キング・アーサー
KING ARTHUR
(2004年 アメリカ 126分)
2005年1月29日から2月4日まで上映
■監督 アントワン・フークア(『トレーニング・デイ』)
■脚本 デヴィッド・フランゾーニ
■出演 クライヴ・オーウェン/キーラ・ナイトレイ/ヨアン・グリフィス/スティーヴン・ディレイン/ステラン・スカルスガルド
(C)TOUCHSTONE PICTURES & JERRY BRUCKHEIMER FILMS,INC.『パール・ハーバー』『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジェリー・ブラッカイマーが放つ、愛と激動のスペクタクル巨編。
西暦415年、ローマ帝国の支配下にあったブリテン―――。ローマ人とブリテン人の間に生まれたローマ軍の司令官アーサー。彼は、無敵を誇る《円卓の騎士》を率いて、帝国からの独立を求める反乱軍との内乱が続く《ハドリアヌスの城壁》を守っていた。
しかしローマ帝国にも終焉の時が近づき、ついにブリテンからの撤退を決定。その決定は、残虐なサクソン人によりブリテンが侵略されてしまう事を意味していたがアーサーと円卓の騎士たちには無関係なことだった。彼らは戦いの日々から解放され、故郷で平穏な生活を取り戻すはずであったのだ。
しかし、ローマ教皇の名の下に、過酷な《最後の使命》が下される。反乱軍、侵略者双方に包囲された城壁の北の地から、ローマ人一家を救出しろというのだ。ア―サーと円卓の騎士は、戦いで仲間を失いながらも任務を果たす。その過程で、ローマ教会の考えに従わない者として、投獄され拷問を受けていたブリテン人のグウィネヴィアを救出。高貴な美しさと、強い信念を持つこの女性は、ローマ帝国への理想が揺らぎ始めたアーサーの“眠れるブリテンの血”を呼び覚ませる。
サクソンによる侵略は益々拡大し、ブリテンは滅亡の危機に瀕していた。兵役を終えてローマに帰国するか。それとも、グウィネヴィアと共にブリテンのために戦うか…。二つの選択を迫られるアーサー。果してアーサー達、そしてブリテンの運命は…。
「史上最強にして最大の王」として語り継がれながら、その実態には様々な説があるアーサー王の伝説を、『グラディエーター』のデイヴィッド・フランゾーニが独自の解釈で脚本化。元来「ファンタジーの王」として語られる事の多かったアーサーを、理想と葛藤、友情と忠誠のはざまで苦悩するひとりの人間として描いた。
また本作の製作にあたって徹底的なこだわりをみせるジェリー・ブラッカイマーは、アーサー王の物語にアメリカ人俳優はそぐわないと判断。このため、主要キャストにはクライブ・オーウェン、キーラ・ナイトレイ、レイ・ウィンストン等ヨーロッパ出身の実力派俳優が起用されている。
(マコト)
トロイ
TROY
(2004年 アメリカ 163分)
2005年1月29日から2月4日まで上映
■監督・製作 ウォルフガング・ペーターゼン(『U・ボート』)
■原作 ホメロス
■脚本 デイヴィッド・ベニオフ(『25時』)
■出演 ブラッド・ピット/エリック・バナ/オーランド・ブルーム/ブライアン・コックス/ショーン・ビーン/ピーター・オトゥール/ジュリー・クリスティー/ダイアン・クルーガー
(C)2004 Warner Bros.Ent.All Rights Reservedその時代、いくつもの国家に分かれていた古代ギリシャ。トロイの王子パリスは、決して愛してはならない他国の王妃、ヘレンを愛してしまう。情熱のあまりヘレンを奪ってしまうパリス。だがその行動が原因となって、史上最大の戦いが起きようとしていた。
難攻不落と呼ばれた城塞都市トロイに、ギリシャの連合軍は4万を越える兵を差し向け、紺碧のエーゲ海は千艘もの船で覆い尽くされる。ただひとつの純粋すぎる愛のために国々はきしみ、男たちはそれぞれ命をかけて戦場へと向かう──。
伝説的なトロイ戦争の勝利と悲劇を描いた歴史スペクタクル『トロイ』は、ギリシャの吟遊詩人ホメロスによって作られた『イリアス』からインスピレーションを得ている。それぞれに全くタイプの違うキャラクターが交錯しあう、非常に複雑なストーリーに、ピーター・オトゥール、ブライアン・コックスなどの名優が脇を固め、ただの大作映画とは一線を画した見応えのある映画だ。
ただの神話だと思われていた古代都市トロイだが、19世紀末に遺跡が発掘され、実在する都市であったことが証明された(しかしこの遺跡がホメロスのトロイだという確実な証拠は見つかっていない)。
これほどまでに壮大な、愛のための戦いは、本当に起きたことなのか?『トロイ』を見た人だけが、人間の愛と情熱、命の限り戦う力の強さを信じることができるだろう。
(mana)