10/12(土)~10/18(金)
ピアノ・レッスン
併映作品は近日発表
【レイトショー】ひなぎく

☆併映作品・タイムテーブルは近日発表いたします。

ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター
The Piano

ジェーン・カンピオン監督作品/1993年/オーストラリア・ニュージーランド・フランス/121分/DCP/R15+

■監督・脚本 ジェーン・カンピオン
■製作 ジャン・チャップマン
■撮影 スチュアート・ドライバラ
■衣装 ジャネット・パターソン
■美術 アンドリュー・マッカルパイン 
■音楽 マイケル・ナイマン

■出演 ホリー・ハンター/ハーヴェイ・カイテル/サム・ニール/アンナ・パキン/ケリー・ウォーカー/ジュヌヴィエーヴ・レモン

■1993年アカデミー賞主演女優賞・助演女優賞・脚本賞受賞、作品賞ほか4部門ノミネート/カンヌ国際映画祭パルム・ドール・主演女優賞受賞/オーストラリアアカデミー賞作品賞ほか11部門受賞 ほか多数受賞・ノミネート

■オフィシャルサイト
https://www.culture-pub.jp/piano/

■物販情報
・パンフレット(880円)

★当館では2K上映となります。

©1992 JAN CHAPMAN PRODUCTIONS&CIBY 2000

レッスンと引き換えに手に入れたのは、世界に一人だけの「私」。

19世紀半ば、ニュージーランドの孤島。エイダは父親の決めた相手と結婚するために、娘のフロラと1台のピアノと共にスコットランドからやって来る。「6歳で話すことをやめた」エイダにとって、ピアノは声の代わりだった。ところが、夫になるスチュアートはピアノを重すぎると海辺に置き去りにし、先住民との通訳を務めるベインズの土地と交換してしまう。エイダに惹かれたベインズは、ピアノ1回のレッスンにつき鍵盤を1つ返すと提案する。渋々受け入れるエイダだったが、レッスンを重ねるうちに彼女も思わぬ感情を抱き始める――

「私」らしくありのままに生きようとするヒロイン像の原点が、観る者の魂の深奥を激しく揺さぶる物語。

1993年、ジェーン・カンピオンの名前が一夜で映画史に劇的に刻まれた。ヴィム・ヴェンダース、ケン・ローチ、マイク・リー、ホウ・シャオシェン、スティーヴン・ソダーバーグと錚々たる巨匠&奇才の新作が競い合うカンヌ国際映画祭のコンペティションで、女性監督初のパルム・ドール受賞を成し遂げたのだ。2021年には『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でアカデミー賞監督賞に輝いたカンピオンの最高傑作『ピアノ・レッスン』が今、4K映像によって繊細かつ壮麗に蘇る。

主演のホリー・ハンターは手話やピアノ演奏をこなし、その全身全霊の熱演が絶賛を浴びた。娘フロラ役を演じたアンナ・パキンは当時11歳(史上2番目の若さ)で助演女優賞を受賞。ハンターと共にオスカーを手にした。ベインズ役には『タクシードライバー』『レザボア・ドッグス』のハーヴェイ・カイテル。ナイーブな荒々しさに深い優しさをにじませる。夫スチュアート役を『ポゼッション』『ジュラシック・パーク』のサム・ニールが柔軟に演じ、強い印象を残している。

本作で名声を得たマイケル・ナイマンによる、秘めた情熱が香り立つ哀切なピアノ曲「楽しみを希(こいねが)う心」、エイダの激しい想いと彼女が自ら切り開く運命の物語が、観る者の心に永遠に刻まれる、感動を超越した映像体験。

近日発表

【レイトショー】ひなぎく
【Late Show】Daisies

ヴェラ・ヒティロヴァー監督作品/1966年/チェコスロヴァキア/75分/DCP

■監督・原案・脚本 ヴェラ・ヒティロヴァー
■原案 パヴェル・ユラーチェク
■脚本 エステル・クルンバホヴァー
■撮影 ヤロスラフ・クチェラ
■音楽 イジー・シュスト/イジー・シュルトゥル

■出演 イトカ・ツェルホヴァー/イヴァナ・カルバノヴァー

■オフィシャルサイト
https://hinagiku2014.jimdofree.com/

■物販情報
・B2ポスター(500円)


★本作品は特別レイトショー上映です。
☟入場料金
一律1200円(割引なし)
★チケットは、朝の開場時刻より受付にて販売いたします(当日券のみ)。

©:State Cinematography Fund

誰だってひなぎくの冠を頭にのっけてる――

金髪のボブにひなぎくの花冠の姉。こげ茶の髪をうさぎのように結んだ妹。ふたりのおしゃれはAラインのワンピースにピンヒール、ばっちりのアイラインとつけまつげ。ハリウッド女優のようにおしゃれして、さあ男をひっかけにレッツ・ゴー! 食事をおごらせ、踊って歌ってさんざん馬鹿さわぎしたら嘘泣きを決め込んで逃げ出しちゃおう!

いつまでも色褪せない60’sガールズムービー!

ふたりの女の子のハチャメチャぶりが退屈な日常をブッ飛ばす、60年代チェコ発ガールズ・ムービーの決定版! 彼女たちは共にマリエと名乗るが、嘘の名前だし、姉妹かどうかもよく判らない。部屋の中で、牛乳風呂を沸かし、紙を燃やし、ソーセージをあぶって食べる。グラビアを切り抜き、ベッドのシーツを切り、ついにはお互いの身体をちょん切り始め、画面全体がコマ切れになる。色ズレや、カラーリング、実験的な効果音や光学処理、唐突な場面展開など、あらゆる映画的な手法が使われ、衣装や小道具などの美術や音楽のセンスも抜群。

監督は「チェコ映画のファーストレディ」と称されるヴェラ・ヒティロヴァー。イジー・メンツェルやミロシュ・フォアマンなど共に、チェコ・ヌーヴェルヴァーグの代表的な監督である。プラハの春以降、政府に目をつけられ活動できなくなった時期もあったが、2014年に亡くなるまで多くの作品を発表した。