フル・モンティ
THE FULL MONTY
（1997年 イギリス 93分）
2003年5月24日から5月30日まで上映
■監督 ピーター・カッタネオ
■脚本 サイモン・ボーフォイ
■出演 ロバート・カーライル／トム・ウィルキンソン／ウィリアム・スネープ／マーク・アディ／スティーヴ・ヒューイソン
■1997年アカデミー賞作品・監督・脚本賞ノミネート、音楽賞受賞
★本編はカラーです
イギリス北部の都市シェフィールド。25年前は鉄鋼業で栄えたこの町も、不況のあおりで工場も閉鎖、町中が失業者で溢れている。主人公のギャズもそのうちの一人。教育費すら払えない状態で、別れた妻に子供の親権を奪われそう。
そんな時、町にやってきた男性ストリップの巡回ショーに女どもが熱中しているのを見たギャズは、失業仲間を集めて自分たちも男性ストリップで一稼ぎしようと企む。
若くもない、スタイルも良くない、踊りだってド素人の彼らは果たして裸一貫、フル・モンティ(スッポンポン)で幸せをつかむことができるのだろうか。
主演はロバート・カーライル。『トレインスポッティング』でのケンカ狂とは打って変わってユーモラスな役を好演。また『司祭』のトム・ウィルキンソンら、イギリス映画・演劇界の俳優たちが、個性豊かなキャラクターを生き生きと演じている。
監督はこれがデビュー作となった、ピーター・カッタネオ。
シリアスだけど明るくて、悲惨だけど大笑いの不思議なコメディ『フル・モンティ』は観る人を元気にしてくれること請け合いだ。この映画はクセになる！！
リトル・ダンサー
BILLY ELLIOT
（2000年 イギリス 111分）
2003年5月24日から5月30日まで上映
■監督 スティーヴン・ダルドリー
■脚本 リー・ホール
■出演 ジェイミー・ベル／ジュリー・ウォルターズ／ゲイリー・ルイス／ジェイミー・ドレイヴン／アダム・クーパー（特別出演）
■2000年アカデミー賞監督・脚本・助演女優賞ノミネート
(C)日本ヘラルド映画舞台は1984年、イングランド北東部ダラム州の炭鉱町。11才のビリーは、去年の暮れにママを亡くしたばかりである。パパと兄のトニーは炭鉱労働者で、今はストライキ中のため生活は苦しい。その上、おばあちゃんは物忘れがひどくなり、目をはなすとすぐにどこかへ行ってしまう。
少々、マッチョな考えをもつパパは、ビリーに強い男になってほしいとボクシングを習わせている。が、ビリーは好きになれない。
ある練習の日、偶然目にしたバレエのレッスンに強く心惹きつけられるビリー。バレエのウイルキンソン先生との出会いによって、ビリーの中にあった、ダンスすること・表現することへの情熱が目覚めていく。
踊ることでこれまでにない解放感を覚えたビリーに、彼の才能を信じた先生は、ロイヤルバレエ団のオーディションを受けることをすすめるのだが…。
『リトル・ダンサー』は小さな体で大きな夢に向かって羽ばたくビリーの物語。
ひたむきなビリーの姿は、見返りなど関係ない次元で何かに熱中してた頃の、あの真っ直ぐで、ワクワクするような気持ち、夢中になることの素晴らしさを再認識させてくれる。
また、ビリーのバレエに反対していたパパが、やがて息子の夢をなんとか叶えようと、心から応援し、支えようとする姿は、私たちに家族がもつ温かさを教えてくれる。
オーディションで2000人の子供の中から選ばれたという、ジェイミー・ベル。彼は怒りや喜びといった感情をダンスによって見事に表現しており、「無名の少年が一夜にしてスターに！」と絶賛された。