2017.06.29

【スタッフコラム】☆☆☆に憧れて byスタンド

こんにちは、スタンドです。私は沖縄県の宮古島という小さな島の生まれで、産婦人科から中学校まで同じ場所で育った幼なじみが沢山います。その中で今もつき合いがあるのは、5人。SNSで近況を把握しながら、何年かに一度全員で会ういい距離感を保っています。そんな中の出来事でした。

「贈り物上手に憧れて」

ある日、友人が「地元のジェラートを食べた。泡盛味がすごく美味しい!」と、投稿していました。話していると、お互いにお勧めの品を送ろうという事になったのです。沖縄から一度も県外に出ることなく、地元で子育てを頑張っている彼女。東京らしいものを贈りたいなとあれこれ想いを巡らせながら、新宿伊勢丹の地下へ向かいました。しかし、そこであまりの品数の多さに呆然としてしまったのです。どれをみても「これは娘さんが食べにくいかもしれない」「味より見た目が派手な方が喜ぶかな」「東京っぽいお菓子って何」と悩み過ぎて疲れ果て、一旦帰ることにしました。

数日後、彼女から荷物が届きました。泡盛だけではなく、雪塩、ハイビスカス味のジェラートも沢山入っていました。それを見て絶対彼女が喜ぶものにしようと決意を新たに出かけることにしました。銀座松屋、ギンザ シックス、銀座三越を周り、悩み過ぎてふらふらになりながら土地を変え、渋谷西武、渋谷ヒカリエに辿り着きました。結局、選んだのはピエール・エルメのマカロンという王道ですが、全く後悔はなく達成感でいっぱいでした。しかもこのマカロン、実は彼女が学生時代から憧れていたお菓子だという事が判明。いつかきっと、と思っているうちに子育てが始まり、10年越しの夢が叶ったよと言って貰えて、沢山悩んだ時間が報われた気分でした。

東京で暮らすうちに、友達はいつでも会える距離の人が多くなり、遠くの彼女のことをこんなに考えたのは久しぶりでした。日頃から関心を向けていれば、こんなに慌てず疲れず、旬で、粋な、相手が喜ぶ物を贈ることができるのにと余裕のなさを反省したのです。贈り物上手に憧れて、いつでも大事な人たちのことを考えられる自分でありたいなと思わずにはいられませんでした。

(スタンド)