2021.11.17

【スタッフコラム】早稲田松竹・トロピカル・ダンディー byジャック

『チャンシルさんには福が多いね』の主題歌

10月に早稲田松竹で上映しました『チャンシルさんには福が多いね』。コミカルでとぼけた空気感の映画でクスクス笑ってしまったのですが、エンドロールの曲もなんとも言えぬ魅力にあふれていたのでお気に入りです。どこかのんびりとしたギターやシンセサイザーの音、映画の主役チャンシルさんのことを歌った歌詞など、なんだか脱力してしまいました。

映画の主題歌として作られたこの曲はミュージックビデオもあり、日本の配給会社であるリアリーライクフィルムズさんのYouTubeチャンネルで視聴することができます。ピンクの背景色の中で、緑髪の派手な衣装を着た男性が歌いながら踊っていて、あまりの独特さに度肝を抜かれてしまいました。概要欄を抜粋すると「伝統あるキョンギ道の民謡歌手ながら、ハイヒールに緑色の髪、そして斬新な衣装を身に纏い現代音楽と伝統民謡のフュージョンを追求するイ・ヒムン」とあります。一体何者なんだ…。

俄然気になってしまったので、さらに調べてみるとイ・ヒムンは元々SsingSsingというグループのボーカリストとのことでした(現在は解散してしまったらしい)。このグループもライブの様子を見ることができるのですが、こちらもとても素晴らしいです! 無駄のないシンプルなバンドサウンドながら、体が動いてしまうノリの良いリズム。そして韓国の伝統音楽からくるエキゾチックな歌唱法がさらにノリを増幅させているように思います。SsingSsing時代からイ・ヒムンは現代音楽と伝統民謡のフュージョンを追求していたようです(この動画では、イ・ヒムンは赤髪です)。バンドである分こちらのほうがMVの曲よりもエネルギッシュさがあります。

さて、SsingSsingのベーシストでありバンドのミュージックディレクターでもある、Jang Young-gyu(チャンまたはジャン・ヨンギュ)という人は多くの映画音楽も手掛けていて、なんとあの『哭声/コクソン』もその一つなのだそうです。打楽器を多様した民族的な儀式バトル(?)によるトランス感は忘れられません。SsingSsingはすごい人たちが集まったスーパーグループなんですね。イ・ヒムン同様、ジャン・ヨンギュにも目が離せません。

・『チャンシルさんには福が多いね』主題歌ミュージックビデオ : https://youtu.be/Q9c0uc7M4mE
・SsingSsing: NPR Music Tiny Desk Concert : https://youtu.be/QLRxO9AmNNo

(ジャック)

©KIM Cho-hee All RIGHTS RESERVED/ ReallyLikeFilms