いや〜、もうすっかり秋だね〜
というか、秋も終わりに近いね〜
秋といえば味覚の季節だね〜
秋刀魚にイワシ、梨に栗に柿、サツマイモ、銀杏、椎茸、松茸だ！

たまんないね〜。旬の食材に誘惑されて、私のおなかはハニカミ王子ならぬハニカミぜい肉。（三段腹が笑っているように見える…）

人間やっぱり体の奥底では四季のリズムが流れているんだろうな〜。旬のものを食べると何故か心が和やかになる。食の流通が便利になって、いつでも何処でも食べたいものが手に入る今の時代は本当に幸せだけど、その季節ごとにしかない食材との儚い出会いは自分たちが今年も一年間生きてこれたと実感できる日常の数少ない感動体験の一つ。旬の食材は私達の体を養い、心を育む。旬って結構大事なんだよね〜。

そして、今日本で最も旬な映画監督といえば三木聡。

05年に『イン・ザ・プール』『亀は意外と速く泳ぐ』で映画界に“脱力系”ブームを巻き起こし、深夜テレビでは『時効警察』でオダギリジョーとコンビを組み、超高視聴率を記録！そう三木聡こそ今乗りに乗っている最も旬な映画監督なのである！

黒澤明を秋の食材で例えるなら王道かつ庶民的な秋刀魚。小津安二郎は少し高級感があるから松茸かな、本当は柿っぽいけど。北野武がさっぱりだけどどこかグロテスクなざくろで、井筒和幸がごろごろしたイメージがあるからサツマイモか里芋かな。岩井俊二が切ない後味の残る梨で、鈴木清順が人によって好き嫌いに分かれるから銀杏でどうでしょう。（勝手な想像ですいません）

そして今回話題の三木聡を秋の食材で例えると…あけび。

あけびとは野山に自生するツル性の植物の果物（？）で、淡いピンク色の皮の中に何とも言えない甘い実と種がなる。（詳しくは辞書で）

都会で普通に生活をしていてはまずお目かかることのない代物。（最近はスーパーでたまに見かけるが）つまりは、あけびとは珍味なのである。そして、三木聡の映画もまた珍味である。決してスペクタクル満載の大アクション映画ではないが、三木聡の映画は不思議な笑いと不思議な癒しで不思議な時間を提供してくれる。

今回早稲田松竹で上映されることになった『図鑑に載ってない虫』もまたそんな珍味さ満点のマジカルロードムービー。伊勢谷友介演じるライターの「俺」とその相棒のエンドー（松尾スズキ）、偶然出会った謎の女サヨコ（菊池凛子）ら3人が“死にモドキ”を探す旅に出る。そこで次々出会う不思議な出来事と奇妙な人たち。果たして3人は“死にモドキ”を見つけ出すことができるのか！？そして一体“死にモドキ”とは何なのか？

三木ワールド全開のミラクルストーリー映画『図鑑に載ってない虫』で皆様もこの秋珍味に酔いしれて下さい！旬のものは旬のうちに。

〈ローラ〉