ハイ・アート
HIGH ART
(1998年 アメリカ 101分)
2004年8月!4日から8月20日まで上映
■監督・脚本 リサ・チョロデンコ
■出演 アリー・シーディ/ラダ・ミッチェル/パトリシア・クラークソン/ビル・セイジ
■1998年全米批評家協会賞主演女優賞受賞(アリ・シーディ)/1998年LA批評家協会賞女優賞受賞/インディペンデント・スピリット賞主演女優賞受賞ほか
★本編はカラーです
写真雑誌『フレーム』の編集アシスタントに昇格し、キャリアの第一歩を踏み出した24歳のシド。彼女はこの世界に夢を馳せ、仕事への情熱に燃えていた。ある日シドは、かつてフォトグラファーとして活躍していたルーシーと出会う。ルーシーは今はアートの表舞台を避け、ドラッグ中毒の元女優、グレタと一緒に暮らしていた。
シドはその翌日、意を決して『フレーム』でルーシーの写真を取り上げるようボスに持ちかける。当時のルーシーの華々しい成功を覚えていた編集長の知るところとなり、彼女の取り下ろしで、『フレーム』のカヴァーを飾るというプロジェクトがにわかに動き出す。
ルーシーは全く気乗りのしない様子だったが、シドに対して芽生え始めていた愛情から、彼女を担当編集者にすることを条件に仕事を承諾する。シドは初めての大仕事に興奮し、ルーシーへの崇拝の気持ちを強くする。そして共に過ごす時間が増えたふたりの関係は、次第に深みを帯び、愛情と仕事との間のラインがにじみ出していく…。
ヒロイン・シド役には『ラヴ&カタストロフィ』のラダ・ミッチェル。ルーシー役には、各映画賞の最優秀女優賞を総なめにしているアリー・シーディ。かつては『セント・エルモス・ファイアー』『ブレックファスト・クラブ』等、青春映画やテレビドラマのアイドルのイメージが強かった彼女だが、ドラッグ問題でしばらく一線から退いていた。その経験が今回の役作りにも活かされている。
監督は本作がデヴュー作となるリサ・チョロデンコ。多くの作品のアシスタント・エディターを勤めた後、短編映画を監督し、世界的評価を受け、初の長編となる『ハイ・アート』を監督。98年度の多くの賞に輝いた。
(マコト)
しあわせの法則
LAUREL CANYON
(2002年 アメリカ 103分)
2004年8月14日から8月20日まで上映
■監督・脚本 リサ・チョロデンコ
■出演 ケイト・ベッキンセール/クリスチャン・ベール/フランシス・マクドーマンド/ナターシャ・マケルホール
家柄もよく、美人で学者肌のアレックスとハンサムな精神科医のサム。文句のつけようのないベストカップルである2人はハーバード大学医学部を卒業し、婚約して新しい生活をスタートさせるためL.A.にあるサムの実家へやってきた。
ところが空家であるはずの屋敷には音楽プロデューサーのサムの母親ジェーンが、恋人でバンドのボーカルでもあるイアンや他のメンバーたちと自由気ままに暮し、新しいアルバムの製作中だった。奔放な母親と、彼女への反発から堅実な道を志した息子の久々の再会。そこにはギクシャクした空気が…。
一方、アレックスもイアンからの誘惑を受け、かつて経験したことのない浮気心に揺れながら、少しづつ殻をやぶっていくのだった。
このアレックス役をケイト・ベッキンセールがチャーミングに演じている。また、誠実さゆえ自分を窮屈にしてしまう役どころを『リベリオン』で一部圧倒的支持を集めたクリスチャン・ベールが好演。そして『ファーゴ』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドが凄腕のプロデューサーでありながら、母親失格のジェーン役で新境地を見せている。
偶然が引き寄せた人生のスクランブルで、パーフェクトな人生を歩んできた2人が立ち止まり、自分等とは異なるタイプの人間との出会いによって、自分自身をみつめなおすことを余儀なくされる。互いの心を試される予期せぬ誘惑に出会い、軌道のずれはじめた彼らの愛と幸せの行方は?
(カツオ)