」を設立。俳優のみならず枠にとらわれない活躍を見せている。

また、学生時代から映像作家としても活動。早稲田大学「映像制作実習」で監督した『最期の星』は国内の複数映画祭に出品された。本作『海辺の金魚』は、彼女が完全オリジナルで挑んだ初の長編監督作品である。

18歳の高校生・花を演じるのは『脳天パラダイス』(2020/山本政志監督)での演技が話題となった小川未祐。花が心を通わせる晴海を現地オーディションで選ばれた花田琉愛が演じる。また、花を世話する児童指導員・タカ兄役を芹澤興人、花の同級生・貫太役を福崎那由他、花の母親役を山田キヌヲが演じる。