ロッカーズ ROCKERS
(2003年 日本 105分)
2004年5月29日から6月4日まで上映 ■監督・原案 陣内孝則
■脚本 斉藤ひろし
■出演 中村俊介/玉木宏/岡田義徳/佐藤隆太/塚本高史/上原美佐/玉山鉄二

(C)2003年『ROCKERS』製作委員会

今や俳優として、映画・ドラマと大活躍の陣内孝則、第一回長編監督作品。彼が実際に在籍していたロックバンド「ロッカーズ」のメンバーと、彼らを支えてきた周囲の人々の物語を描いた、半自伝的映画。

「ロックで身を立てたい!」と強く願うロッカーズのメンバー、ジン(Vo)、コーちゃん(G)、ガクちゃん(B)、モモちゃん(Drs)。しかし腐れ縁の4人が奏でるロックンロールに限界を感じたジンは、新メンバーを募集することを決意。そこに応募してきたのは、抜群のテクニックを持つタニ(G)。

タニの加入をキッカケに、真剣にプロを目指そうと考えるメンバーたち。紆余曲折の末、プロへの登竜門であるライブ出演権を獲得したメンバーたち。彼らの前に、大きなチャンスが巡ってきた。だが、大切な日を目前にして、メンバーのひとりをアクシデントが襲った…。

ロッカーズのメンバーに、中村俊介(ジン)、玉木宏(タニ)、佐藤隆太(ガクちゃん)、塚本高史(コーちゃん)、岡田義徳(モモちゃん)と、若手実力派俳優をキャスティング。同じ夢を持ち、無軌道に無鉄砲につきすすむ若者たちを好演している。特に、ライブシーンの迫力は圧巻だ。

「ロック映画」と聞いて、「ちょっと苦手だなぁ」と思われた方も、気にせずに観て頂きたい。この映画は、ロックという表現方法しか知らない若者たちの、純粋な青春映画なのだから。

脚本は、『黄泉がえり』、『ドラゴンヘッド』等、ヒット作を手がけた、斎藤ひろしが担当。

(マコト)


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アイデン&ティティ
IDEN &TITY
(2003年  日本 118分)
pic 2004年3月13日から3月19日まで上映 ■監督 田口トモロヲ
■原作 みうらじゅん
■脚本 宮藤官九郎
■主演 峯田和伸/麻生久美子/中村獅童/大森南朋/マギー/コタニキンヤ/岸部四郎

(C)ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマグループ

見仏記、とんまつり、ゆるキャラ、いやげもの…等々、ファンならずとも一つは聞いたことことがあるはずの、数々のマイブームを発信し続ける男、みうらじゅんの、伝説的同名コミックがこの物語の原作である。

時は日本中に一大バンドブームが巻き起こった頃。ところが一時の熱病のように、ブームは終焉を迎え、中島(峯田和仲)率いる‘SPEED WAY’もまさに現実と理想の狭間で揺れ動いていた。

さらに不安で一杯の中島は唯一の理解者である彼女(麻生久美子)をも裏切る毎日を過ごしていた。そんな悩める中島の目の前に、突然ロックの神様が現れ、ボブ・ディランの歌で啓示を与える。彼は果たして何者なのか?

‘SPEED WAY’、そして中島と彼女の恋愛の行方は…?

当時一世を風靡した新人バンドの登竜門的TV番組において、みうら氏自身も‘大島渚’というバンドで出場し、それをきっかけにデビューを果たしている。だからこそのリアルさも感じるはずである。

また、本当に豪華てんこもりなキャスト&スタッフに要注目。つかめそでつかめない、つかんだと思いきやまた崩れ去ったりもする…それがアイデンティティ。こいつを必死に追い求める中島らの姿には、年令に関係なく共感できてしまうだろう。青春映画の名作がまた一つ誕生した。

(カツオ)



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