インファナル・アフェア
INFERNAL AFFAIRS
(2002年 香港 102分)
2004年2月21日から2月27日まで上映
■監督・製作・撮影 アンドリュー・ラウ
■監督・脚本 アラン・マック
■脚本 フェリックス・チョン
■出演 アンディ・ラウ/トニー・レオン/アンソニー・ウォン/エリック・ツァン/ケリー・チャン/エディソン・チャン/ショーン・ユー
アジアを熱狂させ、そのリメイク権をめぐってハリウッドで火花を散らす争奪戦が巻き起こった超話題作である。その類稀なオリジナル脚本の素晴らしさにハリウッドメジャー各社、ドリームワークス、パラマウント、ソニーピクチャーズ、20thフォックス、リージェンシー、ワーナー・ブラザーズ、が争奪戦を繰り広げ、ハリウッド史上最高の金額でブラット・ピットを主演でワーナー・ブラザーズが獲得した。
この作品は2002年香港年間興行収入17%のシェアを占め、第一位となったメガヒット作だ。世界中でCGを駆使した映画全体の今だからこそ、本物のドラマを作りたいと香港映画界では前例のない、構想3年、撮影4ヶ月の時間をかけ香港映画界のトップスター、クリエーターが終結した超大作であり、既成のアジア映画のイメージを遥かに凌駕する世界が認める名作が誕生したのである。
日本でも極限に置かれた二人の男たちが自らの運命を決断していく姿に羨望と感動が沸き起こるのは時間の問題とされたが、10月に日本公開され、不本意ながら、この重厚な素晴らしい作品を理解されることがなく、短期間の公開で終わってしまった。
素晴らしいオリジナル脚本はそれまでの中国=香港映画に対するイメージを払拭しなければならない宣伝がされなかった為、真の革命的この作品を広めることができなかったようだ。今更ながら、このチャンスにこの秀作に触れていただきたい。
(WING)
HERO
HERO / 英雄
(2002年 中国 99分)
2004年2月21日から2月27日まで上映
■監督・脚本 チャン・イーモウ
■脚本 リー・フェン
■衣装デザイン ワダ・エミ
■出演 ジェット・リー/トニー・レオン/マギー・チャン/チャン・ツィイー/ドニー・イェン/チェン・ダオミン
■2003年ベルリン国際映画祭アルフレード・バウアー賞受賞(チャン・イーモウ)/2002年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート
(C)ワーナー・ブラザース映画『紅いコーリャン』『初恋のきた道』のチャン・イーモウ監督が初めて世界市場に打って出た作品であり、本国中国では映画史上最高の興行収入を達成し、全アジアで大ヒットを記録した第一級のエンターティメント大作である。アカデミー賞にノミネート、ベルリン映画祭で特別賞を受賞、壮大なスケールと目を見張るアクション、そして深いテーマ性が欧米でも絶賛され、「西のマトリックス、東のHERO」と世界中にセンセーションを巻き起こした。
日本でもチャン・イーモウの作品ファンは多く、しかしながら今までの作品とはまったく毛色の違うこの作品に期待と戸惑いが入り交じる中公開されたが、結果、賛否両論。
スタッフにはアクション監督として『スパイダーマン』『少林サッカー』のチン・シウトン、撮影監督に『欲望の翼』『恋する惑星』などのクリストファー・ドイル、そしてコスチュームデザインに日本のワダ・エミ、これに『マトリックス』のCGチームが加わった。その昔公開された超大作作品に対して、本音が語られず、なおかつ、その作品を賞賛しなければならないということがあるとすれば、「画がきれいでした」としか表現できないことがあるが、『HERO』は違う!!!
重層的なストーリーに加えてアジアのドリームチームが作り上げたまぎれもない大作であると共に、目を見張る色彩が観る物を酔わせる圧倒的な映像美…(ワダ・エミの素晴らしさここにあり!)
超絶的アクションはこれまでも、そしてこれからも二度とありえないアジア映画の夢の作品となっている。
(WING)