世界の中心で、愛をさけぶ
(2004年 日本 138分)
2005年12月17日から12月23日まで上映
■監督・脚本 行定勲
■脚本 坂本裕二 / 伊藤ちひろ
■原作 片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』
■出演 大沢たかお/柴咲コウ/長澤まさみ/森山未來/山崎努/宮藤官九郎
(C)東宝/TBS/博報堂/小学館/S・D・P/MBS奇跡の純愛小説、未来を紡ぐ新たな感動作として映画化。
小説『世界の中心で、愛をさけぶ』は、2001年の発売以来奇跡のローングセールスを続け、現在21世紀の小説としては最大の発行部数を記録しています。初恋の相手の死による喪失感、そしてその人のいない世界での魂の彷徨。小説『世界の中心で、愛をさけぶ』で描かれるのは、携帯電話のなかった時代のせつなくもストレートな純愛物語です。映画版では、小説では殆ど語られることのなかった、その後の成長し大人になった主人公・朔太郎のストーリーを大幅に増加。映画のオリジナル部分である「現在の愛との対峙」と原作小説にある「過去のアキとの甘くせつない純愛」が織り成すアンサンブル・ストーリーとして再構築されました。
物語は、大人になった朔太郎(大沢たかお)の婚約者・律子(柴咲コウ)が失踪するところから始まります。律子の行き先が四国だと知りそのあとを追う朔太郎でしたが、そこは初恋の相手・アキ(長澤まさみ)との思い出が眠る場所でもあり、朔太郎はしだいにその思い出の中に迷い込んでしまいます。
サク(高校時代の朔太郎:森山未來)とアキの初恋は甘く淡いものでした──一緒にラジオに投稿したり、ウォークマンで声の交換日記のやりとりをしたり、無人島への一泊旅行…二人にとっては全ての一瞬が永遠のように感じられました。ところがアキが不治の病であることが発覚し、運命が急転してしまいます。懸命に生きようとするアキでしたが、直面する現実は避けられません。一方、サクは、アキの憧れだったオーストラリアの神聖なる土地・ウルルにアキを連れて行く計画を思いつきます。しかし病院を抜け出したふたりは、空港に向うも、アキは飛行機に乗ることなくロビーで倒れてしまって…
愛する人の死。未来を紡ぐ愛──愛する人の「死」と生きていくために渇望する「愛」をテーマに最高のスタッフキャストで贈る、流れる涙が心に沁みる純愛タペストリーの誕生です。
いま、会いにゆきます
(2004年 日本 119分)
2005年12月17日から12月23日まで上映
■監督 土井裕泰
■脚本 岡田惠和
■原作 市川拓司『いま、会いにゆきます』
■出演 竹内結子/中村獅童/武井証/市川実日子/YOU/松尾スズキ
(C)2004『いま、会いにゆきます』製作委員会優しい雨のように、その愛は心に降りつづける。
妻に先立たれながらも6歳の息子・佑司(武井証)と二人で何とか幸せに暮している秋穂巧(中村獅童)。そんな巧たちの前に、彼らを残して一年前に逝ったはずの妻・澪(竹内結子)が露のはしりのある雨の日に現れる。ただ彼女は一切の記憶を失っていた。しかし、巧と佑司はそんな澪を優しく迎え入れ、三人のちょっと不思議な共同生活が再び始まる。
記憶の戻らない妻に、自分たちの恋の歴史を語って聞かせる夫・巧。やがて、ふたりは「二度目」の恋に落ちることになる。そして、佑司は「二度目」の母との生活に抑えようのない喜びを感じる。
しかし、6週間後、雨の季節が終わりを告げるのとともに、澪は再び巧たちの前から去っていく運命にあった。
──ただ最後に、澪は巧と佑司の心に生涯消えることのないある宝物を残していくことになる…
そばにいるだけでいいと思える相手にめぐりあい、その人へとまっすぐな愛情を捧げる。何気ない日常のなかで、ゆっくりとお互いの存在を感じる。そして、その幸せに感謝する。「おはよう」「いってらっしゃい」「おいしいね」「おやすみ」…何百回と繰り返される、そんな言葉たちにこそ宿るかけがえのない愛。それらは、真実の愛であるがゆえに、観る人々の心を揺さぶり、胸の中から感動の雫を溢れさせる。
そして物語のラストでは、観るものは「いま、会いにゆきます」というタイトルの意味を知ることとなり、さらなる感動と温かな余韻に導かれてゆく。きっと、あなたも好きな人に会いにゆきたくなるだろう。
(mana)