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今週お届けする映画は、『ブルックリン』『シング・ストリート 未来へのうた』
アイルランドから都会を夢見る主人公たちの、希望に満ちた二本立てです。

『ブルックリン』で描かれるのは1950年代。戦後アメリカが高度成長の波に乗り始めたころ、40万人ものアイルランド人がアメリカへ移民したという時代です。 本作の主人公のように、アイルランドではない国に住むアイルランド人ジョン・クローリー監督は、あの時代とあの場所で、アメリカの基礎づくりに関わったアメリカ移民の話は今まであまり語られていない。その人たちの経験を詳しく伝える印象的なキャラクターを描くチャンスだ。と考えたのだそうです。

主人公エイリシュは、故郷アイルランドを離れ、憧れのニューヨークへと渡ります。慣れない都会の生活に自信を失い、大好きな姉からの手紙を読んでは涙、涙のホームシックに。 大学に通い始めたエイリシュは、学ぶ喜びを感じながらも、いまいちパッとしない日々を送っていました。そんな中、ダンスパーティーでイタリア移民の青年トニーと出会って恋に落ち、彼女の生活は一変。彼とデートを重ねるうちに、次第に笑顔と自信を取り戻し、エイリシュはすっかり洗練されてゆきます。しかし、故郷からの悲報を受け、恋人を残しアイルランドへと一時帰国することに。深い悲しみの中、待っていたのは温かい友情と新たな出会い。二つの運命にエイリシュの心は揺れ動くのです。

国や時代は違うけれど、彼女に待ち受ける困難や悲しみは、どれも共感できるものばかり。いつの間にか、揺れ動くエイリシュに寄り添い一緒に悩んでしまいます。 そしてラスト、決断し一段と成長した彼女の姿に、心の中で拍手を送るでしょう。

一方、『シング・ストリート 未来へのうた』で描かれるのは1980年代のダブリン。アイルランドの経済が大不況の時代です。本作はジョン・カーニー監督の自伝的作品なのだそうです。 まさに不況の時代だった当時を生きた監督ですが、そんな暗い時代を描きたいとは思わなかったと語っています。

主人公コナーは14歳。父の失業で急に転校が決定し、両親は不仲で家庭崩壊寸前。学校ではいじめっ子に目をつけられ、校長には靴の色が校則違反だと没収されてしまい、なんだか冴えない毎日です。唯一の楽しみは、テレビで放送されるブリティッシュ・ロックのミュージック・ビデオ(PV)を見ることでした。ある日、街で見かけた美女ラフィーナに一目惚れしたコナーは、大人びた彼女に「僕のバンドのPVに出ない?」と口走ります。それから慌ててメンバーをかき集め、バンド「シング・ストリート」を結成! 「ロンドンでモデルになりたい」というラフィーナの夢は、コナーの原動力となり、バンドマンさながらの曲作り、猛練習、撮影の日々が始まったのです。

憧れがそのまま夢になるって、青春時代を生きた人なら一度は経験があるのではないでしょうか。内に秘めた心の声って、文句なしに素晴らしい。試練が訪れる度にコナーの心の叫びが、ロックミュージックに乗って私たちの胸を打ちます。彼の魂の歌声に心も身体も(?)ビートを刻んでしまうはず!

どちらも暗く不安定な時代背景だけれど、映画がちっとも暗くないのは、主人公二人が目の前の人生を、自分で選択してしっかりと歩んでいるから。どんな状況にあっても、夢に向かって進んでゆけばよいのだと、私たちに希望を持たせてくれるのです。

(もっさ)

ブルックリン
BROOKLYN
(2015年 アイルランド/イギリス/カナダ 112分 DCP ビスタ)
pic 2016年12月17日から12月23日まで上映
■監督 ジョン・クローリー
■原作 コルム・トビーン
■脚本 ニック・ホーンビィ
■撮影 イヴ・ベランジェ
■音楽 マイケル・ブルック

■出演 シアーシャ・ローナン/ドーナル・グリーソン/エモリー・コーエン/ジム・ブロードベント/ジュリー・ウォルターズ

■2015年アカデミー賞作品賞・主演女優賞・脚色賞ノミネート/ゴールデン・グローブ賞女優賞ノミネート/NY批評家協会賞女優賞受賞/英国アカデミー賞英国作品賞受賞ほか5部門ノミネート/ほか多数受賞・ノミネート

©2015 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.

