2018.05.24
【スタッフコラム】このイケメン! byパズー
今月のイケメン「ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ」
ただいま当館にて上映中の『スリー・ビルボード』。田舎町に3枚の真っ赤な看板が現れたことからはじまるユーモラスなサスペンスです。アカデミー賞主演女優賞と助演男優賞を受賞し、メインキャストたちの演技が絶賛されていますが、私はひそかに違うところ(イケメン枠)に注目していました。というのも最近観る映画でやたら見かける若手俳優が出ていたからです。看板を管理する広告屋を演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズ君、28歳です。
ケイレブ君は、2012年のアート系カルトホラー『アンチヴァイラル』からひそかに気になる存在でした。かなりクレイジーなこの作品を初主演作に選んでいるところからただ者じゃないし、赤毛にソバカス、碧眼で二カッとした大きな口と一度見たら忘れないルックスだったからです。その後はしばらく、必見! みたいな作品は日本で公開されないなぁなんて思っていたのですが、2017年はどうでしょう。出演作をあげれば『スリー・ビルボード』はもちろん、『ゲット・アウト』『バリー・シール/アメリカをはめた男』『ツイン・ピークス(TVシリーズ)』『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』と、話題作に出まくっています。特に『ゲット・アウト』の、何するかわからないプッツン系の弟役は強烈でしたね…。
見た目が不健康そうなので、基本ジャンキーやダメダメな役が多いけれど、実はカメレオン俳優。「ケイレブ君…だよね?」と一瞬わからないほど様々な役を演じ分けています。これだけ良い作品への出演が続いているし、そろそろ大役も掴みそうですが、スターになることには全然興味が無い様子。どんなに脇役でもどんなにインディーズの作品でも、自分がおもしろいと思ったら参加しているみたいです。好きなイケメンにはいつか大成してほしいと願う老婆心のような心持ちの私ですが、ケイレブ君はなんとなくこのままバイプレイヤーのポジションでもいいのかなと思っています。
ちなみに『アンチヴァイラル』のPRで来日した時のインタビューでは「ハル・アシュビーの映画は全部観てるほど好き」とシネフィルぶりを発揮したり、当時23歳にして「自分が75歳のように骨がきしむ、人生の終焉を待ってる」など突然の迷言が飛び出たりしていました。そんな感じなのでこれまでロマンスがスクープされたことは無いようです(勝手に安心)。
(パズー)