呪怨
(2002年 日本 92分)
2004年8月21日から8月27日まで上映
■監督・脚本 清水崇
■監修 高橋洋/黒沢清
■出演 奥菜恵/伊東美咲/上原美佐/市川由衣/津田寛治/柴田かよこ
老人介護のボランティアをする女子大生の仁科理佳(奥菜恵)は、寝たきりの老婆・徳永幸江の様子を見るため郊外の一軒家を訪れる。しかし幸江の姿はなく、家の中は悪臭が漂い物が散乱していた。
理佳は一階の薄暗い部屋でようやく幸江を発見するものの、老婆は怯えながら遠くの一点を見つめ、何を言っても反応がなかった。人の気配を感じた理佳が二階へ上がると、子供部屋らしきその部屋の押入れはガムテープで封印されていた。おそるおそるガムテープを剥がし、襖を開けるとそこには…。
あまりの怖さに噂が噂を呼び発禁寸前となった伝説のホラービデオ『呪怨』『呪怨2』の待望の映画版。映画は核となる登場人物ごとに大きく分けて、6つの物語から構成され、それぞれの人物のストーリーがリンクしていく。
『女優霊』『リング』シリーズの脚本を手がけた高橋洋と、『CURE』『回路』の監督黒沢清が監修。
「なにかがいそうな雰囲気を漂わせてひっぱって、最後にすごく怖い」とかじゃなく、最初っから怖い。しかも畳み掛けるように恐怖描写が連続して、92分という短い時間余すところなく怖がらせる。「ここにいたら怖い」という場所には間違いなくいる。まるでお化け屋敷。サム・ライミ総指揮でハリウッドでのリメイク話が来たのも納得の怖さです。
(mana)
呪怨2
(2003年 日本 92分)
2004年8月21日から8月27日まで上映
■監督・脚本 清水崇
■出演 酒井紀子/新山千春/市川由衣/葛山信吾/堀江慶
かつて惨殺事件があったり、関わった者たちの悲惨な死や行方不明が後を絶たない“呪われた家”。その噂を聞きつけたテレビクルーが、この幽霊屋敷に取材にやってくるが、番組に出演したホラーの女王と呼ばれる女優・京子(酒井紀子)はその帰り道、婚約者が運転する車で交通事故に遭ってしまう。
京子は重症を追って流産、婚約者も意識不明の重態に陥ってしまう。だが数日後、通院した京子は流産したはずの子供のついて医者に「順調」と告げられる…。
今回も核となる登場人物ごとに大きく分けて、6つの物語から構成される。収録に立ち会ったテレビクルーや出演者が、時系列ではなく、個別の体験が描かれながら最後にはリンクしていく。
天井から逆さになって登場するなど、前作よりもさらにパワーアップした伽椰子の怨霊。前作は脅かしの恐怖が際立っていたが、今回はネチネチした陰湿な恐怖感がいっぱい。敏雄は相変わらず、嫌になるほど怖い。
前作よりもさらに怖く、そして怖いのになぜか笑ってしまうという、不思議なホラー映画に仕上がっている。
(mana)