2025.12.04
【スタッフコラム】へんてこコレクション byすみちゃん
今年、わたしはついに人生で初めての焚火デビューをしました! 友人から「焚火はいいよ~」と聞いてはいたのですが、火をじっくり見る時間なんて今まで全くなかったので、実際どんなものなのだろうかと想像するばかりでした。
いざ焚火を目の前にしてみると、火は次々と形を変えていき、枯れ葉や細い枝に触れるとわぁぁぁっと燃えるのですが、大きな薪に対しては、まるで様子を見ているかのように、距離を測りながらじっくりと燃えていきます。何時間見ていても燃えている様子に飽きることはなく、火を囲んで話していると、その日に初めて会った人なのに大事な話ができてしまうマジカルさもあります。そしてどこかのタイミングで、みんなで歌いたくなるような空気にもなります。あれは一体何なのでしょうか?
そう言えば、焚火をしている映画っていっぱいありますよね。その中でも印象的な『スタンド・バイ・ミー』を久しぶりに見返したら、思わず号泣してしまいました。それぞれに悩みを抱えた4人の少年たちが、死体探しの旅に出る映画ですが(こんなに有名な映画なのに、やっぱり死体を見にいく旅っていうのはへんてこポイントであります)、焚火のシーンでガキ大将のクリスが、仲間のゴーディにあることを打ち明けます。クリスは家庭環境の悪さによって自分自身の将来を悲観していたのですが、打ち明け話をすることで、正直であることの大切さ、そして、ゴーディからその判断力や賢さを認められることで、自分の力を信じることになるのです。こりゃ何度観ても泣けます。
また、焚火での歌で印象的な映画と言えば、女たちが集まり、突然歌い出す『燃ゆる女の肖像』でしょう。不穏な音程から美しいハーモニーに変化し、手拍子が入り、まるで呪文のようなへんてこフレーズ「フジェリ、ナンパソ、フジェリ、ナンパソ~」と聴こえる音楽はクセになります。この音楽は映画のために作られたオリジナルで、どうやらニーチェの言葉から引用された歌詞を、ラテン語にしたものなのだそう。マリアンヌとエロイーズという二人の女性の感情が、神秘的かつエモーショナルに感じられる大好きなシーンとなっています。
他にも「キャンプだホイ!」という音楽が印象的な『ナミビアの砂漠』や「焚火 ヘンテコ」で自分の脳内で検索すると出てくる『ウィッカーマン』(1973)など焚火映画を紹介しようと思ったら延々と出てきそうです。そして焚火映画についてもう一つ。友人から、青山真治監督が撮った、ただ焚火をひたすら撮っている素晴らしい映画があると聞いたので調べてみました。すると、かつて吉祥寺にあったバウスシアターにて行われた「クレイジー・サーフ・ナイト ―爆音サーフの夜―」というイベントのために作られた短編『ウィッシュ・ユー・アー・ヒアー』という映画でした。フィルモグラフィーにも載っておらず、わたしにとって幻の焚火映画となっています。幻の焚火、なんだか、いい響きですねぇ~。
さて、話は冒頭の焚火体験話に戻ります。燃える火を見続けていると、時間を忘れてしまうものでして、いつの間にか5時間経っていました! 片づけた後は急いで終電に乗り、体にまとわりついた煙たさとともに帰路につきました。意外と体力を消耗していたようで、帰ったらクッタクタ。燻された香りとともに布団にくるまって寝てしまいました。するとびっくり! 何日も髪の毛からあの燻された香りが抜けないではありませんか!? 熟成されてしまいましたね…。みなさまには、焚火をした後はお風呂に入ることをおススメいたします。
(すみちゃん)










