2023.11.30

【スタッフコラム】馬場・オブ・ザ・デッド by牛

こんにちは。突然ですが、映画を観ていて「恋」をしてしまったことはありませんか。登場人物があまりに魅力的で、目を奪われてしまったり、映画を観終わった後もその人のことを考えてしまったり…。一度はそんな経験あるのではないでしょうか。私はあります。「恐怖映画」と「恋」なんて、無縁な存在なんじゃないか…と思うかもしれませんが、ダークな世界観だからこそ、恋愛映画とは違った魅力の持ち主との出会いがあるのです。今回は私が恋した恐怖映画の登場人物~男性ver~をご紹介します。

まず、恋せずにはいられない。圧倒的女性人気を誇るティモシー・シャラメ君の主演作『ボーンズ アンド オール』(22)をご紹介します。監督は彼の代表作『君の名前で僕を呼んで』でもタッグを組んだルカ・グァダニーノ監督です。傑作ホラー『サスペリア』のリメイク(『サスペリア(18)』)も話題になった監督の“純愛ホラー”作品ということで、観ないわけにはいきません…。物語は、生まれながらに人を喰べる衝動を抑えられない少女マレンが、自分のルーツとなる母親を探す旅に出るというロードムービー。友達の指を噛み千切ってしまうという衝撃的な冒頭から、ずっと不穏な雰囲気が漂うこの作品。旅の道中で自分と同じ秘密を抱える人々と出会い、怖い目に遭ったり、恋をしたりとマレンの不思議な旅も魅力的ですが、なんといっても道中で出会う、同じ人喰いのティモシー・シャラメ君のビジュアルが個人的に大ヒット。クルクルの赤毛ヘアにボロボロのデニムから覗くカリカリの膝小僧がたまらない。こんな爆イケお兄さんになら生きたまま食べられてもいい…と何万人の老若男女が思ったでしょうか。怖い描写もありますが、マイルドなのでホラーが苦手な方にもおすすめです。

『ロード・オブ・カオス』(18)は、ジョナス・アカーランド監督による実在のブラックメタルバンド「メイヘム」の実際の事件を基にした作品です。かなりショッキングな事件なので、迂闊に検索するのも要注意なのですが、この作品自体は音楽青春映画として一見の価値あり…と私は思います(なかなかハードな描写があるので苦手な方はご注意を…)。バンドのギタリストである主役のユーロニモスを演じるのは、マコーレー・カルキンの弟、ロリー・カルキンです。お兄ちゃんの面影を感じるお顔立ちながら、影のあるカリスマバンドマンを堂々と演じています。もちろん、彼もとてもかっこいいのですが、私が恋したのは物語のキーとなるデッドを演じるジャック・キルマー君です。(お父さんはあのヴァル・キルマーです)。デッドは、バンドのヴォーカリスト。ライブ中の自傷行為など、過激なパフォーマンスで人気を博していましたが、一方で重度のうつ病を患っていて、バンドの絶頂期を迎えた頃にある凄惨な事件を起こしてしまいます。彼の登場シーン自体は全体から見てかなり少ないものの、圧倒的な存在感と掴みどころのない、まさに幽霊のような儚さで主人公そっちのけで釘付けになってしまったのでした…(思わず、普段買わないパンフレットを買ってしまいました)。

…あまりに好き過ぎて、気が付けば結構な文字数になってしまいました。まだまだご紹介したい片思い人がいるのですが、今回はこのあたりにしたいと思います。皆さまの推しメン(in 恐怖映画)もぜひぜひ教えてください!

(牛)