2016.11.24

【スタッフコラム】☆☆☆に憧れて byスタンド

こんにちは。スタンドです。私は物心つく前からアニメが大好きで、子供の頃は暇さえあれば見ていました。そんな私も映画を観るようになり、ふと気づいたことがあったのです。「映画は監督で作品を観ることが多いのに、アニメは監督を意識したことが全くない…。アニメ監督の話が出来たらかっこいいかも!」そう思った私は、思い出のアニメを振り返ってみることにしました。

『攻殻機動隊と私』

TV版『攻殻機動隊』シリーズは私の人生に欠かせない作品です。劇場版の『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』は世界的にも有名な作品で、押井守さんが監督しています。TV版は押井監督ではなく、神山健治さんという方が監督を務めているんです。膨大な情報量をぶつけてくる原作漫画とも独創的な劇場版とも違うTV版は、基本一話完結型でとても見やすい作品です。キャラクターの魅力を最大限に生かし、“電脳化・義体化をした人間は、本当に人間なのか”という原作のテーマは残しつつも難民や高齢化など現代の社会問題を物語の主軸に置いています。リアリティ溢れる展開と近未来SFの融合に10代だった私は魅了されていました。

そんな魅力あふれるTV版を作った神山監督がインタビュー記事でこんなことを語っています。神山監督は押井監督を師と仰ぎ、とても影響を受けているそうです。そんな尊敬する人と同じ作品を監督する際「どんなにコピーしても同じにはならないから大丈夫」と劇場版の真似をして作り上げたんだそうです。しかし全くの別の作品に仕上がっています。真似をすればするほど自分らしさがにじみ出てくるもの。違いがわかるものなのだと神山監督に作品を通して教えてもらいました。なにかの影響をうけて真似をすることは、ミーハーのような作品の愛し方だなと思います。でも、真似をしてみえてくることは自分に足りない部分だったり、意外と得意なことだったりと新しい自分の一面ばかりなのです。それを知ることが楽しくてたのしくて、今日も何かに憧れています。

(スタンド)