2017.08.24

【スタッフコラム】うどん粉デザインばなし byうどん粉くん

毎月早稲田松竹のチラシをデザインしていると、ときどき行き詰ってしまうことがあります。このコラムを書いている今も、まさにその状態に陥っているのですが…(笑)。そんなときは、決まって過去のチラシを見返します。

自分がデザインしたチラシはもちろんですが、さらに遡って早稲田松竹OB・OGの方々が作ってきたチラシを見るのが密やかな気分転換になっています。当館ホームページのチラシギャラリーで歴代のチラシが見ることができるのですが、改めてそのバラエティの豊かさに感動します。上映作品の画像をコラージュしてデザインしたり、自分の描いた絵と画像を組み合わせたり、映画とはもはや関係なくオリジナルで描いた絵をそのままチラシにしていたり、いい意味でカオスです。

特に異才を放っているのが、2007年5月~2008年12月のチラシです。始めは作品の登場人物をパステルやクレヨンのような柔らかいタッチで描いていたのが、だんだんと独特の世界観へと変化しているのです。金髪の女性がちゃぶ台で和食を食べていたり、中年サラリーマンが足を高く上げてミュージカルダンスをしていたり、もう気になってしょうがありません。噂では、当時のスタッフをモデルにして描いた絵もあるそうです。そんな絵の横にそっと添えられている一言も秀逸なので、ぜひチェックしてみてください。

唯一いっしょに働いたことのある、僕のひとつ前に担当していた先輩は、やはり絵を描いている人でした。2010年2月のチラシから担当していたのですが、僕はそのチラシがお気に入りです。『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』のイカした二人のおやじの画像の上に、自身の絵をのせたデザイン。先輩の絵は、繊細で細かいタッチなのに、どこまでも広がっていくようなダイナミックさがあります。それと『アンヴィル!~』のイメージがすごくマッチしているのです。まだ当時、僕は早稲田松竹で働いていませんでしたが、他の映画館でこのチラシを見つけ、嬉々として持ち帰ったことを覚えています。

同時期に働いたことはなくても、こうしてチラシを通して繋がっていると感じられることが嬉しく、またすごく光栄なことだなとチラシを見返す度に思います。強烈な個性が集まるチラシギャラリーに、僕も爪痕を残したい! と、沸々とモチベーションが上がって来たところで、そろそろ自分のチラシデザインに取り掛かりたいと思います! では!

(うどん粉くん)