2021.11.04

【スタッフコラム】 日々是好日(ときどき鉱石) byちゅんこ

映画を題材に、物語性のあるお菓子を制作している人がいます。土谷未央さんがつくる、cinecaというお菓子です。透明な飴の中に花やハーブを閉じ込めた標本のような砂糖菓子「herbarium 甘い標本」や、ジンジャークッキーで作られたパレットの上に、アイシングの絵具で彩られた「paletteジンジャークッキー」など、愛らしくものびのび自由につくられた土谷さんのお菓子に魅了されました。

色々なお店が集まった日曜市などでcinecaのお菓子が販売されると知ったある日、電車を乗り継ぎ出かけてみました。そのとき買ったのはメレンゲでできた「いぬ」のお菓子と、石ころを模したラムネのお菓子「a piece of 時間を溶かす静かのラムネ」、そして以前から気になっていた「甘い標本」です。ちょうど数日後に憧れの作家さんのサイン会へいく予定があったので、差し入れに買ったのもいい思い出です。自分用にはハーブが入った「甘い標本」をひとつだけ買ってみたのですが、口の中にじわりとやさしい甘味が広がりました。

少し前に体調を崩されてから、アトリエはお休みしているようなのですが、お菓子は展示やイベントなどで買うことができます。オンライン販売などがなくなって、最近あまり見ることがなくなっていたのですが、夏に渋谷パルコ 8階「ほぼ日曜日」で開催された「シロクマだらけ展」で「溶けた白くま」というマシュマロが販売されていて、かわいいなと思って調べてみたらcinecaのお菓子でうれしくなりました。ちなみにシロクマが溶けているのは暑いからではなくて、「心がしあわせでとろけてしまった」そうです。私もお菓子を食べてとろけたい…!

現在は12月12日まで東京都美術館で開催されている「ゴッホ展」で、16年ぶりに来日した糸杉の名画「夜のプロヴァンスの田舎道」をイメージした「palette」のクッキーが販売されているようなので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

(ちゅんこ)