南太平洋波高し
(1962年 日本 92分)
2006年8月12日から8月18日まで上映 ■監督・脚本 渡辺邦男
■脚本 棚田吾郎
■出演 梅宮辰夫 / 水木襄 / 千葉真一 / 鶴田浩二 / 高倉健 / 三田佳子

(C)東映 南太平洋波高し 1962

東映が誇るオールスターキャストで贈る、迫真の海空戦スペクタクルがニュープリントで登場。

第二次世界大戦も終りに近い頃、日本軍は必死の反撃作として、人間魚雷“回天”と神風特攻隊を編成した。「大日本帝国の為に」という旗印の下、特攻隊員たちは命を賭して敵機へと向かっていく・・・。その時、そしてそれまでの間、彼らは何を思い何を考えていたのか?

picこの作品は戦争の是非を問おうというのではなく、その戦争の最前線にいた若者たちの青春、本当の気持ちを描いている。時には殴り合い、時には慰め合い、いつ発令されるとも知れぬ出陣命令を待つ彼ら。どこにでもいる、まだあどけなささえ残る若者達。血気盛んな者もいれば、へらへらしたお調子者もいる。今と何ら変わりはない。そんな彼らの時折見せる笑顔が堪らなく切ない。

picこの頃の映画界を知らない世代には、梅宮辰夫、千葉真一、三田佳子など今やベテラン俳優たちの初々しい演技が非常に新鮮であり、鶴田浩二や高倉健といった大スターの存在感に圧倒される。また、40年以上も前の作品であることを考えれば、非常に良くできた特撮も見どころの一つ。日本映画の輝かしい時代を確認できる1本。

8月15日、終戦記念日。この作品を通して、戦争というものをもう一度考え直してみては?

(オサム)


このページのトップへ

男たちの大和/YAMATO
(2005年 日本 143分)
pic 2006年8月12日から8月18日まで上映 ■監督・脚本 佐藤純彌
■出演 反町隆史/中村獅童/渡哲也/鈴木京香

(C)2005「男たちの大和/YAMATO」製作委員会

太平洋戦争直後の昭和16年(1941年)12月16日、世界最大級の戦艦が完成した。その名を「大和」という。

pic45センチ主砲9門を備え、全長263メートルという他に類を見ない巨艦であった。のちに東シナ海に沈められる運命となったこの戦艦大和は、今なお日本人の心の原点として輝きつづけている。

昭和16年12月8日、日本軍の真珠湾攻撃によって始まった太平洋戦争は、はじめ日本軍が優勢であったが、17年6月のミッドウェイ海戦でアメリカ軍に大敗を喫し、以後形勢が逆転してしまう。戦局の流れは完全に傾き、昭和20年、激戦地区となった沖縄に、大和、最後の出撃命令が下される。大和の出撃には3300名余りが乗りこんでいた。そしてその多くは、召集間もない10代半ばから20代の若者たちだった…。

picこの映画は決して、戦争を美化したり、反戦を謳っていたりするようなものではありません。上層部ばかりにスポットを当てたような映画でもありません。そこにあるのは、ただ普通の若者が、家族や恋人、自分の故郷を守るために立ち向かって死んでゆく姿でした。死ぬと分かっていて大和に乗り込む時の気持ちは計り知れませんが、こんな言葉を残しています。

「負けて目覚めることが最上の道だ。それ以外にどうして日本は救われるのか。俺たちはその先導になるのだ。日本の新生にさきがけて散る、まさに本望じゃないか」

彼らの犠牲の上に今があり、彼らが守った未来の中で、私たちは生きている。

(リンナ)



このページのトップへ