花田少年史 幽霊と秘密のトンネル
(2006年 日本 123分) 2007年1月6日から1月12日まで上映 ■監督 水田伸生
■原作 一色まこと
■脚本 大森寿美男

■エグゼクティブプロデューサー 奥田誠治

■出演 須賀健太/篠原涼子/西村雅彦/北村一輝/もたいまさこ

小さな港町で暮らす9歳の花田一路は、言わずと知れたわんぱく坊主。タクシー運転手の陽気な父・大路郎、明るくてたくましい母・寿枝、クールな中学生の姉・徳子、冗談好きな祖父・徳次郎の5人家族はいつも賑やかで笑いが絶えない。

ある日、自転車で疾走していた一路は、トラックと衝突する大事故に遭ってしまう。幼くして、あわやこのまま天国へ向かうのか?と思いきや、九死に一生を得た一路。しかしその時から一路は、幽霊たちの姿が見えるという不思議な能力を持ってしまうのだった。

原作は、一色まことの大ヒットコミック「花田少年史」。単行本は販売部数90万部を突破するロングセラーとなっている。原作の人気を受けて03年にはアニメも製作され、OA時間が深夜だったにも関わらず、高視聴率を記録。そして、遂に実写映画となって登場!

映画オリジナルのストーリーを加えながらも、原作の持ち味はそのままにおなじみのモチーフがもりだくさん。たくさんの幽霊たちと出逢い、家族の絆を知ってゆく。はしゃぎ、おどろき、笑って、泣いて、心がほっと温かくなる、一路の不思議なひと夏の物語。愛犬ジロのまゆげにメロメロです。

(ロバ)



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ALWAYS 三丁目の夕日
(2005年 日本 133分) 2007年1月6日から1月12日まで上映 ■監督・脚本・VFX 山崎貴
■原作 西岸良平
■脚本 古沢良太

■エグゼクティブプロデューサー 奥田誠治

■出演 吉岡秀隆/須賀健太/堤真一/小雪/堀北真希/もたいまさこ/三浦友和

■オフィシャル・サイト
http://www.always3.jp/05/

■2005年日本アカデミー賞作品賞・監督賞・脚本賞・主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞・新人俳優賞ほか13部門受賞ほか

通勤ラッシュにもまれて、深夜までの残業。追いせかされるように過ぎ去って行く毎日。満員電車で押し潰されながら、昔夢見た未来って、こんなものだったかな?と時折ふと考えて足を止めるが、人波に流されてそんな考えはすぐに消えてしまう。

現代、人々は「癒し」を求め色々な「癒し」が登場した。そんな「癒し」ブームの中、誰もが心に持っている原風景により、疲れた現代人を癒す昭和懐古が最近ブームになっている。アミューズメント施設では昭和ののどかな情景が取り上げられたり、昔流行したものがノスタルジーとしてリバイバルされたりしている。この昭和懐古ブームの中『ALWAYS 三丁目の夕日』はスクリーンに登場した。

昭和33年の東京下町の夕日町三丁目。怒りっぽい性格の鈴木則文が経営する小さな自動車工場鈴木オートに、集団就職で星野六子がやってくる。六子は想像と違う小さな会社にがっかりとしてしまう。そんな六子を励まそうと息子の一平はいいことを教えてあげる。一方、工場の向かいに住む駄菓子屋の茶川竜之介も、彼が恋心を抱く一杯飲み屋の女将ヒロミが連れてきた引き取り手のない少年淳之介の面倒を見ることになる…

今時ちょっと恥ずかしいほどのベタなドラマではあるが、そのど真ん中に豪快に投げ込む直球は、笑いあり、涙ありで正に万人の心に響くエンターテイメントの真の姿である。昨今の変化球ばかりの作品では描けないものが描かれている。

文明の発達は色んなものを便利にしていく、しかし便利になったからといって心まで豊かになるとは限らない。本作は忘れかけていた本当に大事なことを思い出させてくれる。そして何故、平成の現代に人々は昭和のあの頃に憧れるのか、その答えをこの映画が教えてくれるだろう。

(パンプキン)



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