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35歳にして漫画家アシスタントの鈴木英雄。生活もままならず、同棲している彼女ともうまくいかない。そんな日常がある日、謎の生命体【ZQN(ゾキュン)】の感染パニックにより、崩壊していく――。

「鈴木英雄は、本来なら物語の主役になりえないような男」と語るのは『アイアムアヒーロー』の原作者・花沢健吾。そんな主人公を演じるのは大泉洋です。

いつもの陽気な「大泉節」を抑え、天然パーマもストレートパーマで押さえ、平凡でうだつの上がらない英雄を演じています。映画のエキストラのような男が、有村架純、長澤まさみといった美女ヒロインを助け、生き延びるため奮闘するのだから、その活躍っぷりにシビレます。

また本作で何よりすばらしいのがアクションです。【ZQN】の発生でパニックに陥った街を英雄が逃げまどうシーンは、静岡県浜松市の街中を封鎖し、大量のエキストラを動員してロケをおこなったそう。その臨場感、スケール感はものすごく、このシーンで一気に作品の世界に没入させられます。韓国の未開通の高速道路で撮影をしたという大迫力のカーアクション、【ZQN】と戦う際のガンアクションも(血しぶきの量も!)、とにかく振り切ってやっていて、「ここまでやる!?」と驚きの連続です。

つづいて『太陽』は、世界中で感染ウィルスがまん延した結果、太陽の下では生きられない新人類【ノクス】と、太陽の下で自由に生きられるが、ノクスに管理され貧しい暮らしを送る【キュリオ】に、人類が二分された世界を描くSFドラマです。

キュリオはノクスに転換するための手術を20歳までなら受けることができ、「転換を望む者」「望まない者」「すでに転換した者」「もう転換できない者」とさまざまな立場で生きる人々が描かれます。転換するということは、生まれ変わるのと同じこと。家族も仲間も生活環境もすべて変わってしまう。転換手術を受けるか否か、キュリオの葛藤はすさまじいものがあります。キュリオを演じるのは神木隆之介、門脇麦の二人。持って行き場のない葛藤を全身で表現する彼らの演技に、強く惹きつけられます。

原作は戯曲。演劇は観客の想像力を頼りに何だって表現できます(舞台上で役者が「ここは宇宙だ」といえば、宇宙になる)。劇作家・前川知大が想像力を駆使して描いた寓話のような物語を、入江悠監督がリアルに表現する。例えば、キュリオが暮らす地域は、本当に日本のどこかにある村のようです。その想像とリアルが融合した感じが今までにないようなスタイルの映画になっています。また、入江悠監督の得意技、長回しで撮影された後半のあるシーンは演劇の見せ方も存分に活かされていて、その凄みにド肝を抜かれることは間違いないでしょう。

『シン・ゴジラ』や『君の名は。』で大騒ぎの日本映画界ですが、他にもまだまだ元気な邦画があります。『アイアムアヒーロー』『太陽』、両作品とも非常にエネルギーに満ちた作品です。お久しぶりの新作邦画の二本立て、ぜひともご覧ください。

(かわうそ)

太陽
(2016年 日本 129分 DCP PG12 ビスタ) pic 2016年9月3日から9月9日まで上映 ■監督・脚本 入江悠
■原作・脚本 前川知大
■撮影 近藤龍人
■音楽 林祐介

■出演 神木隆之介/ 門脇麦/古川雄輝/水田航生/村上淳/中村優子/高橋和也/森口瑤子/綾田俊樹/鶴見辰吾/古舘寛治

太陽に愛された者と、太陽を捨てた者。
それぞれの未来に、何が見えるのか――

pic 21世紀初頭、原因不明のウィルスの拡散によって世界の人口は激減。数十年後…生き残った人類は二つに分けられた。太陽の下では生きられないが、若く健康な肉体と高い知能を有する進化した新人類〈ノクス〉。太陽の下で自由を謳歌しつつも、暮らしは貧しいままの旧人類〈キュリオ〉。昼と夜の世界に分断され、家族、親友、恋人…愛する人たちと引き裂かされてしまった人たちは、未来のためにそれぞれどんな決断を下すのか。生きることはどういうことなのかを問いかけていく――。

