カンフーハッスル
KUNG FU HUSTLE
(2004年 中国/アメリカ 103分)
2005年6月11日から6月17日まで上映 ■監督・脚本・製作・出演 チャウ・シンチー
■脚本 ツァン・カンチョン/ローラ・フオ/チャン・マンキョン
■アクションコレオグラファー ユエン・ウーピン/サモ・ハン・キンポー

■出演 ユン・ワー/ユン・チウ/ブルース・リャン/ドン・ジーホワ/ホアン・シュンイー

■2005年放送映画批評家協会賞外国語映画賞受賞/2005年ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞ノミネート

★本編はカラーです

(C)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

『少林サッカー』の成功で「アジアで最も愛されるエンターテイナー」となったチャウ・シンチー。しかし彼の本当の夢は映画人として認められる事ではなく、カンフーの達人になることだった。ブルース・リーに憧れていた少年時代、貧しくカンフーのレッスンを受ける余裕もなく独学でトレーニングをするしかなかったため、動きは本物のそれには程遠いものだった。だが映画監督・俳優として認められた今ならカンフーマスターになるという夢を実現できる、スクリーンの中で。

pic『カンフーハッスル』はそんなチャウ・シンチーの夢が詰まった彼にとって非常に重要な作品。だからといって単なる自己満足映画ではなく、勿論観客を喜ばすためのサービス(ギャグ、強烈なキャラクター達)も満載。むしろバカバカしいくらいである。

悪が横行し、大多数の貧しい人々と相対する混沌とした文化革命前の中国。街のギャング団「斧頭会」の一員になることを夢見るチンピラ・シン(チャウ・シンチー)は、「斧頭会」と貧困地区の「豚小屋砦」というアパートで住民達との抗争に期せずして巻き込まれてしまう。が、そのアパートの住民達はカンフーを極めた達人だった…。

picブルース・リャン、チウ・チーリン、ユン・ワー等70年代の香港映画通には涙モノの豪華出演陣。又、全編に散りばめられた“映画愛のこもった”パロディ。自分の出演シーンを削って敬愛するアクションスターの見せ場に時間を割いているという点を見ても、本作に対する意気込みが感じられる。

例によって負け犬パワーも炸裂。まさにチャウ・シンチーにしか作れない21世紀のカンフー映画が完成した。

(マコト)


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香港国際警察/NEW POLICE STORY
新警察故事
(2004年 香港/中国 124分)
pic 2005年6月11日から6月17日まで上映 ■製作総指揮・アクション・監督・出演 ジャッキー・チェン(成龍)
■製作・監督 ベニー・チャン
■脚本 アラン・ユエン

■出演 ニコラス・ツェー/チャーリー・ヤン/シャーリーン・チョイ/ダニエル・ウー/デイブ・ウォン/アンディ・オン/テレンス・イン/ヒロ・ハヤマ/ココ・チャン

(C)東宝東和

銀行襲撃事件発生!ゲーム感覚で犯行を企てる犯罪集団。駆けつけたパトカーや警察官たちを容赦なく撃ちまくる。香港国際警察のチャン警部は、集団のアジトを特定。特捜部を引き連れてアジトへと向かうが、そこでチャン警部たちを待ち受けていたのは、残忍な罠だった。警部の目の前で、次々と殺されてゆく部下たち。かろうじて生き残ったチャンだったが、信頼する友、部下を失い、自身を支えていた何かが崩れ去った。

picそれから1年後。あの事件以来、酒びたりの日々を送るチャンの前に、新たな相棒として任命されたという新米警官のシウホンが現れる。その一方で香港国際警察には、犯罪集団の新たな挑戦状が叩きつけられた。そしてチャンは再び、犯罪集団へと立ち向かってゆく…!

ジャッキー・チェン自身、最高傑作と呼ぶ『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(85)。今回の作品は、同じ香港警察を舞台としながらも、はるかにヴァージョン・アップし、前作からの続編というよりも新たなひとつの作品である。

picドラマは深化し、アクションも空前の進化を遂げている。新世代のスターたちが総出演しているのも見どころだ。ほかにも多数のオールスターが出演し、ジャッキーの香港復帰を鮮やかに彩った。

ジャッキー・チェン。アジアが誇る映画界の至宝。20世紀同様、21世紀の香港映画もジャッキーなしには語れない。

(ロバ)



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