愛が見えない街で、
私は未来を探していた。

pic 1950年代。アイルランドの家族と離れ、新天地ニューヨークで暮らしはじめたエイリシュは高級デパートで働き始めるが、新生活にとまどい、故郷からの手紙を読み返して涙を流してホームシックに。やがて大学で学び、新しい恋と出会うと自信を身につけ、驚くほど洗練された女性に変わっていくのだが――ある日、突然の悲報が届き、アイルランドに戻った彼女を、家族や友達の優しさと、運命的な再会が待ちうけていた――。

観客、批評家に愛されて
アカデミー賞作品賞、主演女優賞ノミネート!

pic映画ファンの信頼が高いレビューサイトRotten Tomatoesで、強い支持を集めた『ブルックリン』。その評価に呼応して、アカデミー賞作品賞と脚色賞にもノミネートされた。監督は2008年ベルリン国際映画祭で審査員賞を受賞した社会派作品『BOY A』のジョン・クローリー。原作は、この10年間で最も高い評価を得た1冊であるコルム・トビーンの「ブルックリン」。脚色を手がけたのは『17歳の肖像』に続き、本作が2度目のアカデミー賞脚色賞ノネートとなるニック・ホーンビィ。

pic主演は『つぐない』で13歳にして助演女優賞にノミネートされたシアーシャ・ローナン。本作の演技でアカデミー賞ほか多数の賞にノミネートされ、最も目が離せない女優として世界の注目を集めている。 1人の女性が選択する愛と運命、自分を輝かせる生き方を描く『ブルックリン』は時代を越えて共感を呼び、静かな感動のループが世界に拡大している。

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シング・ストリート 未来へのうた
SING STREET
(2015年 アイルランド/イギリス/アメリカ 106分 DCP PG12 シネスコ)
pic 2016年12月17日から12月23日まで上映
■監督・原案・脚本・音楽 ジョン・カーニー
■原案 サイモン・カーモディ
■撮影 ヤーロン・オーバック
■音楽 ゲイリー・クラーク

■出演 フェルディア・ウォルシュ・ピーロ/ルーシー・ボイントン/ジャック・レイナー/エイダン・ギレン/マリア・ドイル・ケネディ

©2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved

君の夢は、僕の夢になった。

pic1985年、大不況のダブリン。人生14年、どん底を迎えるコナー。父親の失業のせいで公立の荒れた学校に転校させられ、家では両親のけんかで家庭崩壊寸前。音楽狂いの兄と一緒に、隣国ロンドンのPVをテレビで見ている時だけがハッピーだ。ある日、街で見かけたラフィナの大人びた美しさにひと目で心を撃ち抜かれたコナーは、「僕のバンドのPVに出ない?」と口走る。慌ててバンドを組んだコナーは、無謀にもロンドンの音楽シーンを驚愕させるPVを撮ると決意、猛練習&曲作りの日々が始まった――。

音楽がつなぐ出会いと、少年の成長に胸が熱くなる――
80年代カルチャー満載の青春音楽映画の傑作!

pic 監督は、アカデミー賞歌曲賞を受賞した『ONCE ダブリンの街角で』と、観客の圧倒的な口コミで大ヒットした『はじまりのうた』のジョン・カーニー。本作は、前2作で映画と音楽を心から愛する人たちの“特別な存在”となったカーニー監督の、待望の最新作にして自伝的作品だ。

迷える若者の救世主だった、デュラン・デュラン、A-ha、ザ・クラッシュ、ザ・ジャム…80年代ブリティッシュ・サウンドにのせて、音楽が人と人の心をつなぎ、共に運命を切り開く瞬間が鮮やかに切り取られる。主題歌は、『はじまりのうた』にも出演したマルーン5のアダム・レヴィーン。

音楽に救われ、輝く未来へ向かって走り出す少年の姿が、私たちにあの頃の夢を思い出させ、まだ叶えられると信じさせてくれる、音楽映画の傑作が誕生した!

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