投票で上映映画を決めてしまおう!というコンセプトのもと開始した
お客様参加型プログラム「ドレミる?シネマ」、
その第一弾はリュック・ベッソン(ハリウッド化前)特集として、
以下の5作品からお客様の観たい映画を選んで投票していただきました。
投票総数はなんと884票!
たくさんの投票ありがとうございます!
さて、その結果は…
1位 レオン 完全版
2位 グラン・ブルー 完全版
3位 ニキータ
4位 グラン・ブルー オリジナル版
5位 レオン
開始当初は『グラン・ブルー完全版』がぶっちぎりで1位、それをすぐ後で追うのが『ニキータ』、一歩遅れて『レオン完全版』という順位でした。約2ヶ月の投票期間で『レオン完全版』がじりじりと追い上げついに逆転!
というわけで、
投票した映画が見事選ばれた方も、
残念ながらそうでない方も
リュック・ベッソンの世界をぜひ劇場でご堪能ください。
今後の「ドレミる?シネマ」にも請うご期待!
グラン・ブルー 完全版
LE GRAND BLEU: VERSION LONGUE
(1988年 フランス/イタリア 169分)
2006年2月4日から2月10日まで上映
■監督・原案・脚本 リュック・ベッソン
■脚本 ロバート・ガーラント
■音楽 エリック・セラ
■出演 ジャン=マルク・バール / ジャン・レノ / ロザンナ・アークエット
「涙は人間が作るいちばん小さな海です(アンデルセン『人魚姫』)」
2001年にこの世を去った伝説的なダイバー、ジャック・マイヨールをモデルに作られた深海へのロマンと友情、そして愛を描いた作品。
1965年のギリシア。8歳のジャック(ジャン・マルクバール)とエンゾ(ジャン・レノ)が出会った。性格が真逆の二人であったが、素潜りを通じて互いを認め合っていた。
そして12年後の1987年。素潜りの世界チャンピオンになったエンゾはある仕事で大金を得ると、ジャックの捜索に乗り出す。一方ジャックは才能を世に示すこともなく、調査ダイバーとして仕事をし水族館のイルカを友人として静かに暮らしていた。ようやくジャックの居場所を突き止めたエンゾは、フリーダイビングの世界選手権へとジャックを誘う。そこへ、仕事先でジャックと出会い一目で恋に落ちたアメリカ人保険調査員のジョアンナ(ロザンナ・アークエット)もやって来た。初めての大会にもかかわらず、その才能をいかんなく発揮したジャックはエンゾの世界記録を塗り替えてしまう。ジャックを見守りながらも、元チャンピオンとして意地をみせるエンゾ。認め合い競い合う二人は次々と記録を塗り替えていく。
今回の「グラン・ブルー 完全版」は1988年に「グレート・ブルー」として公開された英語版に、49分間の未公開シーンを追加して再編集したフランス語吹替え版。付け加えられたのは、主にジャック・マイヨールとジョアンナ・ベイカーの恋愛にまつわるエピソードで、オリジナル版よりもロマンティックな色彩が強い作品に仕上がっている。
自身、ダイビングの愛好者で、イルカの研究に生涯を捧げようとしていたころもあるというリュク・ベッソン監督が、海中シーンの撮影を自ら手掛けた。撮影期間9ヶ月、スタッフ総勢210名、シシリー、コートダジュール、アンデスなどのロケーションを含め、いわゆる「フランス映画」のスケールを超えた作品として、本国でも話題になった。ベッソンが、無名時代からみい出だした盟友エリック・セラのスコアは、深海の美しい映像とこれ以上ない調和をみせており、フランス本国でのサントラ出荷が300万枚近くに到達したというのも頷ける。
陸と海、二つの世界に生きる男女の間にある壁。満ち引きで揺らぐことのないほど深い海の底を体感した男と、陸の上で風に吹かれながら見守るしかない女。美しい海の青さの癒しにとどまらず、感情を大きく揺さぶるドラマとして成功した「グラン・ブルー 完全版」。深い深い2時間49分間をすごすなら、劇場の大スクリーンに限ります!
(Sicky)
レオン 完全版
LEON INTEGRAL VERSION
(1994年 フランス/アメリカ 133分)
2006年2月4日から2月10日まで上映
■監督・脚本 リュック・ベッソン(『サブウェイ』『ニキータ』≪どっちも最高だぁ!≫)
■音楽 エリック・セラ
■出演 ジャン・レノ / ナタリー・ポートマン / ダニー・アイエロ / ゲイリー・オールドマン
いつごろからでしょうか。「ディレクターズ・カット」「完全版」と称し、一度出来上がったものを解体して再構成するのがはやりだしたのは?まぁ中には最初に「完全版」が出来上がり、公開の際に「通常版」にカットした作品もあるでしょうが、どちらにしても突出して「完全版」が良い、という作品はあまりないと思うのです。
さて『レオン完全版』であります。結論から言っちゃいますと、『レオン』は「完全版」で観ろ!となります。「オリジナル版」を観るのであれば観なくて結構。これこそ数少ない本当の「完全版」なのです。凄いぞ、リュック・ベッソン!
「完全版」は、「オリジナル版」でカットされてしまった約22分間の未公開シーンを加え、ベッソン自身が再編集したもの。この<カットされたシーン>は主にレオンとマチルダの心が通じ合っていく過程の描写なんですが、実はここがこの映画のキモ。ここにこそ“ベッソン節”が凝縮されていて、『レオン』という作品をより切なく、より儚くさせてくれるんです。
かねてより「10本監督作を撮ったら引退する。」と公言しているベッソン。まだ観ぬ10本目がどのような作品となるかは判りませんが、それらも含めた全10作の中で間違いなく彼の代表作として挙げられ続けるであろう大傑作。
彼はこの後自作を2本監督し、脚本執筆、若手監督のプロデュース等、ものすごい量の仕事をこなしておりますが、その仕事量と反比例して、あの胸を締めつけて止まない“ベッソン節”がなりを潜めてきている気がしてならない。『レオン』で燃え尽きちゃったのかなぁ。
目覚めよ!リュック・ベッソン!!(過去の作品群に愛を込めて)
(オサム)