L.A.コンフィデンシャル
L.A.CONFIDENTIAL
(1997年 アメリカ 138分)
2003年5月10日から5月16日まで上映
■監督・脚本・製作 カーティス・ハンソン
■原作 ジェームズ・エルロイ
■脚本 ブライアン・ヘルゲランド
■出演 ラッセル・クロウ/ガイ・ピアース/ケビン・スペイシー/ジェームズ・クロムウェル/キム・ベイシンガー/ダニー・デヴィート/デヴィッド・ストラザーン
■1997年アカデミー賞助演女優賞(キム・ベイシンガー)・脚色賞受賞、作品・監督・編集ほか計7部門ノミネート/1997年カンヌ国際映画祭パルムドールノミネート
(C)日本ヘラルド映画フリーウエイが建設され、古い町が新しい顔をみせはじめた、1953年のL.A.。町のコーヒーショップ“ナイトアウルカフェ”で元刑事を含む6人の男女が惨殺される事件が起こった。その事件を軸に華やかなる時代のL.A.のダークサイドが顔を覗かせる。
各々の正義を貫くため熱き男たちが事件の真相に挑む。父親に殺された母親への想いを胸に刑事になった、叩き上げのヴァイオレンス派、バド・ホワイト刑事(ラッセル・クロウ)。殉職した父を超えようと野心満々で一匹狼的な刑事、エド・エクスリー(ガイ・ピアース)。そしてタブロイド紙にお金と引き換えにネタを売る刑事、ジャック・ビンセンズ(ケヴィン・スペイシー)。彼らがそれぞれの角度から捜査を進めていく。
捜査線上に挙がる「白ユリの館」の女優ベロニカ・レイク似である娼婦リン、ボスのピアス、元刑事の腐乱死体、捜査の協力を頼んだ男の死。捜査はやがてL.A.の街を揺るがす衝撃的な事実をむきだしにしていく…。
メメント
MEMENTO
(2000年 アメリカ 113分)
2003年5月10日から5月16日まで上映
■監督・脚本 クリストファー・ノーラン
■原案 ジョナサン・ノーラン
■出演 ガイ・ピアース/キャリー=アン・モス/ジョー・パントリアーノ/マーク・ブーン・Jr
■2001年インディペンデント・スピリット賞作品・監督・助演女優・脚本賞受賞/2001年アカデミー賞脚本賞・編集賞ノミネート
(C)アミューズピクチャーズ10分前、俺は何をした?
すっかり有名であるが、ドキリとするコピーである。妻を犯されたうえ殺された、という記憶以外あらゆる記憶を失った男の物語。しかもただの記憶喪失ではない。彼の場合は昔の記憶のみならず、10分前の記憶も順次、消えていってしまうのだ。
妻を殺した犯人への復讐だけを自らが生きるためのよりどころ、アイデンティティにせざるをえない男。記憶を残すため、必死に文字という形で留めようとする男の姿はみていてとてつもなく苦しい。
やはり記憶というのは、自分の頭の中にあるからこそ、主観的であれ疑いなく信じ、覚え続けられるものであって、文字で認識する記憶などあやうい。しかも、この方法では嘘をふきこまれた時成す術がない。なのでその危うさに見ていてハラハラし、イライラもする。
苦渋の果て、ついに犯人を追い詰めるのだが、それは彼の信じていた記憶、そして自分自身さえも追い詰めることとなる…。