【番外編：わたしのカフェ】

気分はMATCHA-CHA

5月、新緑の季節。このところ、私の心には緑の色が棲みついていて、癒しとか平和とかやさしさとか、その色の象徴のようなものを強く好むようになりました。そして、つい追い求めてしまうのです。それは、世間では流行りつくされたもので、なんなら歴史は断然古く、巡り巡って現代の定番、だけどちょっと特別感のある代物――そう、“抹茶”です！

今回ご紹介するお店は、早稲田松竹の目と鼻の先にある、老舗中の老舗「茶のつたや」です。なんと、昭和3年に創業、この4月で96周年を迎えられた街の小さなお茶屋さん。厳選された茶葉はもちろん、急須や茶器や茶道具の豊富な取り揃えに加え、海苔や季節に合わせた干菓子などを販売。さらに、可愛らしい雑貨の取り扱いが多数あり、ちょっとした手土産や、友人へのプレゼントにもぴったりですよ～。

私が当館で働き始めたころの早稲田通りは“昔ながらのお店”が沢山ありましたが、今ではすっかり減ってしまい、この10年でガラリと変わりました。そんななか健在だった「茶のつたや」にもちょっぴり変化が訪れました。当時から喫茶スペースはありましたが、お茶や雑貨の販売店というイメージの方が強かったんです。しかし、2018年にリニューアルし、喫茶スペースを拡大！　すっかり和モダンな喫茶店に変身されました。

最近、コーヒーチェーン店に入っては、まるで何かに取り憑かれたように抹茶ラテを飲みまくっていたのですが、ハッとしたのです。すぐそこに本場の抹茶があるじゃないか！　と。というわけで、超・今更ではありますが、「茶のつたや」でお抹茶デビューしたのであります。メニューには抹茶はもちろん、抹茶ラテ、冷茶、煎茶やほうじ茶、ぜんざいやおしるこ、抹茶アフォガードや抹茶バナナシェイクなんてものもありますよ。しかし、数あるメニューの中で私の目をピカイチに奪っていったのは、「抹茶クリームソーダ」でした。

「えぇー！？」って思いましたよ、私も。いくらなんでも…と。確かに色味的にはレトロ喫茶の名物クリームソーダと同じだけど…お茶をソーダで割るだなんて…とかなんとか思いつつ、いざ、注文。すると、なんということでしょう…。届いたそれは、ビジュアルからして圧･倒･的･美･味！　一口啜れば爽やかな香りが鼻を抜け、小さな泡がチリチリと舌の上でレッツダンス♪　アイスと抹茶とソーダ、そしてアイスの上に乗ったレモンコンフィチュールが、和と洋の絶妙なカルテットを奏でます。なんて素敵なハーモニー。暑くなるこれからの季節にもピッタリです。

抹茶ラテなどはテイクアウトも可能です。早稲田松竹からも近いですし、休憩時間や行き帰りに足を運んでみてはいかがでしょうか♪

（もっさ）