2023.07.20

【スタッフコラム】へんてこコレクション byすみちゃん

スタッフと出演で参加した短編映画がフランスの映画祭に出品されたとのことで、6月の後半から7月の頭まで、フランスに行ってまいりました! 海外の映画祭の雰囲気を一度味わってみたかったのと、10年ぶりにヨーロッパへ行ってみたら何か新しく発見できることがあるかもしれないという気持ちもありました。そこで今回はパリで見てきたへんてこなものをご紹介したいと思います。

パリへ到着した当日は、オルセー美術館へ行きました。19時ごろに行ったのに外はまだまだ明るくて、フランスは夜型人間にふさわしい土地だと感じました。オルセー美術館の企画展では、「マネ/ドガ」展が開催されていて、同時代を生きた作家の見てきた景色、描いてきた世界を見比べるという見ごたえのある展示を堪能しました。その中でもひときわへんてこだったのが、ドガの描いた猫ちゃん! マネの描いた、くにゃりと、そしてすらりとしたモノクロの猫の絵もあったのですが、断然ドガの描いた猫の絵が目を引きました。幼少期に描いたわけでもないのに、かなり簡略化された後ろ向きのお尻メインの猫。恐らく落書き程度のものだと思うのですが、そのメモ帳が綺麗なガラスケースに大切に入れられ、多くのお客さんがまじまじと見つめている状況を含めて印象深いものとなりました。きっとドガもびっくりでしょう! この日は美術館内でフリーライブも行われており、なんてすばらしいフランス旅行の幕開けなんだ…私は歓迎されている!(そんなばかな!)と興奮しました。

また、映画好きならば一度は訪れてみたい場所、シネマテーク・フランセーズにも行きました。わたしが行った時期には、ヴィンセント・ミネリ特集が開催されていて、『Bells Are Ringing』(1960年)というロマンティック・コメディ・ミュージカルを鑑賞しました。タイトルを聞いたときに「ベルはリンリン♪」と聞き間違え、日本語タイトルだと勘違いしていましたが、日本では公開されていない作品でした(調べてみると、Youtubeにて購入またはレンタルで鑑賞できるみたいです!)。電話交換手の役を演じるジュディ・ホリデイがコミカルにあらゆる声色を披露してくれて楽しさ満点! ちょっとシャイなのにやることが大胆なキャラクターにも惹きつけられました。上映前にはアリス・ギイ監督の誕生日を祝して3つの短編『キャベツ畑の妖精』『ビュット=ショーモン撮影所でフォノセーヌを撮るアリス・ギイ』『マダムの欲望』の上映も! これは嬉しい! そして前から噂には聞いていましたが、監督の顔と映画のイラストの描かれたトートバックがグッズコーナーにあり、私は大興奮!! ジャック・リヴェット、アニエス・ヴァルダ、シャンタル・アケルマンのトートバックを購入してしまいました。チャリンチャリン…。他にも原作とDVDを買うともれなく貰えるジャック・ドゥミの『ローラ』トートバックも手に入れて、他の場所でも、映画祭でもトートバックを頂く機会があり、大量のトートバックを持ち帰ることとなりました。みなさま、フランスへ行った際には、トートバックの増殖にご注意くださいませ。

トートバックの話をしていたら、字数がもう限界に…。次回はパリの蚤の市で見つけたへんてこなモノや、モンマルトルの丘を登った時のお話など書けたらと思います!

(すみちゃん)