今月のラインアップちらしは、ホン・サンス監督特集から『リスト』をチョイスしてデザインしました。チョン・ユミさんの可愛さが爆発していて、お気に入りの一枚です。特に作っていて楽しかったのは、ハングルのタイポグラフィを取り入れたところです。普段はひらがな、カタカナ、漢字、アルファベットを使うことが多いのですが、韓国の監督特集ということで、ハングルも使ってみることに。すると韓国語を知らないせいか、文字という理解の前に、ハングルって単純にグラフィックとしてすごい面白いな、と思ったんです。

ハングルのタイポグラフィに興味を持つきっかけとなったのは、最高にスタイリッシュなポスターを数多く制作している韓国のデザインスタジオ「PROPAGANDA」です。世界中の映画たちを、他では見たことのないビジュアルでデザインしており、もう心を鷲掴みです。それぞれの映画に寄り添ったデザインでありながら、「PROPAGANDA」っぽさも共存するバランスに惚れ惚れします。そんなかっこいいポスターの中に、スッと置かれ
たハングルのタイポグラフィのセンス。それを見ていたら、自分もハングルにチャレンジしたくなってきました。

まずは、ちらしのデザインに使用するハングルのフォントを漁るところからスタート。さまざまな表情を見せる見慣れない文字のフォントたちがずらりと並んでいるだけで、ものすごく新鮮でした。次から次へと流れてくるフォントの群れを浴びすぎて、もう僕の目は供給過多でパンク状態。でもワクワクが止まらない！　ごくシンプルな形の組み合わせで構成されているハングルだけに、それぞれのフォントデザインでガラッと印象が変わるのが面白くて、フォント探しをしていて全然飽きませんでした。

いろいろフォントを試しつつ、可愛い雰囲気のちらしにあわせて手書きっぽいフォントをチョイスしました。一緒に組み合わせたアルファベットのフォントとも馴染んでイイ感じ。今月のラインアップちらしを手に取った際は、猛烈に可愛いチョン・ユミさんとともにタイポグラフィにも目を向けていただけると幸いです。

（うどん粉くん）