2021.05.13

【スタッフコラム】わが職場の日常 by KANI-ZO

「KANI-ZOと映写室の仲間たち」

映写機やその他機材のメンテナンスにおいて、工具や道具は欠かせない存在です。映写室の片隅でロールアップ式のツールバックを広げ道具たちをきれいに整頓し、笑みを浮かべて眺めています。そう私は、根っからの道具フェチです。趣味や仕事でも、どうしても道具を揃えることから始めてしまう“カタチから入る”タイプです。今回は、映写室での心強い仲間たちをご紹介いたします。

ドライバーやレンチ・ペンチなど一般的な工具はもちろんですが、映写機に比較的多く使われているのが六角穴ボルトです。これを絞めたり緩めたりするのが六角レンチです。L字の形状の工具で、慣れた人が片手でクルクルと回す姿に憧れて、私も習得を目指しています。映写技師にとって一番の相棒ですので、会社におねだりして大手工具メーカーKTCのちょっと良い物を使っています。若い頃、バイクいじりで憧れだった工具メーカーなのでロゴを見るだけでワクワクします。大切に長く使いたい逸品です。

また、どこの映写室にも転がっているメンテナンスツールが歯ブラシです。映写機のスプロケットと呼ばれるフィルムの穴にひっかける歯車をこすって、汚れを落とします。清掃用品は安価で、使い捨てるものが多いです。日用品でも用途次第では重要なツールになるのが面白いところです。ほかにも綿棒や刷毛など、ほこりや汚れ落としに最適です。綿棒は、先をほぐすと綿埃などをしっかり捕まえてくれます。ごっそり大きなホコリが取れたらよだれが出るほどの快感です。

頑固な油汚れを落とす時に使うのが、パーツクリーナー。シュッと吹くと古く黒くなった油もスッキリ落としてくれる強者です。ピカピカになった部品を組み上げると見違えた映写機の姿にうっとりしてしまいます。

そして、動きのあるパーツには動作をスムーズにするための潤滑剤(オイル)が必須です。正常に動作させるためにはもちろんですが、パーツの寿命を延ばす働きもあるので、映写機の縁の下の力持ち的存在です。潤滑剤には種類があり、大きく分けるとサラダ油のような粘度の低いサラッとしたオイル、バターのような粘度の高いグリースがあります。使う場所の付加やスピード・素材・目的によってそれぞれの個性を生かせる場が異なる癖の強い奴らです。容器もそれぞれ違うので映写室の雰囲気を出すいい感じのインテリアにもなります。

まだまだ映写室には、使いこなせていない道具もありますし、これからもっと映写機の事を勉強することで新たな道具が仲間になっていくことでしょう。そんな仲間たちに囲まれた映写室は私にとって楽園なのでした。

(KANI-ZO)