2023.06.01

【スタッフコラム】早稲田松竹・トロピカル・ダンディー byジャック

『オリ・マキの人生で最も幸せな日』とフィンランド・コッコラのアーティストたち

先日上映しました『コンパートメントNo.6』『オリ・マキの人生で最も幸せな日』のユホ・クオスマネン監督特集。どちらの映画も使われている音楽が印象的だったように思います。『コンパートメントNo.6』の劇中で流れる「Voyage,Voyage」という曲もかなりインパクトがあるのですが、『オリ・マキの人生で最幸せな日』のエンドロール曲も格好良いと私は思っています(早稲田松竹スタッフ数人の声も耳にしました)。ムーディかつテンポの良い音楽で、渋いリードギターとトランペット、どっしりと構え淡々とリズムを刻むベースとドラムにしびれてしまいます。

こちらの曲はYkspihlajan Kino-orkesteriというグループの「You must be Olli?」という曲でおそらく映画のために作られた音楽だと思います。ちなみにYkspihlaja(イクスピラヤ?)は『オリ・マキの人生で~』の舞台でもあるフィンランド・コッコラにある地名です(ユホ・クオスマネン監督、オリ・マキ役のヤルコ・ラハティ、ライヤ役のオーナ・アイロラはみなコッコラ出身とのこと。地元の仲間たちで作られた映画なんですね)。さて調べてみるとライヤ役のオーナ・アイロラ、なんとYkspihlajan Kino-orkesteriのメンバーでした! 事前情報で歌手としても活躍していることは知っていたのですが、まさかYkspihlajan Kino-orkesteriの一員だったとは。「You must be Olli?」という曲にはボーカルがないので、不参加のようですが、もしかしたら演技のほうに力を注いでいたのかもしれません。

またYkspihlajan Kino-orkesteriはディスクとして音源を販売はしていないようですが、各種配信などで音楽を聴くことができます。さらにYouTubeにもチャンネルがあり、映画で使われていなかった曲も視聴することが可能です。そちらの概要欄を確認してみると、“Anna, Oona ja Laura Airola”との表記がありました。おそらく三姉妹でこのグループに参加しているようです。Anna Airolaも女優として活動していて、ユホ・クオスマネン監督が在学中に撮影した『Taulukauppiaat』(2010)に出演しているほか、『オリ・マキの人生で~』でもライヤの妹役で出演しているようです。さらにクレジットを見ているとAaro Airolaという人物も発見。ライヤの兄弟役で出演しているのですが、こちらの人物も本当の兄弟とのことです。しかも彼もミュージシャンとして活動しています。もう家族ぐるみ(?)みたいです。それにしてもAirola家、とてつもない芸術一家なんですね。今後の活躍も注目しなければ。

(ジャック)