セントラル・ステーション
CENTRAL DO BRASIL
(1998年 ブラジル 111分)
2004年3月27日から4月2日まで上映 ■監督 ウォルター・サレス
■脚本 ホアオ・エマヌエル・カルネイロ/マルコス・ベルンステイン
■出演 フェルナンダ・モンテネグロ/マリリア・ペーラ/ヴィニシウス・デ・オリヴェイラ/ソイア・ライラ

■1998年ベルリン国際映画祭金熊賞・女優賞受賞/1998年アカデミー賞外国語映画・主演女優ノミネート

(C)日本ヘラルド映画

ドーラ(フェルナンダ・モンテネグロ)はリオの中央駅で手紙の代筆を仕事にしている50代の女性。様々な人がそれぞれの想いを抱え、ドーラに手紙を頼みにくるのだが、一通の手紙にこめられた人生ドラマに感情を全く動かされないほど、心は麻痺している状態。しかし母を亡くした一人の少年ジョズエとの出会いが、彼女の人生を変えていく。

pic顔もみたことのない父親に一通の手紙を届けようとするジョズエ。そんなジョズエをドーラはどうしても放っておくことができなかった。共に父親探しの長い旅に出ることになった2人は、最初は猜疑心を持ち、いがみあっていたものの徐々に距離を縮めていく。

いつしか2人の間に芽生えた絆。2人は忘れていた優しさを取り戻していく。そしてある村にたどり着いた時…。

pic父親探しを通して芽生えた少年と中年女性の心の交流を暖かく描いたロードムービー。このジョズエ役には、空港で靴磨きをしていた新人ヴィニシウス・デ・オリヴェイラが1500人のオーディションから選ばれた。彼の孤独と強い意志を秘めた表情はドーラでなくともいとおしくなる。

98年ベルリン映画祭金熊賞受賞。またフェルナンダはこの役で銀熊賞(主演女優賞)を受賞した。

(カツオ)


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シティ・オブ・ゴッド
CIDADE DE DEUS
(2002年 ブラジル 130分 R-15
pic 2004年3月27日から4月2日まで上映 ■監督 フェルナンド・メイレレス/カティア・ルンド
■原作 パウロ・リンス   
■脚本 ブラウリオ・マントバーニ
■編集 ダニエル・レゼンデ

■出演 アレシャンドレ・ロドリゲス/レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ/セウ・ジョルジ/ドグラス・シルヴァ/マテウス・ナッチェルガリ

■2003年NY批評家協会賞外国語映画賞受賞/2003年アカデミー賞監督・脚色・撮影・編集ノミネート

★本編はカラーです

(C)アスミック・エース エンタテインメント

「カンヌのような映画祭で、タイトルも聞いたことのない作品の試写室に入り、そこにまぎれもない大傑作を発見する。これ以上の悦びがあるだろうか?」

picこれはガーディアン紙からの引用であるが、この感動に相当する作品はそうめぐり合えるものではない。そして、まさにこの作品がそうなのである。ポスターなどで見る、少年が銃をぶっ放している、その銃口が撃ったばかりなのか、熱く、オレンジ色を放っている写真。なぜかこの写真の裏に末恐ろしいものを感じるのは私だけだろうか? 

銃を撃った状態の描写はよく火を噴いているパターンがあるが、この写真に、少年の表情と撃ったばかりの熱い銃の中にこもった何かを感じるのは、この作品の、「ブラジル・リオデジャネイロ 神の街、暴力も銃もすぐそこにある日常を駆け抜ける、少年たちの事実にもとづく物語」だからであろうか…。

pic2002年第55回カンヌ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション正式出品、2002年第15回東京国際映画祭アウト・オブ・コンペティション正式出品、2002年85回ナショナル・ボード・オブ・レビュー外国映画4位、2003年60回ゴールデン・グローブ賞外国映画賞ノミネート、2003年55回イギリス・アカデミー賞最優秀編集賞&外国語映画賞ノミネート

(WING)



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