ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
BUENA VISTA SOCIAL CLUB
(1999年 ドイツ/アメリカ/フランス/キューバ 105分)
2005年1月8日から1月14日まで上映
■監督 ヴィム・ヴェンダース
■製作・出演 ライ・クーダー
■出演 イブライム・フェレール/ルベーン・ゴンザレス/オマーラ・ポルトゥオンド/エリアデス・オチョア/コンパイ・セグンド/ヨアキム・クーダー/オルランド・“カチャイート”・ロペス
■1999年全米批評家協会賞ドキュメンタリー賞受賞/1999年NY批評家協会賞ドキュメンタリー賞受賞/1999年アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞ノミネート
(C)ROAD MOVIES FILMPRODUKTION GmbH,Berlin 199920年来の友人であり、『パリ、テキサス』そして、『エンド・オブ・バイオレンス』でみごとなコラボレーションをみせてきた監督、ヴィム・ヴェンダースとUSロック界の異端のギタリスト、ライ・クーダー。
キューバ音楽に魅せられた二人は、感動の音楽ドキュメンタリー『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』を完成させた。ライ・クーダーが、敬愛するキューバ音楽界の古老たちとともに創り上げたアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、世界中で100万枚のヒットをとばし、97年のグラミー賞を受賞した。
「初めて耳にした瞬間から、素晴らしい音楽だと思った。」と語るヴェンダースは、98年ライ・クーダーと共に撮影クルーを伴ってキューバの地をを訪れる──。
音楽の女神に愛された奇蹟のミュージシャンたち。彼らにはストーリーがある。そのストーリーは語られるのではなく、音楽をとおして伝えられる。
彼らの目は光り輝き、その表情や感情には、生命力がみなぎっている。愛、人生、哀しみを包み隠すことなく、ダイレクトに威厳をもって語りかけてくる曲の数々。ミュージシャンたちの人生が『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』全編を通じて、輝きを放っている。
ヴェンダースと撮影クルーが捉えた彼らのいきいきとした表情と、映しだされるコンサートの臨場感は、映画を観るもの全てに、永遠の若さを誇る奇蹟のミュージシャンたちとの至福の時を約束してくれるであろう。
(ロバ)
永遠のモータウン
STANDING IN THE SHADOWS OF MOTOWN
(2002年 アメリカ 108分)
2005年1月8日から1月14日まで上映
■監督・製作 ポール・ジャストマン
■原作 ドクター・リックス 『伝説のモータウン・ベース ジェームズ・ジェマーソン』
■製作・音楽 アラン・スラツキー
■出演 ファンク・ブラザーズ/ジェームズ・ジェマーソン/スティービー・ワンダー/マーヴィン・ゲイ/チャカ・カーン/ベン・ハーパー/ブーツィー・コリンズ/ジョーン・オズボーン
■2002年ニューヨーク批評家協会賞最優秀ノンフィクション賞、全米批評家協会賞最優秀ノンフィクション賞受賞
(C)シネカノンプレスリー、ビーチ・ボーイズ、ストーンズ、ビートルズ。その全てのNO.1ヒットを足しても、彼らにはかなわない。しかし彼らの名前を知る者はいない──。
『永遠のモータウン』は、アラン・スラツキーがドクター・リックス名義で出した著書『伝説のモータウン・ベース ジェームス・ジェマーソン』(リットーミュージック刊)を基に映画化したドキュメンタリー。完成までに14年という非常に長い制作期間が費やされている。
そもそもモータウンとは何か?人が「モータウン」と言うとき、それは「モータウン・レコード」というレコード会社を、もしくはその所属アーティストを、さらには彼らが放った多くのヒット曲のことを指す。
そうしたヒット曲には、「モータウンサウンド」と呼ばれる独特の特徴がある。誰でもとっつきやすいキャッチーなサビ、ビートが強くて心地よい響きのパーカッション。モータウンの音楽には聴く人を立ち上がらせるグルーブ感がある。そしてファンク・ブラザースが担っていたものこそ、このグルーヴ感だ。
全編に30曲以上のモータウンの名曲が散りばめられ、その聴き覚えのあるメロディに誰もが心を躍らせる。R&Bの錚々たるスーパースターとの夢のような共演が実現したクライマックスのコンサートシーンでは、その素晴らしい演奏に胸が熱くなる。
誰もがスティーヴィー・ワンダーを知っている。マーヴィン・ゲイやダイアナ・ロス、テンプテーションズを知っている。『マイ・ガール』や『恋はあせらず』、『ホワッツ・ゴーイン・オン』などの彼らのヒット曲を知っている。だが彼らのバックで演奏していた、この偉大なミュージシャンたちを知っている人はほとんどいないのだ。それはまさにモータウンの光と影。そしてこの『永遠のモータウン』は、影に光を当てた珠玉のドキュメンタリーだ。そこには素晴らしいドラマが存在している。
この映画によってファンク・ブラザースは注目を集め、遂に2004年グラミー賞では功労賞を受賞した。
(mana)