劇団イキウメの傑作舞台を、
新進気鋭の入江悠監督がついに映画化!

pic原作は、劇作家であり演出家の前川知大が主宰の劇団「イキウメ」によって上演された同名舞台。その普遍的テーマに内包された斬新さと面白さに強く惹かれ、映画化を熱望したのは『SR サイタマノラッパー』シリーズや『ジョーカー・ゲーム』で知られる気鋭の入江悠監督。二人の共同脚本という形で実写映画化が実現した。

pic 主演は若手俳優のなかでも群を抜いた人気と演技力を持つ神木隆之介と門脇麦。舞台と映画の融合によって紡ぎだされる本作は、SFであり、青春ドラマであり、ラブストーリーであり、究極の家族愛の物語。あらゆる要素が組み合わさった新しいハイブリッド映画が誕生した。

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アイアムアヒーロー
(2015年 日本 127分 DCP R15+ シネスコ)
pic 2016年9月3日から9月9日まで上映 ■監督 佐藤信介
■原作 花沢健吾
■脚本 野木亜紀子
■撮影 河津太郎
■音楽 Nima Fakhrara

■出演 大泉洋/有村架純/長澤まさみ/吉沢悠/岡田義徳/片瀬那奈/片桐仁/マキタスポーツ/塚地武雅/徳井優/風間トオル

■第48回シッチェス・カタロニア映画祭観客賞・最優秀特殊効果賞受賞/第36回ポルト国際映画祭観客賞・オリエンタルエキスプレス特別賞受賞/第34回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞

ようこそ。
絶叫の【ZQN】パニックへ。

pic鈴木英雄35歳。職業:漫画家アシスタント。彼女とは破局寸前。そんな平凡な毎日が、ある日突然、終わりを告げる。徹夜仕事を終えアパートに戻った英雄の目に映ったのは、彼女の「異形」の姿。一瞬にして世界は崩壊し、姿を変えて行く。謎の感染によって人々が変貌を遂げた生命体【ZQN(ゾキュン)】で街は溢れ、日本中は感染パニックに陥る。標高の高い場所では感染しないという情報を頼りに富士山に向かう英雄。その道中で出会った女子高生・比呂美と元看護師・藪と共に生き残りを賭けた極限のサバイバルが始まった…。

原作・花沢健吾×監督・佐藤信介
怒濤のパニックムービー解禁!
あなたの想像を超越した快感が待っている!

pic 退屈だけど平和な日常が、ある日突然、衝撃のサバイバル・ワールドに変貌する! 花沢健吾の累計500万部超の人気コミック「アイアムアヒーロー」が、『図書館戦争』『GANTZ』シリーズのヒットメーカー・佐藤信介監督の手でついに完全実写映画化。原作コミックの世界観をリアルに再現するため、韓国の閉鎖されたアウトレットモールで大規模なロケを敢行。その手加減なしのサバイバル描写に世界が絶賛! スペインのシッチェス・カタロニア映画祭で、観客賞と最優秀特殊効果賞の2冠を受賞したほか、各映画祭で多数受賞している。

pic日本の運命を背負うことになるダメ男の主人公・英雄を演じたのは、『駆け込み女と駆け出し男』でブルーリボン賞の主演男優賞を受賞した大泉洋。英雄と一緒にサバイバルの旅を続ける女子高生の比呂美に扮したのは有村架純。さらに男まさりの元看護師・藪を長澤まさみがクールに演じる。現実世界と地続きのパニック、想像を凌駕する先の読めない展開…誰も味わったことのない新感覚エンタテインメントだ!

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